先住民族関連ニュース

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宇梶静江さんの歩み映画に 21日に白老で記念上映会 「先祖の歴史伝えたい」

2022-05-17 | アイヌ民族関連
北海道新聞05/17 05:00

上映会のポスターを手に来場を呼びかける宇梶静江さん
 【白老】アイヌ民族の古布絵作家、宇梶静江さん(89)の人生をたどるドキュメンタリー映画「大地よ!~アイヌとして生きる~」の完成記念上映会が21日、胆振管内白老町で開かれる。宇梶さんへのインタビューを軸にアイヌの文化や精神世界を探る作品で、今夏の全国公開に先駆けて上映する。
 宇梶さんは日高管内浦河町出身。23歳で上京し、主婦として暮らしながら首都圏の同胞に結束を呼びかけ民族の権利回復に取り組んだ。宇梶さんは「先祖が歩んだ歴史や思いを踏まえ、もっと手を取り合い力を出そうよと訴えたい」と映画に込めた思いを話す。
 旧満州(現中国東北地方)出身の金大偉監督がメガホンを取り2017年から製作を開始。金さんは自身のルーツである満州族とアイヌ民族に「言葉や文化が失われつつある」との共通点を感じるといい「民族同士が認め合い、共生できる社会を真剣に考えるきっかけになれば」と話す。
 映画は宇梶さんが浦河町や東京、昨年11月に移住した白老町などを巡り、差別体験や次代を担う若者へのメッセージなどを語る。ナレーションは宇梶さんの長男で俳優の宇梶剛士さん。
 上映会は午後2時から白老町コミュニティセンター(本町1)で開き、入場無料、予約不要。定員300人。問い合わせは白老アイヌ協会(電)0144・84・5130へ。(小林彩乃)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/681558

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セリフある教師役に緊張 東川の映画「カムイのうた」 記者もオーディション

2022-05-17 | アイヌ民族関連
北海道新聞05/17 05:00
 【東川】明治、大正期のアイヌ文化伝承者、知里幸恵(1903~22年)の生涯を題材にした町企画の映画「カムイのうた」。菅原浩志監督は作品の中で、迫害されたアイヌ民族の歴史を描き、差別やいじめのない共生社会を訴えるという。町役場で開かれたオーディションに、東川町を担当する記者(26)が参加した。
■「アイヌ民族の歴史再現」思いに共感
 撮影は7月から東川や札幌など全道各地で行い、来年秋の公開を目指す。
 記者は神奈川県出身。道内の大学で1年生の時に受けた講義で、アイヌ民族の豊かな文化と和人による苛烈な差別を初めて知り、衝撃を受けた。「彼らをしっかりと描く映画に参加したい」。演技経験は全くないが、オーディションの話を聞いて参加を決めた。
 4月下旬、町役場の会場には、菅原監督やスタッフら約10人が座っていた。この日のオーディションには約150人が参加した。
 知里が生きた時代は、明治政府による同化政策が進められていた。スタッフの指示を受け記者が演じたのは、アイヌ民族の子どもを対象にした学校の和人の教師。生徒たちに「いいかおまえら。ちゃんと勉強しろよ。でないと『良い日本人』になれないぞ」と言い放つ。さらに、「日本語で答えろ。アイヌ語は禁止だ」と注意するというものだった。
 順番が来て、勢いよく立ち上がったが、緊張で頭が真っ白になった。もう一度セリフを教えてもらい、芝居を始める。冷徹な人物だろう。嫌いだった教師をイメージした。あきれて怒る様子を表現しようと腕を腰に当て、「良い日本人」という言葉を強調する。そして、後方のスタッフらを指さし、腕を組んで冷たくセリフを言い放った。
 一段落し、「冬の北海道の海に入って演技できる人は立って」という質問の後、菅原監督が口を開いた。当時のアイヌ民族が過酷な環境下でニシン漁に携わっていたことを話し、こう言った。「実際にあったことをしっかりと再現し、それをわれわれと皆さんで共有したい」
 つらい差別を受けたアイヌの人たちと同じような経験をすることで、彼らの気持ちを少しでも感じられるかもしれない。妥協せず、本当の歴史を描くという監督の強い思いを感じた。
 外に出ると、緊張が一気に解けて力が抜けた。演技は想像以上に難しかったが、人物像をイメージして演じる楽しさも感じた。後日、郵便配達員の役をいただいた。1人の道民として、真剣な気持ちで作品に参加したい。(和泉優大)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/681494

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ゴールデンカムイ展 杉元、アシㇼパ、鶴見…みんな本当に生きて「いた」

2022-05-17 | アイヌ民族関連
読売新聞2022/05/16 15:00
 北の大地に眠るアイヌの黄金。そのありかは、24人の脱走囚人の 刺青の中に――。アクション、歴史、グルメ、ギャグ。ありとあらゆる面白さを詰め込んだ人気マンガの世界を体感できる「ゴールデンカムイ展」が東京ドームシティ・ギャラリーアーモ(東京都文京区)で開催中だ。見ものはイラストだけではない。作者・野田サトルさんの熱いメッセージがそこに込められている。(編集委員 石田汗太)

奥から杉元、アシㇼパ、白石。熱い絆で黄金争奪戦を駆け抜けた(2019年「週刊ヤングジャンプ」29号掲載) (c)野田サトル/集英社
https://www.yomiuri.co.jp/culture/subcul/20220513-OYT1T50252/

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北海道開拓の二重性 米国依存とアイヌ民族への露骨な植民地政策

2022-05-17 | アイヌ民族関連
日刊ゲンダイ2022/05/16 17:00 

さっぽろ羊ヶ丘展望台のクラーク像
 屯田兵政策は明治政府の国内開発の一手段だが、一面で歴史的には多くの課題や懸案の事項を抱えていた。屯田兵制は明治8年から始まり、明治32年に終わった。そこで、この25年間の近代日本史との関わりについて、いくつか語っていきたい。また、北海道開発には外からの援助も大きく、その中心はアメリカであった。明治初期の海外への留学生はアメリカが多く、それにイギリスが続く。
 さらに明治8年、開拓使の長官であった黒田清隆は札幌に農学校を設立することを決め、そのお雇い教師にアメリカ人教師3人を招くことになった(その1人がマサチューセッツ農科大学長のウィリアム・クラークであった)。
この教師陣に随行して何人ものアメリカ人技術者らが訪れている。
「(特筆すべきは)このお雇い外国人に札幌農学校の教育と研究を委ねたことである。(略)だからこのクラークの個性を抜きにしては札幌農学校は語りえないのである」(「北海道と明治維新」田中彰著)
 アメリカ側は札幌農学校だけでなく、北海道の寒地農業にどのような農法が適しているかを模索した。そのために政府の閣僚(農務局長官)でもあるケプロンも札幌を訪れて指導に当たっている。これは当時のアメリカ大統領であるグラントの推薦によったというのである。
 こう見てくると北海道の開拓、防備は見事なまでに二重性を持っていたことがわかる。この二重性は、北海道が19世紀の日本を取り巻く事情そのものの反映であるということであった。北海道は近代の国際社会の影を背負っていたのである。内にはロシアを意識しての屯田兵制、外にはアメリカの文化と産業への依存によって徹底した開発援助を受け入れ、これが見事に図式化しているのであった。
さらにもともとこの地に住んでいるアイヌ民族への同化政策の名の下に結局はその歴史と伝統、文化を解体することを進めている。いくつかの法律によって、その日本化は極めて露骨な植民地政策的側面を強める内容であった。
北海道はロシアという外敵を恐れる一方で、新興国アメリカの開拓をモデルにし、国内的にはアイヌの人々への抑圧といった政体を模索していく形になる。この特異性はその後の近代日本が歩む国家像を先取りしているとも言えたのであった。そして昭和がたどり着いた道筋は、その初期から抱えていた矛盾であり、アメリカへの複雑な心理の反映でもあったのだ。(つづく)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/305245

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ゴールデンカムイのアイヌ料理を“完全再現” ファンの声で実現…チタタプや“オソマ”鍋も

2022-05-17 | アイヌ民族関連
エンカウント2022.05.16
4月28日に完結を迎えたばかりの人気漫画「ゴールデンカムイ」。その作中に登場するさまざまなアイヌ料理が食べられるとして、都内のある居酒屋がSNS上で注目を浴びている。

キムンカムイ(ヒグマ)、ユク(エゾ鹿)、エタシぺ(トド)の肉を使ったグリル【写真:「米とサーカス高田馬場店」ツイッター(@kometocircus)より】
4月29日から5月30日までの期間限定だったものの、反響が大きく6月26日までの延長を決定
 4月28日に完結を迎えたばかりの人気漫画「ゴールデンカムイ」。その作中に登場するさまざまなアイヌ料理が食べられるとして、都内のある居酒屋がSNS上で注目を浴びている。
 野田サトル氏による漫画「ゴールデンカムイ」は、明治末期の北海道を舞台にアイヌ民族の残した金塊を探すサバイバルバトル漫画。作中ではウサギやエゾ鹿、ヒグマ、トドなど、行く先々で手に入るさまざまな野生動物を使ったアイヌの食文化が多数紹介されており、グルメ漫画としての側面も見逃せない。
 そんなゴールデンカムイに登場するアイヌ料理の数々を「勝手に金カム祭り」と題して完全再現したのが、「米とサーカス 高田馬場店」と姉妹店の「肉バル パンとサーカス」だ。同店はもともと2011年のオープン以来、「美味しいは楽しい」「楽しいは美味しい」をコンセプトにシカやイノシシ、クマなどの肉を使ったジビエ料理から、ダチョウ、カンガルー、ワニなどの希少肉、ゴキブリや芋虫、タガメなどの昆虫食など、世界中のさまざまな珍味を取り扱っている。
 運営元の亜細亜TokyoWorld株式会社の担当者は「当店は開店以来10年ジビエをご提供していることから、連載期間中にはゴールデンカムイファンの方に多数ご来店いただき『作中の料理が食べたい』『ヒンナヒンナしたい』『チタタプしたい』とリクエストをいただいていました。作品が好きで当店で働きはじめたスタッフもいるほどです。公式なコラボではなくあくまで“勝手に”ですが、無事に完結し実写化も予定されているこのタイミングで、当店もファンの一員として一緒に盛り上げていきたい! と企画しました」とイベント開催の経緯を説明。当初は4月29日から5月30日までの期間限定のイベントだったものの、あまりに反響が大きく、6月26日までの延長を決定したという。
 期間中は主人公の杉元佐一やアシリパが食べた「イセポ(ウサギ)のチタタプ鍋」や「オソマ(≒みそ)味の桜鍋」、「フンペ(クジラ)竜田揚げ」「エタシぺ(トド)の濃厚脂炙り」など、作中の珍味料理の数々が楽しめるという。希少な食材を使っているため売り切れることも多く、来店の際は要予約をお願いしている。
https://encount.press/archives/311361/

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アメリカの少年が風船につけて送った手紙、カナダの先住民に届き交流が始まる

2022-05-17 | 先住民族関連
カラパイア2022年5月15日 17:00

 メッセージを入れたボトルが、海を流れて遥か遠くの土地に流れ着いたという映画のような出来事が稀に起きることがあるが、今回アメリカから飛ばした風船が、3000kmほど離れたカナダに漂着した。
 カンザス州の少年のメモを風船に見つけたのは、ケベック州に住む先住民の男性で、予想もしていなかった交流が始まったことに大きな喜びを表している。
10歳少年が風船にメモをつけて飛ばす 今年4月、カンザス州中部マンハッタン市に住むリード・ハバート君(10歳)は、ヘリウムで満たされた風船の束にメモをつけて飛ばした。
 当日、北から風が強く吹いていたため、風船はテキサス州辺りに飛んでいくのではとリード君の父は思ったようだ。
 ところが、予想に反して風船は北のカナダ・ケベック州へと飛んで行った。
ケベック州に住む先住民の男性が風船を拾う ケベック州北部の小さな鉱山の町に住む先住民「クリー族」のデイヴィッド・バーディー・ロングチャプさん(51歳)は、領土内でガチョウ狩りをしていた時、水面に風船が浮いているのを発見した。
 「何だろう」と興味をそそられたデイヴィッドさんは、風船の束を拾い上げ、ピックアップトラックに結び付けて乾かそうとして、メモに気付いた。
 メモには、このように綴られてあった。
こんにちは!僕はリードといいます。10歳でカンザス州に住んでいます。これは、僕の妹の風船です。もし、見つけたら返事をください。
デイヴィッドさんは家に帰って、姉のハッティーさんにこのことを話した。
 4月26日、ハッティーさんはFacebookで、デイヴィッドさんが風船を手にしている写真と、リード君のメモ、そして風船がどこまで飛んできたかを示す地図をシェアした。
風船がつないだ交流 その後、ハッティーさんはFacebookを通してリード君の家族と繋がることができた。
 リード君の家族は、風船が約3000kmも離れた北に飛んで行ったとは思ってもいなかったようで、驚きを露わにした。
 デイヴィッドさんは、このように話している。
私は、書き物をするよりも狩りをする方が得意だけど、風船を見つけて嬉しいよ。
リード君への返事には、ケベック州北部のクリー地域で有名なエエウー・イスッチュウについて書いてみようかなと思っているんだ。写真も同封してね。
私の手紙を読んだら、またリード君から返事を貰いたいね。
 ケベック州クリー族コミュニティの人々は、ハッティーさんの投稿を見て喜びを露わにしており、「素敵な交流が続いて、いつかリード君がカナダのクリー地域に遊びに来られるといいね」といった声を寄せている。
References:Boy sends balloons off with a note and connects with someone 1,800 miles away. - Upworthy/ written by Scarlet / edited by / parumo
https://www.excite.co.jp/news/article/Karapaia_52312595/

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