先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

土器作りを体験 恵庭で27日、縄文人イベント

2024-07-19 | アイヌ民族関連

伊藤凱 有料記事

北海道新聞2024年7月18日 21:57

 【恵庭】縄文時代の文化に触れる催し「カリンバまつり~君も縄文人になろう!」が27日午前9時から、市郷土資料館(南島松)で開かれる。土器作りなどの体験型イベントが楽しめる。

 恵庭市の国指定史跡・カリンバ遺跡にちなみ、子どもたちに地元の考古学遺跡や出土品への関心を深めてもらおうと毎年開いている。まが玉作り(200円、定員30人)や縄文土器作り(300円、定員20人)、アイヌ民族の伝統楽器「ムックリ」(口琴)作り(100円、定員15人)など、さまざまな体験ができる。

 ・・・・・・

 体験イベントの申し込み、問い合わせは同館、電話0123・37・1288へ。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1039490/


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「カムイのうた」舞台裏切り取る 俳優・加藤雅也さんが写真展 東川

2024-07-19 | アイヌ民族関連

和泉優大 有料記事

北海道新聞2024年7月18日 21:41

アイヌ民族や花を撮影した作品について語る俳優の加藤雅也さん(伊丹恒撮影)

 【東川】俳優の加藤雅也さん(61)の写真展「カムイからの伝言」(町主催)が町複合交流施設「せんとぴゅあⅠ」(北町1)で開かれている。町が製作協力した映画「カムイのうた」の舞台裏などの写真約200枚をスライドショー形式で会場の壁に映し出す。

 加藤さんは1988年に俳優デビュー。映画や大河ドラマなどに多数出演し、カムイのうたでは言語学者の金田一京助をモデルにした役を演じた。2000年ごろに人物や風景の写真を撮り始め、映画の撮影時などに撮りためた写真を東川でも展示することになった。

 会場には音楽が流れ、照明を落とした空間に、加藤さんの作品が次々と浮かぶ。・・・・・

 入場無料。8月12日までの午前9時~午後5時。月曜休館。加藤さんは7月19日午後1~3時に在廊し、20日午後1時からトークイベントを行う。イベントの参加申し込みは町文化交流課、電話0166・82・2111へ。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1039463/


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蕭副総統、カナダ上院先住民族委員会の議員らによる訪問団と面会

2024-07-19 | 先住民族関連

台湾トゥディ2024/07/18

蕭美琴副総統(左から5人目)が17日、カナダ連邦議会上院先住民族委員会の議員らによる訪問団と面会し、各分野で引き続き交流することで関係をより活発に発展させられるよう期待した。(総統府サイトより)

蕭美琴副総統が17日午後総統府で、カナダ連邦議会上院先住民族委員会の議員らによる訪問団と面会した。

蕭副総統はあいさつの中でまず、「台湾の政府と人々を代表して心から歓迎する」と述べた上で、「台湾はカナダとの友情をとても大切にしている。協力範囲は非常に幅広い。特に先住民族間の交流ではそれぞれが社会にもたらした独特の貢献が双方の関係の中で体現されている」と指摘した。

蕭副総統は自身がかつて台湾東部・花蓮県選出の立法委員(=国会議員)だったことに触れ、同県には6種族が暮らしており、美しい風景と共に豊かな先住民族文化が存在すると説明。その上で、先ごろ台湾の先住民族が団体を組んで米ハワイで開かれた太平洋芸術文化祭(Festival of Pacific Arts, FestPAC)に参加、太平洋地域からやって来た数千人の先住民族アーティストたちと交流して先住民族文化の活力を共に祝ったことは非常に有意義な体験だっただろうと評価した。

そして蕭副総統は、台湾とカナダとの協力関係について、「協力が可能な分野がまだかなり多くある」と述べ、双方が各分野で引き続き協力することで関係をより活発に発展させられることに期待を寄せた。

一行はカナダ連邦議会上院先住民族委員会のブライアン・フランシス(Brian Francis)委員長、上院におけるカナダ保守党のDavid Wells主席、上院のKim Pate議員、Judy White議員、下院のMarcus Powlowski議員、Leah Gazan議員、Lori Idlout議員、Blake Desjarlais議員。外交部の田中光政務次長(=副大臣)とカナダ駐台北貿易弁事処のJim Nickel代表が付き添う中、この日総統府を訪れた。

 https://jp.taiwantoday.tw/news.php?unit=149&post=255956&unitname=ニュース-政治&postname=蕭副総統、カナダ上院先住民族委員会の議員らによる訪問団と面会


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【2024年女性大臣の日】リーダーシップを発揮して、世界をけん引する注目の女性たち

2024-07-19 | 先住民族関連

ELLE 2024/07/18

20代の大臣や30代の首相などの若手から長年にわたり国を支えてきたベテラン陣まで、社会を変えてきた女性リーダーを紹介

BY SHINO NISHIZAWA公開日:

7月19日は「女性大臣の日」。日本で初めて女性大臣が誕生したことを記念し制定された日。日本の内閣では、現在、上川陽子外務大臣(71)や高市早苗経済安全保障担当大臣(63)を含め5人の女性大臣がいる。実はこれは過去最多の人数! そして選挙イヤーと呼ばれる今年は、各国でリーダーを決める重要な選挙がたくさん。これを機に世界でも女性リーダーが増えるかも⁉

グローバルジェンダーギャップ指数ランキング」では、日本の政治部門のジェンダーギャップは146カ国中113位。2023年の138位から比較すると改善はしてるけど、G7(主要7カ国)のなかでは最下位という現実。世界を見渡せば人種や民族の壁を超えて重要なポジションに任命されたり、異例の若さで大臣に就任する女性がでてきている。そんな社会に変化をもたらしてきた女性たちを紹介! 逆境に負けず、リーダーとして人々に希望と勇気を与えてきた彼女たちの姿からパワーをもらえるはず。

(※)本記事は2024年7月16日時点の内容です。

1 カマラ・ハリス(アメリカ副大統領)

女性初、黒人初、南アジア系初のアメリカ副大統領。インドとジャマイカから移住してきた両親のもと、カリフォルニア州に生まれる。多様なバックグランドを持つ彼女の2020年の勝利宣言は、多くの女の子と女性たちに希望と勇気を与えたに違いない。「私は初めての女性副大統領になるかもしれませんが、決して最後ではありません。なぜなら、今夜この場面を見ているすべての少女たちが、アメリカは可能性に満ちた国だとわかったはずだからです」

今年の米大統領選で再選を狙うバイデン大統領は11月に82歳になる。その第一継承者として、60歳になるハリス副大統領も大注目されている。

2 デブ・ハーランド(アメリカ内務長官)

2021年に初めてネイティブ・アメリカンの女性が入閣するという歴史的な出来事が起こる。その人物が1960年生まれのデブ・ハーランド。ニューメキシコ大学のロースクールを卒業。彼女の家系は、ニューメキシコ州に土地を持つプエブロ・ラグナ族とつながっている。

自身の祖父母・父母世代のように、差別や迫害を受けてきたネイティブアメリカンコミュニティの復興のために尽力している。ほかにもハーランドは環境保護に強い関心を持ち、2030年までにアメリカの海の少なくとも30%を自然保護区化する目標を掲げている。

アメリカにはほかにも、ジャネット・イエレン財務長官、ジーナ・レモンド商務長官、ジェニファー・グランホルム エネルギー長官、アヴリル・ヘインズ国家情報長官などの女性大臣がいる。

3 エミリエ・エンゲル・メール(ノルウェー法務・公共安全大臣)

1993年生まれのエミリエ・エンゲル・メールが法務・公共安全大臣に就任したのは、2021年。当時の彼女はまだ28歳。ノルウェー史上最年少の女性大臣の誕生だった。

彼女の政治キャリアは、2013年から議員としてはじまる。就任直後はオスロでの銃撃事件など悲劇がつづき、大臣としてのリーダーシップが試されることに。国際協力の場では、防災分野でノルウェーを代表して国際的な取り組みをプレゼンしたりと存在感を高めている。

4 カリアンネ・トゥング(ノルウェーデジタル化・行政大臣)

ノルウェーに2024年にできたばかりのデジタル化推進を担う省庁で、初代デジタル化・行政大臣として就任したカリアンネ・トゥング。前例のないこのポジションに抜擢された彼女のバックグランドは?

2013年から国会議員としての経験も持っているトゥングは、大臣就任前までは、企業のCEOとしてデジタル化推進に取り組んでいた。まさに同ポジションに最適な人物! 「ノルウェーで最も重要な仕事の一つをはじめることを、とても楽しみにしています」と意気込みをインタビューで語っている。

グローバルジェンダーギャップ指数ランキング」では、18年連続でジェンダー格差の少ない国トップ3にランクイン。ジェンダー平等を実現している国としてリードしているノルウェーだけど、彼女のリーダーシップでデジタル化でも、今後新たなお手本を見せてくれるかも⁉

ノルウェーでは、ルブナ・ジャフリ文化・平等大臣、マリアンネ・シーヴェットセン・ネス漁業・海洋政策大臣、アンネ・ベアテ・トヴィンネライム国際開発大臣など多くの女性大臣が重要なポジションで活躍中。

5 ロミーナ・ポルモクタリ(スウェーデン気候変動・環境大臣)

2022年に26歳の若さで気候変動・環境大臣に任命されたロミーナ・ポルモクタリ。スウェーデンといえば、10代から環境活動に参加するグレタ・トゥーンベリの出身国。気候変動の危険性について議論を巻き起こし、何百万人もの若者たちによる大規模な世界的運動を立ち上げた彼女の功績については、みんな聞いたことがあるかも。

ポルモクタリは、今年ケニア・ナイロビで開催された国際会議で、気候変動対策やプラスチック汚染対策、生物多様性への脅威への対応など重要課題を訴えるなど、気候変動・環境大臣として国際舞台でも存在感を見せる。

ストックホルム郊外のイラン系家庭に生まれる。学生の時から政治に関心があり、政党の青年組織のリーダーとして若い時から活動し、その後、スウェーデン史上最年少の大臣として就任。

スウェーデンでは、ほかにもエリサベト・スバンテッソン財務大臣やパリサ・リリェストランド文化大臣などの女性大臣がリーダーシップを発揮している。

6 オーロール・ベルジェ(フランス女男平等・差別対策担当大臣)

2024年1月に誕生したフランス史上最年少34歳のガブリエル・アタル首相による新内閣。その新体制下でフランス女男平等・差別対策担当大臣に抜擢されたのが、1986年生まれのオーロール・ベルジェ。

フランスはUN Womenの活動を積極的にサポートしている国の一つ。エマニュエル・マクロン現大統領も、ジェンダー平等を任期中の大義と宣言してきた。そして今年の3月、彼女が同ポジションを務めるなか、議会で憲法に女性が人工妊娠中絶を選ぶ自由を含める改正案が可決。アメリカを発端に、世界的に中絶をめぐる女性の権利の侵害が懸念されているなか、憲法に中絶権が明記される世界で初めての国となった。

7 シアオメイチン(台湾副総統)

2024年5月20日から台湾の副総統に就任した彼女は、実は兵庫県・神戸生まれ。1971年生まれの彼女は台湾人の父とアメリカ人の母のもとで日本で育ち、アメリカで政治学を学ぶ。2020年から2023年まで台湾の駐米代表を務め、この期間中に米台関係を強化し、コロナ禍にも多くの外交的成果を上げた。

ワシントン駐在の際に、当時飼っていた猫4匹を連れて行くことをインタビューで話していたことも影響したのか、彼女の外交スタイルを中国の攻撃的な「ウルフ・ウォリアー」に対して、柔軟で巧妙な「キャット・ウォリアー」と評価する声も。同性婚法案の提出者であり、台湾が2019年にアジアで初めて同性婚を合法化するのに貢献した一人でもある。

8 ジョルジャ・メローニ(イタリア首相)

イタリア初の女性首相になったのは、今年47歳のジョルジャ・メローニ。15歳で政治活動に参加、21歳でローマ県議会議員に選出、そして31歳で当時のベルルスコーニ政権下でイタリア史上最年少の青年大臣に任命されるという、40代にしてすでに政治活動歴が30年近い彼女。そんな政治エリートな彼女は、一体どんな人物なのか?

ローマ生まれのメローニは労働者階級の家庭で母親に育てられる。彼女自身は結婚はしていないが、長年のパートナーであった相手との間に一人の娘ができる。しかし2023年にパートナーの不適切な行動が原因で別れたことを発表している。カトリック教徒の彼女はプロ・ライフ(※)の立場をとっており、「自然な家族にYES!LGBT運動にNO!」などと公言。外交政策も含め保守的な傾向の政策には、国内外で賛否両論の声があがっているけど、一国の女性リーダーとして注目されていることには間違いなし。

(※)プロ・ライフとは、英語で直訳すると「命に賛成」(Pro=賛成、Life=命)。人工妊娠中絶に反対する考え方を意味し、胎児の命重視を強調。その反対である中絶容認派は「プロ・チョイス(選択)」と表現され、産むかどうかは女性の「選択」に委ねられるべきだという立場。

9 ハトラ・トーマスドッティル(アイスランド次期大統領)

アイスランドでは女性実業家としてのイメージが強いハラ・トーマスドッティルは、今年の6月の大統領選で当選し、8月1日から大統領に就任する。持続可能なビジネスを推進する非営利組織のCEOでもある彼女は、アリゾナ州立大学で国際経営学を学び、ビジネスマンとしてのキャリアをアメリカでスタート。その後、女性主導の投資会社を立ち上げるなど、ビジネスの世界における女性の視点や女性のリーダーシップを推し進めてきた。

彼女が大統領選に挑戦したのはこれが2度目。今回の当選で2016年の大統領選のリベンジを果たしたことに。これまでの彼女の実業家としての手腕が政治の場でも通用するのか期待大!

10 レイチェル・リーブス(イギリス財務大臣)

2024年7月4日の総選挙で政権が交代したイギリス。キア・スターマー新首相が発表した人事に女性初の財務大臣として載っていたのがレイチェル・リーブス。閣僚25人中11人が女性で、女性の入閣は過去最多となった。

イギリスの初の女性首相マーガレット・サッチャー政権が誕生した1979年に生まれた彼女は負けん気の強い少女だったよう。地元のチェス競技大会で並み居る強豪(相手は男の子)を打ち負かすことに誇りを持っていたとか。あるインタビューでは、過去の財務大臣に女性がいなかったことに対し、気後れしたりしないのかとの質問に「男性か女性かは関係ないですし、私がインポスター症候群(※)である必要もないのです」ときっぱり。

オックスフォード大学卒業。その後、大企業ゴールドマンサックスから誘いがかかるも、イングランド銀行(中央銀行)のエコノミストとして働く。高額の報酬ではなく、役に立つなにかを選択したかったという。芯の強い彼女の活躍で、今後もガラスの天井を破っていってほしい。

新内閣には、アンジェラ・レイナー副首相、イベット・クーパー内務大臣、リサ・ナンディ文化・メディア・スポーツ大臣などの女性大臣が新たに就任している。

(※)インポスター症候群とは、自分の能力を認められない心理傾向。成功しても「自分の実力ではなく運が良かったから」と考えてしまうことを指す。

11 リーッカ・プッラ(フィンランド財務大臣)

トップクラスレベルのジェンダー平等を実現しているフィンランド。その国で「フィンランドのサッチャー」と呼ばれる人物がリーッカ・プッラ。彼女はその公共支出の削減を支持する立場と強硬な移民対策が、かつてのイギリスの首相サッチャーの政策に似ているとの評判。予算削減発表時には、笑顔でハサミを持つ写真をSNSに投稿し、大きな議論を巻き起こしたこともある。

インタビューで彼女は12歳の時に母親を亡くしたことを語っていて、その経験が自身の成長に大きな影響を与えていると回答。つらかった時期があったおかげで、強い意思とリーダーシップを身に着けることができたとも話している。

1977年生まれ。大学で社会科学の修士号を取得。2019年からフィンランド議会のメンバーとして活動し、財務大臣に任命されたのは去年6月のこと。

12 エリナ・バルトネン(フィンランド外務大臣)

ヘルシンキ大学で工学と商学を学んだエリナ・バルトネンは、政治家になる前、フィンランドの大手金融機関で経済アナリストとして働いていた。2014年から同国議会のメンバーを務め、2023年に外務大臣にのぼりつめる。ウクライナ危機のなか、フィンランドのNATO加盟などの重要な外交政策をリードしてきた。

フィンランドでは、外務大臣や財務大臣のほかに、アナ・カイサ・イコネン地方行政大臣、レーナ・メリ法務大臣、マリ・ランタネン内務大臣などそのほか大勢の女性大臣が活躍中!

13 メッテ・フレデリクセン(デンマーク首相)

女性としてデンマーク史上2人目の首相。そして41歳という最年少の若さで就任した首相でもあるメッテ・フレデリクセン。 一時期はヨーロッパ最大の毛皮産業に壊滅的な打撃を与える問題を起こし支持率が急降下。しかし解散選挙に追い込まれるというピンチを乗り越え、現在も首相をつづける。

そんなフレデリクセン首相が話題になったのが、コロナ禍で全国的に休校&自宅待機となった時期に行った「子どものための記者会見」。自身も子どもを持つ母親であるメッテ。ストレスや不安をためはじめている子どもに寄り添い、やさしく、わかりやすい言葉づかいで子どもの質問に対応したことが賞賛の的となり、他国でも報道されることとなった。

14 ヴィオラ・アムヘルト(スイス大統領)

スイス初の女性国防大臣も務めたヴィオラ・アムヘルトは、2024年に大統領に就任。国防大臣として、スイス軍における女性の参画を増やすことに努力してきた彼女のバックグランドは弁護士。

1962年に彼女はカトリック教徒の両親の間に生まれる。その後、両親は離婚。姉とは非常に仲が良いとか。アムヘルト本人は独身で子どもはいないが、彼女にとって子どもや若者の保護、児童虐待防止は優先課題の一つ。また自身の母親が認知症だったことから、認知症ケアの充実にも力を注いでいて、彼女の家族や他者への強い愛情が見える。

スイスは副大統領もカリン・ケラー=ズッターという女性が務めている。

15 ディアナ・エレナ・モンディーノ(アルゼンチン外務・通商・宗務大臣)

マラドーナやメッシなどレジェンド級のサッカー選手が生まれた国でもあるアルゼンチン。その国土は日本の約26倍の広さに相当する。そんな広大な土地を持つ国で、経済学者として培ってきた経済&金融の専門知識を活かして、大臣に任命されたのがディアナ・モンディーノ。2023年12月に任命された彼女の任期中の目標は、アルゼンチンの国際的な地位を向上すること。

経済学の学士号とMBAを取得。さまざまな企業の取締役も務めた経験のある彼女。学術界、経済界、そして政界と股にかける彼女のパワフルな活躍には誰もが圧倒されてしまうかも。

16 エヴィカ・スィリニャ(ラトビア首相)

エヴィカ・スィリニャがラトビアで2人目の女性首相になったのは2023年9月のこと。2022年から2023年まで福祉大臣として重要な役割を担ってきた彼女が首相として掲げた目標の一つは、STEM教育(※)の強化。リガ工科大学(RTU)が世界のトップ500の大学の一つになることを目指している。RTUはQS世界大学ランキングで2023年から順位を上げて、現在721位から730位の範囲に! ちなみに1位は12年連続でマサチューセッツ工科大学(MIT)。日本の大学は東京大学が最も高く、28位にランクイン。

ラトビアの科学技術のレベルは、東ヨーロッパおよびバルト地域のなかで比較的高いと評価されることも。今後も彼女のリーダーシップで向上していくこと、期待大!

ラトビアでは、バイバ・ブラジェ外務大臣、アンダ・チャクシャ教育科学大臣、アグネス・レイス文化大臣などの女性大臣が政治の舞台でリーダーとして活躍している。

(※)STEM教育のSTEMとは(Science, Technology, Engineering, Mathematics)のことで、科学、技術、工学、数学の教育分野を総称した言葉。

17 フローア・アッヘマ(オランダ保健・福祉・スポーツ大臣)

2024年7月2日に任命されたばかりのフローア・アッヘマ。1976年生まれの彼女のバックグランドは建築。アムステルダムで建築の修士号を取得し、建築事務所でデザイナーとして働いていた彼女。政治キャリアのスタートは、州議会議員としてデビューした2003年のこと。

建築家だった彼女が政治家への転身を考えたのは、多発性硬化症と診断されたとき。建築家としてのキャリアは断念しなければいけないとわかったときに、人生の方向性を見直した結果、政治家の道へ。医療への深い関心から、より手頃な価格の医療サービスを提供するための改革を目指している。

彼女のほかにも、モナ・カイザー住宅・国土計画大臣やソフィー・ヘルマンス気候・グリーン成長大臣など、オランダ政府のなかで重要な役割を果たしている女性たちがいる。

18 アミーナ・パンガンダーマン(フィリピン予算管理大臣)

キリスト教が大多数のフィリピンで、2022年に初のムスリムの予算長官として歴史をつくったアミーナ・パンガンダーマン。開発経済学の修士号をとっていた彼女は、はじめは研究者としてキャリアをスタート。その後、上院議員のスタッフとして勤務。この期間に国家予算の策定について学ぶ。業務のデジタル化にも取り組む。

プライベートでは、仕事で忙しいスケジュールのなかでも家族や友人、そして愛犬ビンビーと一緒に過ごす時間を大切にしているという。

ほかにもフィリピンには、環境保護と気候変動対策のリーダーとしてマリア・ユーロ=ロイザガ環境天然資源大臣やクリスティーナ・フラスコ観光大臣などもいる。

19 ドロウパディー・ムルム(インド大統領)

インド初の先住民族の大統領で、2人目の女性大統領として2022年に就任したのがドロウパディー・ムルム。大学で芸術学士号を取得していた彼女は、はじめは教育者として働きはじめたが、その後に政治の道へ。私生活では2009年から2015年のわずか6年の間に、夫と息子2人、そして実の弟を次々に亡くすなど悲劇に見舞われた彼女だが、その2015年にジャールカンド州初の女性知事に抜擢。政治家として開花。彼女は先住民族の権利を守るために拒否権を行使するなど、しばしば州政府と対立することもあったとか。

権力の座にのぼりつめても、先住民族としてのアイデンティティはずっと失われることはなかった彼女の大統領就任によって、特に貧困層や先住民族の社会的地位向上に期待が集まっている。

20 ガブリエラ・ソメルフェルド(エクアドル外務・移民大臣)

あの有名観光地ガラパゴス諸島は、エクアドルの一部。その自然豊かで美しい国の外務・移民大臣を務めるのが、ガブリエラ・ソメルフェルド。彼女がCEOを務めたエクアドルの航空会社は、彼女の指導によって国内市場のシェアを大幅にUPするなど経営手腕はピカイチ。

もともと環境保全問題に関心があり、ガラパゴス諸島の保護に取り組む財団の理事を務めたり、温室効果ガスの排出を実質ゼロにしていると認定を受けたホテル・ル・パルクを経営していたりなど、解決のための行動力も高い彼女。気候変動への国際的な協調もリードしてくれると期待したい!

2023年11月に同大臣に就任。

21 クリスティーン・カンガルー(トリニダード・トバゴ大統領)

カリブ海に位置する島国トリニダード・トバゴがイギリスから独立したのは1962年のこと。その短い歴史のなかの7人目の大統領であり、2人目の女性大統領となったのがクリスティーン・カンガルー。これまで上院議長を務めながら、リーダーとしての頭角を現してきた。

2023年の就任演説では、大統領職の役割を国民に理解しやすくしたいとスピーチ。より親しみのあるリーダーになろうとする彼女の姿勢に心を打たれたはず。スピーチの最後には20年以上連れ添った夫に感謝の気持ちも忘れず添えられ、彼女のやさしさがにじみ出ていた。

22 セリンダ・ソサ・ルンダ(ボリビア外務大臣)

2023年に外務大臣に就任したセリンダ・ソサ・ルンダのトレードマークは帽子。ボリビアでは先住民族のなかでも女性たちが、それぞれ特徴の違った帽子をかぶる帽子文化がある。彼女がかぶる帽子は、派手さのおさえられたダークな色合いのものが多い。

彼女は外務大臣になる以前にも、別のポジションで農村地域の開発を推し進めてきた人物。多くの農村コミュニティを支援してきた彼女がいま外務大臣として重要視しているのが、主要な貿易相手国との協力関係の強化だ。就任以降、中国を訪問したり、ブラジルと会談を行っている。今年61歳。

23 ジャナイナ・テワネイ・メンコモ(パナマ外務大臣)

パナマ運河を中心とした貿易と輸送がメインの産業であるパナマ。パナマシティは、有数の国際的なビジネスハブとしても知られている。この国で2022年に外務大臣に任命されたジャナイナ・テワネイ・メンコモが力を入れているのが、環境保護。

国際的な水資源の持続可能な利用と保護の条約にラテンアメリカで初めて参加することになるなど、功績を残している。そんな彼女は今年40歳を迎えるという将来有望の大臣。

24 フロイラ・サラーム(ベリーズ総督)

日本の四国の約1.5倍ほどの大きさしかない中央アメリカに位置するベリーズ。その先住民マヤ族の血を引く女性として初めて総督になったフロイラ・サラーム。アメリカやイギリスでも学びを深めつつも、自身の文化的ルーツを大切にしている。

彼女はこれまでにもマヤ文化にある伝統的なハーブ医療や文化的な儀式に深い理解を持ち、それを現代社会に引き継ぐための活動を行っている。地域社会の伝統を守りながら、ベリーズらしい発展のあり方を模索しているたくましい女性リーダーだ。

25 ディナ・エルシリア・ボルアルテ・セガラ(ペルー大統領)

2022年にペルーで初の女性大統領として就任したディナ・ボルアルテ。2021年に副大統領として選出されてからの昇格だ。政界に入るまでは弁護士としての経歴を持ち、2007年から2022年まで、国民登録局で身分証明書の発行や出生、死亡、結婚、離婚の記録管理に携わっていた。

ジェンダー間の賃金格差や、女性に対する暴力の問題などのジェンダーギャップがあるペルーで、女性の大統領誕生は歴史的な瞬間。そんな彼女は1962年に、なんと14人兄弟の末っ子として生まれる。パワフルな彼女の活躍は、生まれた時から大家族の競争社会で鍛えあげられたおかげかも⁉ これを皮切りに次なる女性リーダーが生まれることを期待!

26 シオマラ・カストロ(ホンジュラス大統領)

2022年にホンジュラスの初の女性大統領となったシオマラ・カストロは、同国の女性問題に長年取り組んできた人物。そんな彼女は、2006年から2009年までファーストレディ。当時のマヌエル・セラヤ大統領を支えながら、4人の子どもを育ててきた彼女は、ファーストレディ時代から貧困対策に力を注いできた。

大統領選では掲げていた女性の権利向上や貧困問題解決の目標が支持を集め、歴代最多の得票数で当選! 就任式では「我が国の少女たちが暴力のない国で暮らせるように全力を尽くす」と改めてパワフルな決意を表明した。

27 カヤ・カッラス(エストニア首相)

IT先進国エストニアは、世界で初めて国政選挙にも電子投票を導入した国。その国で2021年、女性初の首相に就任したのがカヤ・カッラス。1977年生まれの彼女は政界に入るまで、ヨーロッパやエストニアの独占禁止法を専門とする弁護士として活躍していた。

就任当初からロシアのウクライナ侵攻に対する強硬な路線が支持を集めている彼女。最近でもロシアに外国首脳として初めて指名手配されたが、ひるまない姿勢を見せた。

28 グレース・フー(シンガポール持続可能性・環境大臣)

東南アジアに位置する小さな多民族国家のシンガポールは、高度な教育システムと緑豊かな都市があることでも名高い国。ガーデン・シティとしても評価が高いこの国の持続可能性・環境大臣を務めるのが1964年生まれのグレース・フー。

1985年に銀行員としてキャリアをスタート。ほかの企業でも財務とマーケティングのさまざまなポジションを歴任。2006年から国会議員として政界に入り、現職には2020年に就任。2024年にはシンガポール国家オリンピック評議会の会長に選出され、国内のスポーツ振興に尽力するなど、多様なポジションでリーダーシップを発揮している。

そんな彼女はプライベートで、ランニング、ヨガ、ハイキングなどのアクティブなライフスタイルをエンジョイ。結婚しており、3人の息子の母でもある。

29 カテリナ・サケラロプル(ギリシャ大統領)

2018年に国家評議会の初の女性議長になったカテリナ・サケラロプルは、さらに2020年にギリシャの初の女性大統領に! アテネとパリで法律を学んだ彼女は、弱き者に寄り添う一国のリーダーだ。

ギリシャは政治の舞台で重要なポジションに就く女性の数が、ほかのヨーロッパ諸国に比べて少ないため、彼女は女性の権利やジェンダー平等の促進に注力している。ほかにも性的マイノリティのコミュニティに対する偏見や差別をなくすための取り組みを実施したり、難民・移民支援活動にも前向きで、経済危機やパンデミックのなかでも難民支援をつづけた。まさに人権派の大統領!

ギリシャには、ほかにもリナ・メンドーニ文化大臣、ニキ・ケラメオス内務大臣、オルガ・ケファロヤニ観光大臣などの女性大臣がいる。

30 ドニカ・ゲルヴァラ(コソボ副首相兼外務・海外居住者大臣)

古代から近現代まで他国に支配されてきた長い歴史を持ち、1999年の紛争を経て、2008年にやっと独立を宣言したコソボ。1971年生まれのドニカ・ゲルヴァラは、独立宣言前後のコソボを知る人物の一人。コソボがユーゴスラビアの一部として統合されていた時代に、彼女は迫害を受けていた反体制派の父親を持ち、8歳の時に家族と一緒にドイツに移住。1982年には父親と叔父、友人が暗殺されるという悲劇にあう。

ゲルヴァラはドイツで政治活動をはじめ、コソボ独立のために学生運動に参加したり、10万人もの市民が参加する大規模なデモを組織したりする。2019年にコソボに戻り、現在の地位に就いたのは、2021年3月のこと。家族を失う辛い出来事を乗り越えて、コソボの国際的な認知度を高めるために、さまざまな国との関係強化に力を注いでいる。

31 ナターシャ・ピルツ=ムサル(スロベニア大統領)

2022年に大統領に就任したナターシャ・ピルツ=ムサルの特徴はさまざまな業界でのキャリア! テレビでニュースキャスターを長年務め、BBCやロイターでもインターンシップを経験した彼女。それ以外にも法学の博士号を取得した彼女は、人権弁護士としての経験も持つ。また同国の情報コミッショナーとして、個人情報の保護や情報アクセスの課題に対応してきた。

選挙では性的マイノリティの権利の擁護や気候変動対策などリベラルな政策が支持獲得につながり、保守派を負かして当選。

32 ターニャ・ファヨン(スロベニア副首相兼外務大臣)

2022年からスロベニアの外務大臣として活躍しているのが、1971年生まれのターニャ・ファヨン。大学でジャーナリズムを専攻し、ジャーナリストとしてキャリアをスタート。スロベニアのEU加盟交渉を取材してきた。欧州議会議員として政治家キャリアをスタートしたのは2009年。

プライベートでは、20歳の時に白血病と闘った過去があることをオープンにしている彼女。今年の世界希少・難治性疾患の日に発信されたメッセージは、難病に苦しんだ彼女だからこそいえるものかもしれない。「健康は私たちが持っている最大のものです。みなさんの回復を祈っています。そして健康に気を配ることを忘れないようにしましょう」

スロベニアでは、ドミニカ・シュヴァルツ=ピパン法務大臣、アレンカ・ブラトゥシェク元首相、現インフラ担当大臣などの女性大臣が政治の場で重要な役割を担っている。

33 ハジャ・ラビブ(ベルギー外務欧州問題・対外貿易・連邦文化施設大臣)

政治経験をほとんど持たなかったハジャ・ラビブの外務大臣任命は、ベルギーの人々にとって驚きのニュース! そんな彼女のバックグランドは、ジャーナリスト。国営放送局で20年以上ニュースアンカーを務め、アフガニスタンや中東の戦争、イスラエルの紛争など、数多くの国際問題を報道してきた。「それ(現場での取材)は危険なことでした。でも歴史の証人になりたいと思う私にとって、なにが起きているのかを説明し、世界をよりよく理解することに貢献できることは特権でした」と現地メディアに語る彼女。

彼女は同時にアフガニスタンの女性、ベルギーの北アフリカ系移民の女性、ケニアの村の女性など、さまざまな題材のドキュメンタリー作品も撮影している。信頼性のある彼女の報道と豊富な国際経験がこの異例の抜擢につながったのかも⁉

リュディヴィーヌ・ドゥドンデ防衛大臣、ザキア・カタビ環境・気候・持続可能な開発・グリーンディール大臣など、ベルギーでは多くの女性大臣が国の政治をリードしている。

34 イザベル・ベロ・アマデイ(モナコ対外関係・協力大臣)

フランスの地中海沿岸に位置する小さな国、モナコ。モナコの美しい海岸線や豪華なホテル、カジノ、ラグジュアリーなライフスタイルが観光客を魅了し、多くの富裕層に人気の地。モナコ出身のイザベル・ベロ・アマデイはフランスで法律を学び、モナコの裁判所の裁判官を務めるなど法曹として長年キャリアを築いてきた人物。

2015年以降、外交官として活躍しはじめ、2022年に現在の大臣の地位に。モナコでの女性の権利向上にも強い関心があり、女性の権利委員会の議長も務めている。1965年生まれの一児の母。

35 アナレーナ・ベアボック(ドイツ外務大臣)

2021年からドイツ初の女性外相として活躍しているのが、1980年生まれのアナレーナ・ベアボック。ドイツとイギリスで政治学と法学を学んだ。

2018年~2022年の間、環境保護を柱に掲げる「緑の党」の共同代表を務めていた彼女。「化石燃料から脱却していく」という文言が初めて記録された2023年の気候変動対策の国際会議(COP28)では、「この合意はスタート地点に過ぎない」と語り、ドイツの気候変動対策への本気度を改めて示した。

36 ドミニク・ハスラー(リヒテンシュタイン外務・教育・スポーツ大臣)

世界で6番目に小さい国、リヒテンシュタインはスイスとオーストリアに挟まれた内陸国。その小ささと美しい自然環境から「アルプスの楽園」と呼ばれることも。同国で2017年から2021年まで内務・教育・環境大臣を務め、2021年から外務・教育・スポーツ大臣として活躍しているのが、今年46歳のドミニク・ハスラー。

学生時代をリヒテンシュタインとスイスで過ごし、特別支援教育の教師としてキャリアをスタートしたハスラー。リヒテンシュタインのさまざまな教育機関で働いた経歴を持つ。

リヒテンシュタインでは、インフラ・法務大臣としてグラツィエラ・マロック=ヴァハターや、彼女と同世代のザビーネ・モナウニ環境・経済・内務大臣などの女性が同国の発展のために活躍している。

37 サンドラ・プルネッラ・メイソン(バルバドス大統領)

バルバドスはカリブ海に浮かぶ、日本の種子島とほぼ同じ面積の小さな島国。その国で初代大統領として活躍しているのが、サンドラ・プルネッラ・メイソン。1949年生まれの彼女はバルバドスで、同国弁護士協会に初めて女性として加入したり、最高裁判所の女性初の控訴裁判官を務めたりするなど、あらゆるポジションを初の女性として経験してきた。

国連の子どもの権利委員会で1991年から1999年まで活動し、ベネズエラやチリ、コロンビア、ブラジルで大使としても活躍してきた。2021年にバルバドスが共和国に移行するときに初代大統領に選出。彼女の大統領就任は、バルバドスが完全に独立した国としての新たな歩みを進めた象徴でもあった。

ほかにも、バルバドスには女性初の首相ミア・モトリーがリーダーシップを発揮している。

38 マイア・サンドゥ(モルドバ大統領)

ルーマニアとウクライナに挟まれた国モルドバで、2020年に同国初の女性大統領として選ばれたマイア・サンドゥ。敗れてしまった2016年の大統領選では、女性であることを理由に侮辱や差別的発言を受けることもあったという。落選当時のインタビューでは、「人は、性別、宗教、言語、民族の基準ではなく、プロフェッショナリズムに基づいて判断されるべきです。大統領といったリーダーの地位に就くのに、女性が男性よりも準備不足だとは思いません」と語った彼女。このようなジェンダー不平等があるなかで、一国のリーダーの座を女性が勝ち取ったことは大きなこと。これからもステレオタイプの声に負けずに、活躍してほしい!

モルドバでは、サンドゥ以外の女性大臣としてヴェロニカ・ミハイロフ=モラル法務大臣が重要な役割を果たしている。

39 イングリダ・シモニーテ(リトアニア首相)

2020年からリトアニアの2人目の女性首相を務めるイングリダ・シモニーテの強みは経済の知識。学士号も修士号も経済学の彼女は税務局局長、財務省次官、財務大臣とキャリアを重ね、財政赤字の削減と経済の安定化に尽力してきた。

首相という仕事のかたわらで、コロナ禍にさまざまなNGOのボランティア活動に参加。現在はウクライナからの避難民支援に積極的に関わっているという。首相というだけでも忙しいはずなのに、ボランティア活動にも参加するその奉仕の精神に感服!

現在、アウシュリネ・アルモナイテ経済・イノベーション大臣、アグネ・ビロタイテ内務大臣などの女性大臣がシモニーテ政権下でリーダーシップを発揮している。

40 サロメ・ズラビシヴィリ(ジョージア大統領)

ジョージア初の女性大統領であるサロメ・ズラビシヴィリの生まれは、フランスのパリ。フランスとアメリカで学位を取得し、外交官としてのキャリアをフランス外務省でスタート。なぜフランス生まれの彼女がジョージアの大統領になったのか? 

実は彼女の両親は当時のソ連がジョージアを占領したあとにフランスに亡命した政治家の家系。彼女自身はフランスで育ちながらも、ジョージアの文化や歴史に深い理解と関心を持っていたという。フランスとジョージアの両国の同意を得て、ジョージアの外務大臣に任命された。そして2018年に、これまでの彼女の高い外交能力や国際的な視野と経験を評価され現在の地位に。2度の結婚を経験。最初の結婚で2人の子どもを授かっている。

ジョージアでは、アフヴレディアニ和解・市民平等問題担当国務大臣も女性リーダーとしてズラビシヴィリ政権下で活躍中!

41 アレクサンドラ・ヒル(エルサルバドル外務大臣)

日本の九州地方よりも小さいエルサルバドルは、かつて世界第3位のコーヒー生産国でもあった国。その国の国際的な地位を上げるために、2019年から外務大臣として活躍しているのがアレクサンドラ・ヒル。

再生可能エネルギーの普及を推進したり、他国との外交関係強化を戦略的に進めたりするなど、国内外でさまざまな取り組みを行っている。

42 シルビー・バイポ=テモン(中央アフリカ外務・フランス語圏・在外国民大臣)

1960年にフランスから独立した中央アフリカは、手つかずの大自然に恵まれ、希少な動物が生息しているなど生物多様性の宝庫! 地球の恵みにあふれるこの国でシルビー・バイポ=テモンは、2018年に外務大臣に就任。それ以降、同国の持続的な平和のために励んできた。

彼女は、学生時代とキャリアの初期をフランスで過ごし、合計18年間を同国で過ごす。高等教育を受け、海外でも活躍していたバイポ=テモンだが、中央アフリカはジェンダー格差が最も高い国の一つで、191カ国中188位。女性の政治参加や教育機会が限定的な現状で、彼女のような女性が活躍していることは中央アフリカの希望なはず! これからもリーダーシップを発揮して、彼女につづく女性リーダーが生まれることを期待したい。

43 バトムンフ・バトツェツェグ(モンゴル外務大臣)

2016年から2020年までモンゴルの外務副大臣を務め、48歳になった2021年に現在の外務大臣の座に就く。女性の地位向上に取り組んでいて、1990年までは10%以下だった女性の外務省職員も、現在では、職員と管理職それぞれの半数を女性が占めるように。

モンゴルとオランダで国際関係学と経営学を学び、モンゴル語のほかに英語とロシア語を流暢に話す。3人の子どもの母親。

44 ヴェロニカ・ナタニエル・マカモ・デリョーヴォ(モザンビーク外務大臣)

日本から飛行機で約20時間はかかる遠い国モザンビーク。地理的には遠いこの二国には昔から関係が。さかのぼること約400年前、初めて日本人がアフリカに降り立ったのが、モザンビーク島の港だったといわれている(外務省)。そんな歴史的なつながりがあるモザンビークが、独立したのは1975年。ヴェロニカ・ナタニエル・マカモ・デリョーヴォは独立前に生まれ、大学で法律を学んだあと、弁護士としてさまざまな役職を歴任。政治家としてのキャリアをスタートさせてからは、モザンビーク独立後初の女性議会議長となるなど活躍。国際的な舞台でも活躍し、2020年からモザンビークの外相に就任。

モザンビークには、カルメリタ・リタ・ナマシュルア教育・人間開発大臣、エルデビナ・マテルラ文化観光大臣など多くの女性が重要なポジションに就任し、それぞれの力を発揮中!

45 サーラ・クーゴンゲルワ=アマディーラ(ナミビア首相)

2015年から女性初の首相としてクーゴンゲルワが活躍しているナミビアは、ジェンダー格差が最も少ない国の一つ。「グローバルジェンダーギャップ指数ランキング」では2022年版から3年連続で8位にランクイン。重要ポストへの女性の登用を積極的に進めていて、女性の労働参加率は55.42%、企業の管理職に女性が占める比率も43.57%と高い。

今年57歳になるクーゴンゲルワ首相は、アメリカの大学で教育を受ける。若い頃から政治家として実績を積み、現在のジェンダー格差が最も少ない国を支えてきた一人でもある。

ナミビアの副大統領もネトゥンボ・ナンディ=ンダイトワという女性が務めている。

46 スリ・ムルヤニ・インドラワティ(インドネシア財務大臣)

インドネシアの「鉄の女」、スリ・ムルヤニ・インドラワティが初めて財務大臣に就任したのは2005年のこと。それから2010年まで、そして2016年以降再び財務大臣として、経済改革と汚職撲滅に尽力。インドネシアの経済を安定させることに貢献した。

アメリカ国際開発庁(USAID)のコンサルタントや世界銀行のマネージングディレクター兼COO、国際通貨基金(IMF)のエグゼクティブディレクターを務めるなど、グローバルな経歴を持つ彼女。2008年フォーブス誌の「世界で最も影響力のある女性」第23位にランクイン。

インドネシアには、ほかにも女性初の外務大臣になったルトノ・マルスディやシティ・ヌルバヤ・バカール環境林業大臣などがいる。

47 シェイク・ハシナ(バングラデシュ首相)

「バングラデシュ独立の父」で初代大統領ムジブル・ラーマンの長女として生まれたシェイク・ハシナ。父親、母親、弟を暗殺され、イギリスとインドで亡命生活を送る。その後、1981年に帰国。それ以降、貧困撲滅のために献身的な活動をつづけ、首相の地位に初めて就いたのは1996年のこと。

早稲田大学の名誉博士号を授与されているハシナ首相は日本との関係が深く、これまでに5回の来日を果たしている。父親譲りの強い個性を持った意思と信念の人とされ、かつて「世界最貧国」とまでいわれた同国の繁栄のため、力を注いでいる。

https://www.elle.com/jp/culture/career/g61246059/minister-ladies-240718-hns/


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米国の鉱山開発、平均29年のタイムラインで遅れをとる

2024-07-19 | 先住民族関連

Investing  2024-07-19 03:47 Natashya Angelica

S&Pグローバルの報告書によると、米国での新規鉱山建設には平均29年近くかかり、これはザンビアに次ぐタイムラインである。この長期化は、エネルギー転換に不可欠なリチウムやニッケルのような必須金属の生産を強化しようとする同国の取り組みの障害になっていると見られている。

同レポートは、金属鉱床の発見から生産開始までの268の鉱山プロジェクトを分析した。それによると、ザンビアの鉱山開発期間は平均約34年でトップ。次いで米国で、開発期間はザンビアより5年短い。

カナダ、アルゼンチン、モンゴルなどの国も、開発期間が長いとされている。特にモンゴルには、リオ・ティント(NYSE:RIO)が開発したオユ・トルゴイ銅プロジェクトがある。

対照的に、ガーナ、コンゴ民主共和国、ラオスなどの国々は、約10年から15年という最も短い期間を報告している。平均20年のオーストラリアは、米国と同程度の経済規模を持つ国の中で最も良い結果を残した。

政策提言を控えたこの報告書は、米国の業界団体である全米鉱業協会(NMA)から一部資金提供を受けている。NMAはデータ提供や実質的な意見提供はしていないが、今月初めに報道されたように、米国鉱山局の復活を求めるキャンペーンを積極的に行っている。

この調査には、リオとBHPのアリゾナにおけるレゾリューション銅プロジェクトや、ノーザン・ダイナスティのアラスカにおけるペブル銅・金プロジェクトが含まれている。この2つのプロジェクトはまだ許可されておらず、2030年までにオープンすると想定されているが、先住民族グループや環境保護主義者からの反対にあっている。

報告書はまた、新たな許可を必要としない銅の浸出技術の向上が、米国の銅生産量に与える潜在的な影響についても論じていない。フリーポート・マクモラン(NYSE:FCX)のような企業は、こうしたプロセスを採用している。

さらに、S&Pグローバルの報告書は、米国の採掘プロジェクトに対する訴訟率の高さが、探査予算の減少につながっていることを強調した。過去15年間で、カナダとオーストラリアの企業は、米国の企業と比べて探査にそれぞれ81%と57%多く費やしている。米国はこれらの国の2倍以上の銅とリチウムの埋蔵量と資源量を有しているにもかかわらず、である。

世界的に見ると、金鉱山の開発期間は平均15.2年と最も短く、ニッケル鉱山の開発期間は平均17.5年と最も長い。

この記事はロイターが寄稿した。

この記事は一部自動翻訳機を活用して翻訳されております。詳細は利用規約をご参照ください。

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エスペランサ&ミルトン・ナシメント、コラボALからリアン・ラ・ハヴァスら参加の新曲公開

2024-07-19 | 先住民族関連

ビルボード 2024年7月18日 / 10:30

 エスペランサとブラジル音楽界の生ける伝説ミルトン・ナシメントのコラボレーション・アルバム『ミルトン+エスペランサ』収録のシングル「Saudade Dos Aviões Da Panair (Conversando No Bar)」がリリースされた。

 このシングルにはミルトンとエスペランサに加え、リアン・ラ・ハヴァス、マリア・ガドゥ、チン・ベルナルデス、ルーラ・ガルヴァォンが参加している。「Saudade Dos Aviões Da Panair (Conversando No Bar)」のオリジナルは1975年にリリースされたミルトンのアルバム『Minas』に収録されており、子供時代の思い出と、無邪気さ、変化、不朽の歴史をテーマにしている。

 「この曲に参加してもらった人は皆、ほとんど同じことを言っています。これが最も好きなミルトンの曲だと。私たちは、ミルトンの最も愛すべき物語のひとつを語り、説明するために、彼という村の周りに集まったミルトンの教え子たちなの。この作品を聴く人が、まるで囲炉裏の周りに集まった人々の中にいて、私たちの声と楽器で、神秘的で、啓発的で、深く親しみのある物語を呼び起こしているような気分になってくれればと思っています」とエスペランサはコメントしている。

 アルバム『ミルトン+エスペランサ』は、2023年に大部分をブラジルでレコーディングし、約15年前に始まったミルトンとエスペランサの友情を音楽で表現した夢のようなコラボレーション作品だ。 このアルバムには、ミルトン・ナシメントが愛した5つの名曲、エスペランサが新たに書き下ろした2曲のオリジナル曲、ザ・ビートルズの「A Day In The Life」やマイケル・ジャクソン「Earth Song」の魅力的なカバーなど、ブラジル音楽と名曲達に愛情を込めた計16曲が収録されている。ミルトンとエスペランサの象徴的なデュエット、絶妙な音楽性を聴かせながら、「若い世代が年長者とともに創作し、そこから学び、新しい世界を築くことの重要性」というテーマをリスナーに届けている。

 なお、エスペランサは、今年10月末から大阪、横浜、東京を周る約7年ぶりのジャパン・ツアーを開催する。

◎リリース情報
アルバム『ミルトン+エスペランサ』
ミルトン・ナシメント&エスペランサ
2024/8/9 RELEASE
UCCO-1243 2,860円(tax incl.)
https://umj.lnk.to/Milton_EsperanzaPR

◎公演概要
エスペランサ
2024年10月30日(水)大阪・ビルボードライブ大阪
2024年11月1日(金)神奈川・ビルボードライブ横浜
2024年11月3日(日・祝)東京・ビルボードライブ東京

Photo: Goathi Diniz

https://tvfan.kyodo.co.jp/music/news-music/1440665


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斜面(7月18日)ヒグマと老狩人

2024-07-19 | アイヌ民族関連

信濃毎日新聞 2024/07/18 06:00 有料会員記事

「クマにあったらどうするか」。アイヌ民族最後の熊撃ち猟師、姉崎等さんの聞き書きを収めた単行本が文庫化されて10年。ここ1年で文庫の売り上げが急増し、例年比で約3倍になっているという。今月重版され、累計7万部を超えた

(残り492文字/全文599文字)

https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2024071700956


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より良い町を考える 平取町小学生議会 10人が身近な課題を質問【平取】

2024-07-19 | アイヌ民族関連

日高報知新聞2024.07.18

町の課長らに質問する小学生議員

【平取】町教委主催の平取町小学生議会が8日、町役場議事堂で行われ、町内5校の6年生から選ばれた10人の“議員”が身近な町の課題を質問した。

 昨年に続き3回目の開催。

 開会で松田拓美教育長は「町議会は、小学校で言えば児童会。住民の幸せな生活が送れるようより良い方法を議員や町長、町職員で色々話し合い考える場。緊張すると思うが頑張って質問しよう」と激励した。

 この後、花岡加林さん(紫雲古津小)は「企業や移住者を増やすために、どんなことに取り組んでいるか」と質問。

 山田基生まちづくり課長は「ちょこっと暮らし住宅の募集中止は、コロナ感染予防対策ばかりでなく、移住目的でなく長期旅行の目的で利用する人が増え、その他ルール違反が増えたため。現在別の移住体験を計画中で、空き家バンクの見直し、住まいの環境整備(民間のアパート建設に補助金を出して住居を増やす)など、皆さんもアイデアを出してほしい」と答弁した。

 ほか、中田伸太朗さん(紫雲古津小)は「平取町の事についてもっと発信して、町がもっと有名になってほしい」、川上蒼誠さん(振内小)は「町でスポーツ行事を増やしてほしい」、武田瑞希さん(貫気別小)は「貫気別地区には、空き家が多く壊れそうなものがたくさんある。町として今後どのような対策を考えているか」、二ツ川陽菜さん(二風谷小)は「二風谷以外の地域で、どんな風にアイヌ文化を盛り上げていこうと思っているか」、神田峰歩さん(平取小)は「平取町の病院を充実させてほしい」、太田蔵乃助さん(振内小)は「振内中の奥から自転車で通学している。中学校のグラウンドあたりから歩道が切れている。奥まで歩道を作ってほしい」、橋尾宗磨さん(貫気別小)は「ごみの捨て方について、通学路にごみが落ちている。環境衛生的に見ても、ごみの捨て方、ごみを減らす工夫をどのように考えているか」、山田咲希さん(平取小)は「『しずか』にいる人と町民がもっと交流できる機会があると良い」、貝澤心浩さん(二風谷小)は「平取高校に行ったら、よそにはない、どういういい所があるか」と質問。各課の担当者は、小学生にも分かりやすいよう答弁した。

 最後に、遠藤桂一町長は「平取町のためにどのようにしたらよいか考えての質問だった。町には様々な産業、アイヌ文化、病院、学校、SDGsなど地球環境問題もある。全部実現できると良いが、予算配分して進めることが重要。この議会をきっかけに平取町がより良くなるために家族やクラスで話し合ってほしい」と述べた。

 傍聴席では、各校の5・6年生が町の答弁を聞きながら熱心にメモを取っていた。

https://hokkaido-nl.jp/article/34694


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古代マヤ、生贄になった男児たち 人骨DNA分析で新発見

2024-07-19 | 先住民族関連

ナショナル ジオグラフィック 2024年7月19日 5:00

マヤ文明の古代都市チチェンイツァの大ピラミッド「エル・カスティージョ」。生贄を埋葬した貯水槽チュルトゥンと聖なるセノーテは、ともにこの近くにある。(PHOTOGRAPH BY CRISTINA MITTERMEIER, NAT GEO IMAGE COLLECTION)

1967年、古代マヤで最も栄えた都市の1つチチェンイツァの貯水槽「チュルトゥン」とそこにつながる洞窟で、考古学者たちが多数の人骨を発見した。このチュルトゥンは8世紀にわたって若い成人や子どもの生贄の埋葬に使われ、遺体のほとんどが若い女性とされてきた。マヤ文明は儀式の生贄に女性を捧げることを好んだと考えられていたからだ。

しかし、2024年6月12日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された論文が定説を覆した。回収された64体の遺骨のDNAを分析したところ、すべて男児で、多くが3歳から6歳だったのだ。

「予想外の結果でした」と、論文の筆頭著者でドイツ、マックス・プランク進化人類学研究所の考古遺伝学者ロドリゴ・バルケラ氏は言う。「伝統的なメソアメリカ考古学では、この種の埋葬は豊穣を祈願する生贄と関連しており、そのために選ばれるのは通常は女性だったからです」

意外だったのはそれだけではない。埋葬されていた子どもの多くが近親者だった。少なくとも4分の1の遺体が、同じ洞窟に埋葬された別の少年の兄弟かいとこで、一卵性双生児が2組も含まれていた。

バルケラ氏によると、一卵性双生児が生まれる確率はわずか0.4パーセントで、64人分の遺骨の中から一卵性双生児が2組も見つかったのは偶然とは思えないという。これはいったいどういうことなのだろうか?

双子の英雄の物語

バルケラ氏らは、近年、このチュルトゥンと洞窟から回収された人骨を新しい技術で調べなおしている。

分析の結果、埋葬されたのは紀元500年から1300年代までの期間で、人数は100を超えるという。

遺骨のほとんどが、紀元900年より前に埋葬されたものだった。紀元900年と言えば、チチェンイツァが北部マヤ低地(現在のメキシコのユカタン半島、グアテマラ北部、ベリーズにまたがる地域)で最も繁栄した都市だった時代だ。

では、双子をはじめ、生贄に血縁者が多い点はどう考えればよいのだろうか。

実は、双子はメソアメリカ神話に多く登場し、キチェ族がマヤ文明の初期から語り継いできた神話『ポポル・ブフ』の中心的なテーマになっている。

『ポポル・ブフ』によると、双子の兄弟であるフン・フンアフプーとブクブ・フンアフプーは球技をするために冥界に下りたが、試合に負けて2人とも殺された。

フン・フンアフプーは斬首されたが、木に吊るされていた頭が乙女を孕(はら)ませ、こうして生まれた双子の英雄フンアフプーとイシュバランケは、犠牲と復活を繰り返しながら見事父の仇を討った。トウモロコシの枯死と芽生えは、双子の英雄の死と再生の象徴とされている。

バルケラ氏は、マヤの人々は、生贄の子どもたちが埋葬された洞窟のような地下構造物を、冥界への入り口と見なしていたと考えている。そして、トウモロコシの豊作を祈願するため、英雄と同じ双子の少年や、その代わりとなる近縁にある少年を生贄にしていたのかもしれないという。

「別の方法」で殺された?

バルケラ氏らの研究は、考古学者にさらなる疑問を投げかけた。1つは子どもたちの死因だ。すぐ近くにある水をたたえた陥没穴の「聖なるセノーテ」にも遺体が沈められているが、それらの遺骨と違い、この洞窟で見つかった骨には人為的な損傷の痕跡が見られなかったのだ。

「心臓を取り出したり、頭を切り落としたりといった方法に特徴的な損傷は見つからなかったので、子どもたちは別の方法で殺されたのかもしれません」とバルケラ氏は言う。

DNAをさらに分析すれば、同じ一族の複数の世代の子どもたちの骨があるかどうかも明らかになるだろう。バルケラ氏は、同じ一族の子どもたちが複数の世代にわたり生贄に捧げられていたのであれば、生贄になるという名誉(あるいは呪い)が特定の一族に受け継がれていた可能性があると言う。

免疫を獲得した証拠も

今回のDNA解析では、チチェンイツァ近郊に住んでいる現代マヤ人の血液サンプルも分析された。その結果、洞窟に埋葬された子どもたちと現在この地域に住んでいる人々との間に「遺伝的連続性」があることがわかった。

「これは、生贄にされた子どもが、マヤ帝国全体ではなく地元から集められたことを示しています」とバルケラ氏は言う。

研究者たちは、古代マヤ人と現代マヤ人のDNA配列には、免疫に関わる明らかな違いがあることも明らかにした。これは、マヤ先住民が、スペイン植民地時代に持ち込まれたサルモネラ感染症などに適応したことを示している。

メキシコ国立考古学歴史研究所の考古学者で、ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラー(探求者)でもあるギレルモ・デ・アンダ氏は、今回の研究には参加していないが、何十年も前からチチェンイツァの生贄について研究し、聖なるセノーテにも何度も潜っている。

デ・アンダ氏は最近、チチェンイツァの遺跡の近くのジャングルに入り、1967年に生贄の子どもたちの遺骨が発見された洞窟を探したが、その数年後に建設され、すでに放棄されている滑走路に潰されてしまったようだという。「残っていてくれればと思ったのですが、永遠に失われてしまったようです」

デ・アンダ氏は、洞窟と聖なるセノーテの近さに注目している。なぜこれほど近くにある場所を両方とも生贄の埋葬に使ったのだろう? そして、洞窟に埋葬された方の遺骨に、死因が分かるような痕跡がないのはなぜなのだろう? これらの謎を解明するためには、さらなる調査が必要だ。

「チチェンイツァの遺骨のDNAが分析されたのは、おそらく今回が初めてです」とデ・アンダ氏は言う。「次は、聖なるセノーテの遺骨にこの新しい技術が用いられるのを楽しみにしています」

文=Tom Metcalfe/訳=三枝小夜子(ナショナル ジオグラフィック日本版サイトで2024年6月14日公開)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOSG0591M0V00C24A7000000/


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友好都市・北海道士別市へ小学生派遣 みよし市役所で結団式

2024-07-19 | アイヌ民族関連

みんなの経済新聞ネットワーク 7/18(木) 12:04

 「みよし市小学生士別市派遣団」の結団式が7月13日、みよし市役所で行われた。(豊田経済新聞)

 同市は、2000(平成12)年に北海道士別市と友好都市提携し、小学生の派遣や産業フェスタへの参加など、さまざまな交流を行っている。

 当日は、「創ろう最高の友情! 学び合おう士別とみよしのステキ1500キロの距離をこえて!」をスローガンに7月23日~26日、市内の小学校8校から32人の児童が士別市に派遣されるのに先立ち、参加する小学生とその保護者、引率の教員、小山祐みよし市長、増岡潤一郎教育長らが出席した。

 始めに、認定書の交付が行われた後、主催者として増岡教育長が「現地でしかできないことを体験し、士別市の良さを発見するとともに、改めてみよし市の良さを再発見してきてほしい。」と激励した。

 その後あいさつに立った小山市長は「インターネットでも情報を調べることはできるが、現地に行かないと分からない景色がある。そこで話をしたり、見たりすることが皆さんの大切な経験になる。今回の派遣で、調べたいテーマ以外のことにも興味を持って体験してほしい」と呼びかけた。

 最後に、小学校ごとに団員たちが研究テーマを発表し、「みよし市の焼き物の歴史から士別市の歴史に興味を持ったので、アイヌ民族の文化について調べる」「動物が好きなので、士別市で盛んなサフォーク種の羊の飼育環境について調べたい」などと抱負を述べ、士別市での滞在に期待を膨らませた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/de1673fdd8e1659aed6bca44c738d20d737072d9


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「日本には『不処罰の文化』が存在」…元ジャニーズJr.二本樹顕理氏の国連報告「母国は人権後進国」

2024-07-19 | アイヌ民族関連

フライデー7/18(木) 12:00

スイスのジュネーブで6月26日に開催された国連人権理事会の会合において、故・ジャニー喜多川氏の性加害問題などさまざまな日本の人権侵害問題が取り上げられ、「日本には人権に関する構造的な課題がある」という報告書が発表された。

【画像】悲しい……ジュネーブに降り立った元ジャニーズJr.の哀愁

会合には、故・ジャニー喜多川氏から受けた性被害を告発し、現在は誹謗中傷から家族を守るためにアイルランドで暮らしている二本樹顕理氏(40)も参加した。二本樹氏は1996年8月に13歳でジャニーズ事務所に入所。同年秋から始まった10回にもおよぶジャニー喜多川氏による児童性虐待の実態を実名告発。メディアや国会で訴え続けてきたのは、フライデーデジタルでも既報の通りだ。

二本樹氏によれば、国連人権理事会は同氏を歓迎してくれたという。

「ロバート議長から、私が声をあげたことについての励ましのお言葉をいただきました。昨年7月、故・ジャニー喜多川氏の性加害問題の聞き取りのために来日した人権理事会のメンバーとも再会することができました。彼らの調査がなければ、この問題がここまで前進することはなかっただろうと考えると感謝の気持ちで一杯になり、胸が熱くなりました。国連人権理事会の作業部会は今後もこの問題と日本のエンターテインメント業界における人権の問題を注視していく、と約束してくださいました」

二本樹氏は通訳を介さず、流暢な英語で「半世紀以上も故・ジャニー喜多川の性加害問題が放置され、人権問題として扱われることがなかった。メディアにも報じられず、男児に対する性加害は問題視されることがなかった」「告発した被害者の少なくとも一人は自殺している」と訴え、「日本政府には、企業が子供を守る社会を実現するためにあらゆる政策を講じてほしい」「日本のメディアには性加害問題を正確に伝えてほしい」と求めると共に、この問題を取り上げた国連人権理事会に感謝の意を述べた。

二本樹氏のスピーチを聞いて国連人権理事会のチームは、「そんなに長い間、放置されていたなんて……」と驚愕したという。

「ロバート議長は、日本には『不処罰の文化』が存在すると報告していました。『不処罰の文化』とは文字通り、何かの問題が発覚した時に問題の原因となるものに対して処罰を加えない、きちんと対応せず放置してしまう文化を指します。

この文化がある故に、多くの問題がまるで存在しないかのように扱われてしまい、誰もそこに対して疑問を投げかけなかったのです。国連人権理事会はこうした問題を一つ一つ解決していくことが重要であり、『その結果、日本は未来にその恩恵を受けるだろう』という見解を述べていました」

二本樹氏はSMILE-UP.(スマイルアップ。旧ジャニーズ事務所から社名変更)の被害者に一定の前進があったことは認めつつも、「被害者のすべてのニーズを満たすには程遠い」と考えている。

「先日、30年前に男性教員から性暴力をふるわれていた男性の性被害裁判の控訴審があり、高裁は被告に利子を含む4000万円の賠償命令を下しました。旧ジャニーズ事務所における性加害問題において、スマイルアップ社は被害者に“法を超えた救済補償を行う”と言っています。しかし、件(くだん)の判決と照らし合わせると、本当に法を超えた補償になっているのか? と疑問を投げかける余地があると思います。

そもそも幼少期や子供の頃の性被害に対して、時効や除籍期間の主張を行うことは、果たして本当に正しいといえるのだろうか? という問題も残ります。再発防止策に関してより具体的な発表があるまで、当事者として安心できないという想いもあります」

スマイルアップは国連人権理事会の勧告に対し、公式ホームページで「救済に関する様々な取組に関し、一定のご理解をいただいた」と受けとめ「引き続き、被害者救済に向けて、金銭補償のみならず、被害にあわれた皆様の心のケアや誹謗中傷対策への取り組みも含めて、お一人お一人に寄り添いながら全力で取り組んでまいります」と述べている。

しかし、国連人権理事会の報告書によると、一部の被害者は補償交渉に関する弁護士費用を自腹で払っているという。スマイルアップはこう回答した。

「(スマイルアップの依頼を受けた弁護士らによる)被害者救済委員会においては、弁護士によるサポートを受けるために要する費用を含む諸般の費用も考慮した上で補償額を評価していると認識しております。すなわち、被害者救済委員会は、迅速で公平な被害補償を行うため、法律上の主張や厳格な証明のご負担を求めず、ご申告内容に基づいて広く被害事実や生活・人生に及ぼした影響を認め補償するものとして、補償金額の算定手続を進めております。

そして、補償金額の算定にあたっては、被害者の方々の精神的・財産的損害の要素を慰謝料の枠組みの中で総合的に考慮しているものと認識しております。したがって、被害者救済委員会は、弁護士費用等の諸般の費用につきまして、独立の項目として算定することは行っておりませんが、補償金額を算定評価する際に、それらの諸般の費用も、故・ジャニー喜多川による性加害に起因する経済的な影響の一つとして相応の考慮をしております」(スマイルアップ広報部)

二本樹氏はスマイルアップの主張に敢然と反論する。

「救済委員会から全く同じ補償金額を提示されたAさんとBさんのケースを例にとると、救済委員会との面談にAさんは弁護士を帯同させていました。Bさんは弁護士を帯同させていませんでした。弁護士を帯同させた被害者と帯同させなかった被害者だと、弁護士を帯同させた被害者のほうは弁護士報酬を自己負担しなければならなかったので、結果的に弁護士を雇わなかった被害者よりも受け取れる補償額が少なくなっています。 そもそも、スマイルアップの救済委員会からは補償金額のうち、いくらが弁護士費用に相当するのかなどの説明もありません」

スマイルアップは旧ジャニーズ事務所への在籍、被害の確認ができない156人に対して補償を行わないという通知をしているが、二本樹氏は「その中に本当の被害者がいるかもしれない」と危惧する。

「スマイルアップがどのようにして被害者の在籍確認を行っているのか、私たちには知らされていません。補償窓口に申請していない被害者もまだまだいると思います。救済委員会の面談にたった一人で臨むには勇気がいる。元判事と弁護士を前に、自分が受けた性被害の供述を行わなければならないのですから……」

ジャニーズファンなどからの性被害告発者への誹謗中傷対策について、スマイルアップの対応に二本樹氏は呆れかえったという。

「被害者たちに対する誹謗中傷について、東山紀之社長(57)とオンライン対談をした際に直接、質問を投げかけたことがあります。『一部のファンの方々が過激化して、被害者に対して誹謗中傷を行った場合、スマイルアップ社としてはどのような対応を行う計画があるのか』と聞きました。すると東山氏は『私たちはファンファーストなので、ファンの人たちを信じることしかできない』と言ってのけたのです。被害者救済のために設立された補償会社なのに被害者を誹謗中傷から守ろうとしないのか……と愕然としました」

スマイルアップ代表である東山社長が「被害者補償については、第三者機関である救済委員会に完全に任せている」という丸投げ状態にあることも、二本樹氏は問題視している。

国連人権理事会ではジャニーズ性被害問題の他に、アニメーターの初任給が安い(150万ほど)ことや、若手タレントやアイドルへのセクハラ、パワハラ問題、LGBT人権軽視、アイヌや在日コリアンの貧困、男女の給料格差、そして福島原発で働く作業員が健康を害する危険な労働環境で東京電力の下請け業者の元(酷いときは仲介業者が5層にも渡るケースがあるという)で安価な労働を強いられていることが問題視された。

東京都にあるきさらぎ法律事務所の福本悟弁護士は「構成・予算・活動のすべてにおいてあらゆる権力から独立した国内人権機関の設置が望ましい」と言う。

「日本では、人権擁護を扱う集約場所は法務省人権擁護局です。人権侵害に対しては意見や警告を出し、また、各種団体から人権侵害事案の報告を受けてその是正書などを受け取り、調査やしかるべき機関・部署への伝達を約すことはあります。ただし、法務省は行政機関であり、当然内閣一体性の原理があてはまる。トップである法務大臣は内閣総理大臣が任命します。

要するに政府の一員たる位置づけとなります。ここが独立した司法機関、裁判所とは異なります。これまで何回か国連人権理事会のメンバーが人権問題、あるいは人権に関する法令の解釈や政府の措置に対して意見したことはありますが、ただそれだけに留まることが少なくありません。中には国連から派遣された委員と、面談さえしなかった事例もあります。

日本国内に独立した人権機関がないことは、人権侵害のリスクにさらされている人たちの、司法での救済の道をも遠くする現実があります。日本の裁判所は具体的事件を取り扱います。つまり、被害を受けた個人が、個別に損害賠償請求訴訟などを起こせば法と良心に従って判断し、その結果、権利救済を受けられます。しかし、故・ジャニー喜多川氏の性被害の被害者は多数おられる。被害の状況はそれぞれ異なり、被害者のプライバシーの保護は絶対に必要ですが、個別の裁判ではなく、独立した人権機関に申出をして、そこで一定の救済や今後の進め方、手続きなどの筋道が示されれば、司法手続きに進まずに加害者側とまとまったやりとりができるかもしれません」

国連人権理事会も日本政府に対して、人権機関を設立すべきという勧告をしてきた。しかし、 法務省は「個別の法律によって人権救済に対応している」などとする見解を示し、人権機関の設立は見送られてきた。

1993年に国連総会で全会一致で採択された「国家人権機関の地位に関する原則(パリ原則)」に基づき、現時点で118ヵ国が「国家人権機関世界連盟(GANHRI)」に加盟しているが、日本は未だに加盟していない。半世紀にもわたり無視されてきたジャニーズ性加害問題は日本が人権後進国であることの象徴なのである。

取材・文:深月ユリア

https://news.yahoo.co.jp/articles/4489d5f7cfe2e1744635301bc309ecbb435c86e2


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