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アイヌ民族参加を 紙氏 政策推進法見直しで 参院決算委

2022-05-18 | アイヌ民族関連
赤旗2022年5月17日(火)
 日本共産党の紙智子参院議員は9日の参院決算委員会で、アイヌ政策推進法の見直しにアイヌ民族が参加できる仕組みをつくるよう求めました。
 紙氏は、北海道内の学者らで構成するアイヌ政策検討市民会議が3月に公表した「アイヌ施策推進法改正に向けてのアンケート」結果を紹介。「アイヌ施策推進地域計画が、アイヌ民族諸団体の自発的な意思が尊重されていると思うか」との問いに、65・8%のアイヌが「思わない」と答えたと指摘しました。
 内閣官房の小原昇アイヌ総合政策室長は「北海道内各地で説明会を開催する」と述べるだけでした。
 紙氏は、アイヌ政策推進法見直しへ「アイヌ民族諸団体が直接参加できる仕組みが必要だと思うか」との問いに、81・6%が「そう思う」と答え、「アイヌ施策推進法はアイヌ協会会員だけのものではない。全てのアイヌの法律だ。多くの意見が反映される仕組みが必要」などの意見が出たことを紹介。ノルウェーやフィンランドは先住民族が政策づくりに参加する仕組みとして、先住民族サーミの代表で構成するサーミ協議会があることを示し、見直しに向けアイヌ民族が参加する仕組みが必要だと主張しました。
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik22/2022-05-17/2022051704_04_0.html

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「ゴールデンカムイ」でブーム アイヌのドキュメンタリー映画に若者殺到、監督の思いは

2022-05-18 | アイヌ民族関連
エンカウント5/17(火) 11:10配信
公開初日から「ゴールデンカムイ」のファンと見られる若い世代が劇場に殺到

4月30日から公開中の映画「チロンヌプカムイ イオマンテ」【写真:(C)Visual Folklore Inc.】
 アイヌ民族の幻の祭祀を記録したドキュメンタリー映画「チロンヌプカムイ イオマンテ」が、4月30日の公開後から好評を博している。映画公開直前に完結した人気漫画「ゴールデンカムイ」でアイヌ語の監修を務めた中川裕氏がアイヌ語表記と現代日本語訳を担当、公開初日から漫画のファンと見られる若い世代も劇場に足を運んでいるが、35年前に撮られたという映像はなぜこのタイミングで映画化に至ったのか。これまで50年以上にわたって日本やアジア各地の民族文化をカメラに収めてきた北村皆雄監督に、“アイヌブーム”に沸く今こそ訴えたい思いを聞いた。
 アジア各地の民族文化を撮り続ける北村監督のルーツは、長野県伊那市の村で生まれ育った幼少期にさかのぼる。古い風習や折々の通過儀礼が色濃く残る地域で育った経験から民俗学に興味を抱くと、大学時代は自主映画の撮影やテレビ局のアルバイトで映像について学び、卒業後、各地の民族文化を記録する活動を開始する。
 日本文化を外側から捉えるため、沖縄の南島文化や韓国、チベット、ネパール、インドなど、主にアジアを中心に各地のシャーマニズムや伝統儀礼を記録。本作の映像である「チロンヌプカムイ イオマンテ(キタキツネの霊送り)」を北海道美幌峠で収録したのは1986年のことだ。35年もの月日が経ってから映画化に至った理由には、アイヌ文化に対するある思いがあるという。
「当時も小さなテレビ番組を作りましたが、あまりに短く『もっとちゃんとしたものを作ってくれ』と言われていた。その後ヒマラヤ遠征があったりして、ずっと約束を果たせずにいたんですが、近年アイヌ文化が再評価される中で、現代に蘇った歌や踊りが、何か僕が見たものとは違って見えたんです。アイヌ本来の歌や踊りはカムイ(神)へ捧げる大切な儀式で、体を張った鬼気迫るものがありました。今はカムイのための歌や踊りが、人へ見せるためのものになっている。これがアイヌの本当の文化だろうかと違和感を抱き、かつてカメラに収めた本物の儀式を見てほしいという思いが沸いたんです」
約50年あまりもの間、「野蛮な風習」として禁止されてきたイオマンテ
 本作のタイトルにもあるイオマンテとは、猟で仕留めた動物の子を村へ連れ帰り、人の子同様に乳を含ませて大切に育てた後、葬って神の国に送るアイヌの儀式のこと。1955年から2007年までは「野蛮な風習」として、北海道知事の通達で禁止されてきた歴史がある。民族文化を撮り続ける理由について、北村監督は「失われゆくものを残そうという記録目的というよりも、古いものの中から普遍的なものを見つけ、現代を照らし出すため」と語る。
「簡単に言うとイオマンテとは動物の命をいただくことに感謝を捧げる儀式で、見方によっては残酷な行為です。しかし、そこには動物をカムイの化身と捉え、たくさんの贈り物を持たせて丁重に神の国に帰すことで、また毛皮や肉を携えてこの世界に遊びに来てくれるという考えがある。現代人はたくさんの動物を食べて生活していますが、それを殺す過程は隠されていますよね。狩猟民族であるアイヌは、動物を殺すことを大切な儀式として、大人にも子どもにも見える形で行った。これこそ、民族文化から現代を批判的に捉え直す視点と言えるのではないでしょうか」
 今回の映画の公開に伴い、動物愛護の観点から批判的な声が集まることも危惧したという。しかし、ふたを開けてみれば漫画で興味を持った若い世代が涙を流して映像に見入る姿に、大きな驚きを受けたと北村監督は語る。
「私は途中までしか読めていませんが、ゴールデンカムイはアイヌ文化についてかなり本質的に捉えた、大きな功績のある漫画だと思います。そこで興味を持った若い人たちが、今度はリアルなアイヌの姿を見に来てくれれば。現代的な価値観だけでなく、命と向き合って生きた人々の姿を見て、何かを学んでほしいですね」
 ドキュメンタリー映画「チロンヌプカムイ イオマンテ」はポレポレ東中野ほかで公開中。
※「チロンヌプカムイ」の「プ」は小文字
■北村皆雄(きたむら・みなお)1942年11月30日、長野県伊那市出身。早稲田大学卒業後の65年、記録映画、テレビドキュメンタリーのディレクターとして活動を開始する。78年に日本映像民俗学の会を設立。81年、株式会社ヴィジュアルフォークロア設立し代表に就任。監督作は「ほかいびと-伊那の井月」「修験 羽黒山・秋の峰」「見世物小屋」「アカマタの歌」「クベールの馬」など多数。4月30日より「チロンヌプカムイ イオマンテ」が公開中。
ENCOUNT編集部
https://news.yahoo.co.jp/articles/da53ca13fddbdd5833dee48529ca21100ac0c6e4

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アイヌ歌人 江口カナメ=寮美千子 /奈良

2022-05-18 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2022/5/18 地方版 有料記事 1464文字
 江口カナメというアイヌの歌人が1970年代に奈良に住んでいたと知ったのは、1年半ほど前のこと。北海道旭川市在住の歌人・智理北杜(ちりほくと)(本名・藤本哲生)さんからの情報だ。江口は、奈良の短歌誌「山の辺」に作品を発表。歌集「アウタリ」1冊を残したのみで、流星のように消えてしまい、知る人も少ない。智理さんは、彼の足跡を調べていた。
 「『山の辺』、わたしが探してみます」と安請け合いをしたが、先日、ようやく県立図書情報館で合本を閲覧して智理さんに報告した。
この記事は有料記事です。 残り1235文字(全文1464文字)
https://mainichi.jp/articles/20220518/ddl/k29/070/272000c

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米、ホームレスの高齢者が急増 30年までに3倍に増えるとの試算も

2022-05-18 | 先住民族関連
高齢者が急増 30年までに3倍に増えるとの試算も
newsphere May 17 2022
 カーラ・フィノッキオ氏がホームレス状態になったきっかけは、18年間連れ添ったパートナーと別れ、一時的に従兄弟の家に身を寄せたことだ。
 55歳のフィノッキオ氏は背中を手術した後、月800ドルの障害者手当でアパートを借りるつもりだった。しかし、ほどなくしてジャーマンシェパードのミックス犬であるスクラッピーに守られながら、古いトラックで暮らすようになる。ここフェニックスでは、家賃を支払えるような住まいが見つからなかったのだ。『ApartmentList.com』によると、新型コロナウイルスの流行中に月々の家賃の中央値が33%高騰し、フェニックスでは1ベッドルーム(1LDK)の部屋でも1220ドル(約16万円)を超えているという。
 アメリカではホームレスの高齢者が増えており、フィノッキオ氏もその1人だ。パンデミック中の失業、離婚、家族の死、体調不良をきっかけに突然住まいを失い、貧困と絶望にあえぐ50代以上のシニア世代が急増している。
 アリゾナ最大のシェルターでケースワーカーを務めるケンドラ・ヘンドリー氏は「ホームレスの高齢者が急増しています。必ずしも精神疾患や薬物乱用の問題を抱えている人たちではありません。家賃の高騰で路上に追いやられた人たちなのです」と話す。このシェルターに滞在する人の30%が高齢者だという。
 専門家の試算によると、今後10年間でその数は3倍近くに増加する見込みだ。ニューヨークからロサンゼルスにいたるまで、政策立案者はベビーブーム世代の高齢化や病気、高騰する家賃の不払いを救済する手段を講じる必要に迫られている。支援者らは「とくに超低所得者向けの住宅が大幅に不足している」と訴える。
 車椅子や歩行具で歩道を移動するホームレスの高齢者には、運動能力や認知能力の衰え、さらに糖尿病などの慢性的な問題があり、実年齢以上に健康上の問題を抱えている。彼らの多くは新型コロナウイルスに感染するか、もしくは新型コロナ規制により仕事に就くことができずにいる。
 カーデリア・コーリー氏(65歳)は、テレマーケティングの就業時間がカットされたことで、ロサンゼルス郡の路上に出ることになった。
 一晩中バスで移動し、通勤電車で仮眠をとったコーリー氏はダウンタウンのユニオン駅に行き、トイレで体を洗ったという。シングルマザーである同氏は「私はずっと働き、成功し、子供を大学にまで通わせました。そして突然、坂道を転がり落ちることになったのです」と話す。コーリー氏は最近になって、ロサンゼルスの非営利団体「The People Concern」の支援を受け、イーストハリウッドの小さなアパートに移り住んだ。
 2019年にペンシルバニア大学主導で行われたホームレスの人の高齢化に関する研究では、30年分の国勢調査データに基づき、2030年までにアメリカでホームレス状態にある65歳以上の人口が4万人から10万6000人と3倍近くになると予測している。さらに加齢による医療問題が多発し、公衆衛生上の危機を迎えるという。
 カリフォルニア大学サンフランシスコ校社会的弱者センター(Center for Vulnerable Populations)で指導にあたるマーゴット・クシェル医師は、オークランドで「ホームレス状態が健康に与える影響」について研究したところ、数万人にのぼるアメリカのホームレスの高齢者の半数近くが「最近になって初めて路上生活を送っていることがわかった」と話す。
 クシェル氏は「定年退職はもはや、ゴールデンドリームではないことが明らかになってきました。ワーキングプアの多くがリタイア後、路上に出る運命にあるのです」と語る。
 とくに50代後半から60代後半のベビーブーム世代は、年金も確定拠出年金も持っていない。国勢調査によると、55歳から66歳の約半数は男女問わず、退職金といった退職後の蓄えがないという。
 同調査によれば、1946年から1964年の間に生まれたベビーブーム世代は現在7000万人を超える。この世代の最年長は70代半ばで、2030年には全員が65歳以上になる。
 さらに、ホームレスの高齢者は長年「非正規」で働いてきたため、社会保障の需給額も少ない傾向にある。
 ワシントンを拠点とするホームレス支援団体「全米ホームレス連合」のドナルド・ホワイトヘッド・ジュニア事務局長は「ホームレスの人に占める割合をみると、不況で失業率の高かった1980年代に成人した黒人、ラテン系、先住民族に偏っている」と指摘する。
 定年退職を間近に控えた多くの人々は、高収入の仕事に就くこともなく、不動産業界の不平等な慣習のために家を買うこともできなかった。
 フェニックスでホームレスの高齢者に食事やシャワー、郵便などのサービスを提供するジャスタ・センターの運営責任者、ルディ・ソリズ氏(63)は「社会保障制度が自分たちの面倒を見てくれると思い、退職金制度にお金をつぎ込まなかった人が多い」と話す。
 12月現在の社会保障費の平均月額は1658ドル(約21万円)だが、ホームレスの高齢者の多くは勤続年数が少ない、あるいは収入が少なかったことから、受取額がはるかに少額となっている。
 65歳以上で退職金受給に満たない人は月841ドル(約11万円)の補足的保障所得の該当者である可能性がある。
 ネスター・カストロ氏(67歳)は多くのホームレスの人よりも幸運だった。同氏は50代後半までニューヨークに住んでいたが、母親が亡くなり、自身も出血性潰瘍で入院し、アパートを失った。当初はボストンに住む妹のところに身を寄せ、その後マサチューセッツ州ケンブリッジのYMCAに3年以上滞在していた。
 
 カストロ氏は昨年のクリスマス前、高齢者のホームレス問題に取り組むボストンの非営利団体「ハース・インク」を通じて、無期限の補助金付きアパートを手に入れた。ハースが取り扱う住居は228戸で、各入居者は収入の30%を支払う仕組みだ。同氏はその費用を社会保障費の一部とアルバイト代で支払っている。また、食料配給所や住宅を支援するNPOでボランティアもしている。
 カストロ氏は「この辺りでは誰も手が出ないような高級アパートが建てられており、住宅は大きな問題となっています。この先の物件はワンルームで月3068ドル(約40万円)です」と話す。
By ANITA SNOW Associated Press
Translated by isshi via Conyac
https://newsphere.jp/national/20220517-1/

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