(苫小牧民報 2012年 5/5)
アイヌ文学の代表作「アイヌ神謡集」の著者で、19歳でこの世を去った知里幸恵に関する新資料5点が、登別市登別本町の知里幸恵銀のしずく記念館(横山むつみ館長)へ匿名で寄贈され、14日まで特別公開している。中には未解明だった作品もあり、同館は「短い生涯であり、幸恵の足跡をたどる資料は大変貴重」と話している。
資料はノート5冊。今年1月、郵送で同館に届き、消印は東京都内の郵便局だった。うち3冊は幸恵本人の筆跡で、特に「アイヌ傳説(でんせつ)集」のタイトルで始まる50ページの原稿用紙は、存在すら知られていなかった重要資料として注目される。11編のカムイユーカラのあらすじが日本語で記載され、中にはアイヌ神謡集で有名な「銀のしずく降る降るまわりに」の一編も。横山館長は「幸恵がアイヌ神謡集を構想する過程で書いたものでは」と話している。
残りの2冊は、幸恵と共にユーカラの翻訳に携わった言語学者・金田一京助によるもの。幸恵の話すユーカラやアイヌ語の用例を聞き書きした内容で、幸恵がアイヌ神謡集の校正をするため、東京の金田一宅へ身を寄せた1922(大正11)年5月以降に書かれた。幸恵は同年9月に心臓病で他界しており、4カ月足らずの東京生活が濃密だったことをうかがわせる。同館は今後、これらの資料について研究者らによる解明を進めていくという。
開館時間は午前9時30分から午後4時30分(火曜休館)。入館料は大人500円、高校生200円、小中学生100円。問い合わせは同館 電話0143(83)5666。
http://www.tomamin.co.jp/2012s/s12050501.html
アイヌ文学の代表作「アイヌ神謡集」の著者で、19歳でこの世を去った知里幸恵に関する新資料5点が、登別市登別本町の知里幸恵銀のしずく記念館(横山むつみ館長)へ匿名で寄贈され、14日まで特別公開している。中には未解明だった作品もあり、同館は「短い生涯であり、幸恵の足跡をたどる資料は大変貴重」と話している。
資料はノート5冊。今年1月、郵送で同館に届き、消印は東京都内の郵便局だった。うち3冊は幸恵本人の筆跡で、特に「アイヌ傳説(でんせつ)集」のタイトルで始まる50ページの原稿用紙は、存在すら知られていなかった重要資料として注目される。11編のカムイユーカラのあらすじが日本語で記載され、中にはアイヌ神謡集で有名な「銀のしずく降る降るまわりに」の一編も。横山館長は「幸恵がアイヌ神謡集を構想する過程で書いたものでは」と話している。
残りの2冊は、幸恵と共にユーカラの翻訳に携わった言語学者・金田一京助によるもの。幸恵の話すユーカラやアイヌ語の用例を聞き書きした内容で、幸恵がアイヌ神謡集の校正をするため、東京の金田一宅へ身を寄せた1922(大正11)年5月以降に書かれた。幸恵は同年9月に心臓病で他界しており、4カ月足らずの東京生活が濃密だったことをうかがわせる。同館は今後、これらの資料について研究者らによる解明を進めていくという。
開館時間は午前9時30分から午後4時30分(火曜休館)。入館料は大人500円、高校生200円、小中学生100円。問い合わせは同館 電話0143(83)5666。
http://www.tomamin.co.jp/2012s/s12050501.html