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ゴールデンカムイ』拍手を送りたくなる死亡シーン3選…あまりにも感動的だった男たちの散り様

2022-07-31 | アイヌ民族関連
ふたまん7/30(土) 18:31配信

画像はヤングジャンプコミックス『ゴールデンカムイ』第31巻(集英社)
 野田サトル氏による漫画『ゴールデンカムイ』の最終巻となる第31巻が7月19日に発売となった。2014年からスタートし、2022年4月に『週刊ヤングジャンプ』での連載を終えた同作は、“不死身の杉元”こと元軍人の杉元佐一とアイヌの少女アシㇼパを中心とした物語。アイヌの金塊をめぐり、さまざまな人間がバトルを繰り広げる同作では、ド派手なアクションシーンが魅力のひとつで、敵味方問わず数多くのキャラクターが命を落としていった。
 ひとくちに「死」といっても、その形はさまざま。悲惨な最期を迎えた者もいれば、信念を貫き満足げに逝った者もいる。今回はその中から、思わず拍手を送りたくなるほど感動的だった死亡シーンをいくつか振り返りたいと思う。
※以下には『ゴールデンカムイ』の一部内容が含まれています。ストーリーを解説するのが本記事の主目的ではありませんが、漫画をまだご覧になっていない方、意図せぬネタバレが気になる方はご注意ください。
■最期まで自分の在り方を貫いた、稲妻強盗と蝮のお銀のあっぱれな死に様
 はじめに紹介するのは、稲妻強盗こと坂本慶一郎と、その妻である女強盗・蝮のお銀の最期。2人はお互いに凶悪であるがゆえに恋に落ち、結婚後は北海道各地で強盗を働き暴れ回るという生活を送っていた。坂本は“稲妻強盗”と呼ばれる通り非常に足が速く、1度は網走監獄に収監されたものの、自慢の足を活かして脱獄に成功する。
 夫婦仲は非常に良く、人前でも構わずキスをしたり身体を重ね始めたりと、ときに周りが引いてしまうほどだった。しかし彼らの幸せな生活は突如終わりを迎えることになる。坂本は網走で刺青を入れられた囚人のひとりだったため、鶴見中尉に罠にはめられ第七師団に襲撃されてしまうのだ。
 坂本はお銀と小樽運河で落ち合うことを約束し、第七師団の追跡をまいて逃走しようとする。その後追いかけてきた鯉登からはなんとか逃げ切るものの、機関銃を携えてきた鶴見によって蜂の巣にされてしまった。
 その光景を目の当たりにしたお銀は、“幸せなまま終わりにしたい”という想いから、夫のもとへ駆け寄り最期の口づけを交わす。そして鶴見中尉に襲いかかるものの、背後に現れた鯉登に首を落とされ絶命した。彼女は首だけになってもなお、鶴見中尉の足に噛みつくという執念を見せつけた。
 最期の最期まで力の限り走った稲妻強盗と、彼とともに幸せな終わりを迎えることを選んだ蝮のお銀。そんな2人のあっぱれな散り際には、あの鶴見中尉も「美しい死に様を見せてもらったぞ」と言葉を送っている。
■命の恩人・土方を守って散ってしまった、都丹庵士の美しい最期
 続いては盲目の盗賊・都丹庵士の死亡シーン。彼は目が見えない代わりに聴覚や嗅覚が鋭く、音の反響や匂いで敵の居場所を把握することができる。暗闇や霧の中など、常人にとって視界が効かない状況での戦闘がとりわけ得意だ。
 彼は、囚人時代の硫黄山での苦役によって視力を失ったという過去を持つ。それゆえ、囚人に苦役を強いた人間たちに復讐するために動いていた。しかし土方に命を救われた経験もあって、金塊争奪戦では土方陣営に加わることになる。
 その後も都丹は土方に2度ピンチを助けられた。つまり彼にとって、土方は自分を3度も救ってくれた命の恩人だったのだ。彼はそのことをとても有難く思っており、だからこそ土方のためならすべてを懸ける覚悟でいた。
 そんな都丹が命を落としたのは、五稜郭で繰り広げられた最終決戦でのこと。彼は激しい戦いの最中、第七師団の二階堂が土方を狙っていることに気づき、とっさにかばって銃弾を食らってしまう。その際の「どうせオマケの人生だ 少しでもあんたの寿命の足しになれば……」というセリフからは、彼の感謝と忠誠心がにじみ出ていた。
 土方を先に行かせ戦い続けた都丹は、その途中でふと音が止んだことに気づく。彼はいつの間にか戦場とはほど遠い、真っ白で静かな世界にやってきていた。視力を失って以来、暗闇と喧騒の中で生き続けてきた彼は、最期にようやく光と静寂で満ちた場所にたどりつくことができたのだった。
土方にこれまでの恩を返し、満足げに散っていった都丹。その悲しいと同時に美しくもある最期には、思わず胸がアツくなってしまった。
■最強最高の男は最期までかっこよすぎた…牛山辰馬の散り際
 最後に、“不敗の牛山”こと牛山辰馬のかっこよすぎる散り際について紹介していく。彼はその二つ名の通り、肉弾戦では敵なしの強さを誇り、ヒグマや武装した兵士を素手で撃退するという化け物じみた戦闘能力を見せつけている。
 最終決戦でも牛山の規格外っぷりは相変わらずだった。彼を含めた杉元・土方一派は、五稜郭で第七師団と激しい戦いを繰り広げるも、劣勢に立たされてしまう。そこで彼らは態勢を立て直すため、一旦戦略的撤退をすることに。逃走手段として汽車を選ぶのだが、なんと第七師団の増援列車に乗り込んでしまう。
 そこで動き出したのが牛山。彼は素手で、しかも涼しい顔で兵士たちを次々と投げ飛ばし、さすがとしか言いようがない強さで敵を圧倒する。“ちぎっては投げちぎっては投げ”という言葉がぴったりの光景に、周りは思わずドン引きだった。
 その後牛山は、第七師団屈指の実力を誇る月島軍曹とも一戦交えることに。武器で刺されようが殴られようがびくともせず、「どうだ強いだろ?」と誇らしげに言う余裕さえ見せていた。手投げ弾を使用されても素手でキャッチし投げ返しており、その化け物じみた身体能力にはもはや笑うしかない。
 そこで月島は、手投げ弾を使った自爆作戦を決行。牛山は突っ込んできた月島をいともたやすく投げ飛ばすが、その拍子に彼の手から爆弾が落ちてしまう。しかも運の悪いことに、落ちた先はアシㇼパと白石のすぐそばだった。
 牛山は迷うことなくアシㇼパたちの盾となった。衝撃が落ち着いた後アシㇼパと白石が目にしたのは、片腕を吹き飛ばされるという大怪我を負った牛山。さすがの彼も爆弾の威力には勝てなかったようで、そのまま崩れ落ちていってしまう。
 死にゆく彼の脳裏によぎるのは、かつて家永カノに投げかけられた「あなたの完璧はいつだった?」という問いかけ。彼は薄く笑みを浮かべながら「いまだよ…いま」と答えると、そのまま息を引き取った。白石の「最後まで格好良いなんてずるいだろ」というセリフの通り、牛山のかっこよすぎる生き様と死に様は、多くの読者に感動を与えたことだろう。
 激しいアクションと心揺さぶる人間ドラマが魅力の『ゴールデンカムイ』。今回紹介した以外にもさまざまなキャラクターが懸命に生き、全身全霊をかけて戦い、そのなかの一部は散っていってしまった。数多くの命のきらめきのなかで、あなたの心に残っているのは誰だろうか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/374162e4fbcc62b047339842068ee056cf505b57
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