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国交省の検討会を週内に開催 知床の観光船事故で官房長官 船舶検査の実効性探る

2022-05-09 | アイヌ民族関連
北海道新聞05/08 22:40 更新

知床沖の観光船沈没事故などについて意見交換する松野官房長官(左)と鈴木知事
 【白老】松野博一官房長官は8日、オホーツク管内斜里町の知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」(19トン)が沈没した事故を受け、国土交通省が設置した専門家委員会の初会合を週内に開き、国の監査や行政処分のあり方、船舶検査の実効性などについて検討を始める方針を示した。胆振管内白老町内で記者団に語った。
 事故を巡っては、国が事前の船舶検査で通信手段として認めていた携帯電話が航路の大半で通信エリア外だったことなどから、国の検査や指導の不備を指摘する声が強まっている。松野氏は「政府として、今回のような悲惨な事故を二度と起こさないよう取り組みを徹底する」と強調した。
 松野氏は同日、鈴木直道知事と会談し、行方不明者の捜索に全力を尽くす考えを伝えた。知事は道内の地域事情に精通した委員を専門家委員会に入れるよう要望した。また、両氏は道内の新型コロナウイルス対策で、ワクチン接種を加速させることで一致した。
 これに先立ち、松野氏は同町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」を視察。記者団に「アイヌ文化を次世代に継承することは多様な価値観が共生する社会の実現のために重要」とした上で、昨年6月以降開かれていない政府のアイヌ政策推進会議の早期開催を目指す考えを明らかにした。(竹中達哉)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/678171

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アイヌ語教育が特色の義務教育学校 沖縄の法人が札幌に設立準備

2022-05-09 | アイヌ民族関連
 北海道新聞05/08 11:57 更新

札幌での義務教育学校の開設を目指す、沖縄の学校法人「雙星舎」代表の星野人史さん
 沖縄県南城市で高等専修学校を運営する学校法人「雙星舎(そうせいしゃ)」が、札幌市手稲区にアイヌ語教育などが特色の私立の義務教育学校を設立する準備を進めている。2025年度の開校を目指し、20日に準備会を発足させ、秋にも道に設置認可を申請する。実現すれば私立としては道内初で、沖縄の歴史や文化を教えてきた同法人の星野人史代表(74)は「日本の教育にアイヌ民族の歩みやアイヌ語も欠かせない」と意気込む。
 義務教育学校は小中一貫の9年制。文部科学省の学校基本調査によると、昨年5月1日時点で国公立は150校(道内15校)と年々増えているが、私立は長野県の1校のみだった。雙星舎は、校舎予定地として手稲区内の約6600平方メートルを取得済み。現在、体育館と一体型の校舎を設計中で、申請に向けて道と相談しているという。学校ではアイヌ民族の歴史やアイヌ語も教える計画だ。
 星野さんは東京出身で、生徒の自主性を尊重する校風で知られる自由の森学園高(埼玉県飯能市)で校長を務めた。退職後、沖縄に移住。03年にNPO法人「珊瑚(さんご)舎スコーレ」を設立し、自主夜間中学やフリースクールなどを運営しているほか、21年に雙星舎を立ち上げた。1990年代、学校法人自由の森学園による日高管内平取町での大学設置計画に携わり、実現に至らなかったものの、以来道内での学校づくりを考えていたという。
 雙星舎は3月、卒業証書が発行できる私立学校法に基づく私立夜間中学の設置を沖縄県に申請した。珊瑚舎の自主夜間中学を移行させる考えで、認められれば全国初とみられる。札幌でも義務教育学校のほか、私立夜間中学を設ける計画もある。
 珊瑚舎のフリースクールなどでは、沖縄の歴史やウチナーグチ(沖縄ことば)を教えるなど、地域に根差した教育を実践している。義務教育学校の校名は、アイヌ語のモシリ(大地)と沖縄ことばのナァ(庭)を合わせた「モシリナァスコーレ」とする予定。星野さんは「日本の北と南の特色ある歴史を後世に伝えていく必要がある」と話し、道内外の教育関係者らに支援を呼び掛けている。(大能伸悟)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/678051

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アイヌ文化体験2年半ぶり開催 8日までサッポロピリカコタンで

2022-05-09 | アイヌ民族関連
北海道新聞05/08 05:00

トンコリやムックリを演奏する保存会メンバーら
 札幌市南区の市アイヌ文化交流センター「サッポロピリカコタン」(小金湯)で7日から2日間の日程で、アイヌ民族の文化を体験するイベント「シンチチュプ」が始まった。
 同センターの主催で、新型コロナウイルスの影響によりイベント開催は2年半ぶり。同センターによると、シンチチュプはアイヌ語で「これからあたたかくなる」の意味。
 楽器演奏や踊りに取り組む「マユニタラモシリ札幌トンコリ保存会」(長縄由加利会長)のメンバーらがアイヌ民族の伝統的な楽器ムックリ(口琴)と樺太アイヌの弦楽器トンコリを演奏。鳥が舞い降りる様子を表現したといわれる曲「トーキトランラン」などを披露した。輪踊りには来場者も加わり楽しんだ。
 演奏を聞いた札幌市立清田南小6年の石村胡奈都さん(11)は「ムックリの音を初めて聞いて、いろんな音が出るのですごいなと思った」と話した。
 会場には、アイヌ文様の切り絵や子ども遊びの体験コーナーもある。午前10時~午後2時。参加無料。(岩崎志帆)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/678024

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