北海道新聞05/11 05:00
2030年冬季五輪・パラリンピック招致を目指す札幌市などが設立したプロモーション委員会の10日の初会合では、委員から、昨夏の東京大会で表面化した五輪に対する不信感の払拭(ふっしょく)や市民に分かりやすい説明を求める声が相次いだ。大会招致を巡っては市民の賛否が分かれており、秋元克広市長は開催意義を理解してもらえるよう、丁寧な説明に努める考えを改めて示した。
「招致機運を高めるためには、東京大会のネガティブな面を払拭することが必要。課題を徹底的に洗い出し、丁寧に説明するべきだ」。初会合で経済同友会副代表幹事の伊達美和子氏は、経費の増大などで五輪への不信感が高まった東京大会を念頭に、こう述べた。
初会合では出席者31人が今後の活動方針をテーマに意見を交わした。東京大会を踏まえた発言が目立ち、国際オリンピック委員会(IOC)委員の太田雄貴氏は「良くなかった点は真摯(しんし)に受け止め、感染症による無観客開催のリスクも検討すべきだ」と指摘。日本スポーツ振興センター理事長の芦立訓氏は「東京大会のホストタウン自治体と連携し、機運を盛り上げる取り組みが必要」と発言した。
市は開催概要案に「共生社会の実現」や「ジェンダー平等」を掲げる。これに対し複数の委員から「言葉が独り歩きしている」「何が実現できれば共生社会と言えるのか」などの意見も出た。
市が3月に行った市民対象の郵送調査で大会招致の賛成意見は52%と、半数をわずかに上回っただけだ。同委員会会長代行の秋元市長は会合後、報道陣の取材に「東京大会の反省点を学び、次の招致プロセスにつなげたい」と述べた。(野口洸、石垣総静)
北海道・札幌2030プロモーション委員会のメンバーは次の通り。かっこ内は出身団体・役職など。
▽最高顧問 麻生太郎(スポーツ議員連盟会長)▽特別顧問 遠藤利明(スポーツ議員連盟会長代行)、橋本聖子(北海道オール・オリンピアンズ代表)▽顧問 室伏広治(スポーツ庁長官)▽会長 岩田圭剛(北海道商工会議所連合会会頭)▽会長代行 秋元克広(札幌市長)、山下泰裕(日本オリンピック委員会=JOC=会長)▽副会長 鈴木直道(道知事)、森和之(日本パラリンピック委員会=JPC=会長)▽委員 秋辺日出男(アイヌ文化演出家)、芦立訓(日本スポーツ振興センター理事長)、荒井ゆたか(スポーツ議員連盟)、伊藤雅俊(日本スポーツ協会会長)、井本直歩子(SDGsインスポーツ代表)、太田渉子(パラリンピアン)、太田雄貴(国際オリンピック委員会=IOC=委員)、岡崎朋美(オリンピアン)、荻原健司(長野市長)、片山健也(ニセコ町長)、狩野亮(パラリンピアン)、河合純一(JPC委員長)、木村麻子(日本商工会議所青年部)、菅谷とも子(ANAあきんど社長)、高橋はるみ(スポーツ議員連盟)、竹中仁美(全国商工会連合会理事)、伊達美和子(経済同友会副代表幹事)、永瀬充(パラリンピアン)、原田雅彦(オリンピアン)、日比野暢子(桐蔭横浜大教授)、牧野准子(環工房代表取締役)、マセソン美季(国際パラリンピック委員会=IPC=理事)、三屋裕子(JOC副会長)、文字一志(倶知安町長)、本橋麻里(オリンピアン)、米沢則寿(帯広市長)、渡辺守成(IOC委員)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/679124
2030年冬季五輪・パラリンピック招致を目指す札幌市などが設立したプロモーション委員会の10日の初会合では、委員から、昨夏の東京大会で表面化した五輪に対する不信感の払拭(ふっしょく)や市民に分かりやすい説明を求める声が相次いだ。大会招致を巡っては市民の賛否が分かれており、秋元克広市長は開催意義を理解してもらえるよう、丁寧な説明に努める考えを改めて示した。
「招致機運を高めるためには、東京大会のネガティブな面を払拭することが必要。課題を徹底的に洗い出し、丁寧に説明するべきだ」。初会合で経済同友会副代表幹事の伊達美和子氏は、経費の増大などで五輪への不信感が高まった東京大会を念頭に、こう述べた。
初会合では出席者31人が今後の活動方針をテーマに意見を交わした。東京大会を踏まえた発言が目立ち、国際オリンピック委員会(IOC)委員の太田雄貴氏は「良くなかった点は真摯(しんし)に受け止め、感染症による無観客開催のリスクも検討すべきだ」と指摘。日本スポーツ振興センター理事長の芦立訓氏は「東京大会のホストタウン自治体と連携し、機運を盛り上げる取り組みが必要」と発言した。
市は開催概要案に「共生社会の実現」や「ジェンダー平等」を掲げる。これに対し複数の委員から「言葉が独り歩きしている」「何が実現できれば共生社会と言えるのか」などの意見も出た。
市が3月に行った市民対象の郵送調査で大会招致の賛成意見は52%と、半数をわずかに上回っただけだ。同委員会会長代行の秋元市長は会合後、報道陣の取材に「東京大会の反省点を学び、次の招致プロセスにつなげたい」と述べた。(野口洸、石垣総静)
北海道・札幌2030プロモーション委員会のメンバーは次の通り。かっこ内は出身団体・役職など。
▽最高顧問 麻生太郎(スポーツ議員連盟会長)▽特別顧問 遠藤利明(スポーツ議員連盟会長代行)、橋本聖子(北海道オール・オリンピアンズ代表)▽顧問 室伏広治(スポーツ庁長官)▽会長 岩田圭剛(北海道商工会議所連合会会頭)▽会長代行 秋元克広(札幌市長)、山下泰裕(日本オリンピック委員会=JOC=会長)▽副会長 鈴木直道(道知事)、森和之(日本パラリンピック委員会=JPC=会長)▽委員 秋辺日出男(アイヌ文化演出家)、芦立訓(日本スポーツ振興センター理事長)、荒井ゆたか(スポーツ議員連盟)、伊藤雅俊(日本スポーツ協会会長)、井本直歩子(SDGsインスポーツ代表)、太田渉子(パラリンピアン)、太田雄貴(国際オリンピック委員会=IOC=委員)、岡崎朋美(オリンピアン)、荻原健司(長野市長)、片山健也(ニセコ町長)、狩野亮(パラリンピアン)、河合純一(JPC委員長)、木村麻子(日本商工会議所青年部)、菅谷とも子(ANAあきんど社長)、高橋はるみ(スポーツ議員連盟)、竹中仁美(全国商工会連合会理事)、伊達美和子(経済同友会副代表幹事)、永瀬充(パラリンピアン)、原田雅彦(オリンピアン)、日比野暢子(桐蔭横浜大教授)、牧野准子(環工房代表取締役)、マセソン美季(国際パラリンピック委員会=IPC=理事)、三屋裕子(JOC副会長)、文字一志(倶知安町長)、本橋麻里(オリンピアン)、米沢則寿(帯広市長)、渡辺守成(IOC委員)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/679124