先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌ舞踊、澄んだハーモニー 旭教大生が手づくり音楽劇

2010-03-26 | 日記
(北海道新聞 03/24 14:30)
 【旭川】道教大旭川校音楽科2、3年生の手づくりオペレッタ(音楽劇)が23日、旭川第二小(本田和子校長、34人)で上演され、児童や地域住民が歌や踊りをふんだんに盛り込んだ劇を楽しんだ。
 教員を目指す学生が子供と触れ合い、小規模校の子供たちにアイヌ民族の物語やオペレッタなどの文化を紹介するため昨年から行っている。
 今回の演目はアイヌ民話をもとにした「金の子犬 銀の子犬」で、カラスに大きなサケをあげた心の優しいパナンペと欲張りのペナンペの物語。学生が演出、衣装、背景、小道具などを担当し、劇中で披露するアイヌの踊りは市内の川村カ子(ネ)トアイヌ記念館で指導を受けたという。
 会場には児童と保護者、地域住民ら約50人が集まり観賞。子供たちは学生のユーモラスなしぐさにくすりと笑ったり、合唱の澄んだハーモニーには身を乗り出して聞き入ったりした。
 終演後、5年生の古沢瑞津穂さんと藤田若奈さんが代表して「演技がものすごくうまくてびっくりしました」「みんなで踊った場面が心に残ります」と感想を述べ、花束を贈った。(田辺恵)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki4/222412.html

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国際シンポ:海民の歴史から文化展望--神奈川大で27、28日 /神奈川

2010-03-26 | 日記
(毎日新聞 2010年3月24日 地方版)
 神奈川大日本常民文化研究所(横浜市神奈川区)などが主催する第1回国際シンポジウム「海民・海域史からみた人類文化」が、27、28日、同大16号館で開かれる。
 27日(午前10時~午後5時半)は「漂うクジラ」をテーマに作家のC・W・ニコルさんらが基調講演。ノルウェーやチリの研究者による報告もある。28日(午前10時~午後5時)は「海民社会と漁業」をテーマに「アイヌの捕鯨文化」などの報告。「海民・海域史への展望」と題し研究発表が行われる。
 入場無料。問い合わせ先は同大(045・481・5661)。【網谷利一郎】
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20100324ddlk14040307000c.html

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COP10:「生物資源利用の議定書」議長素案、主要議題の一つとして論議

2010-03-24 | 日記
(毎日新聞 2010年3月24日 東京朝刊)
 ◇開発国側利益、公正配分促す
 植物などの生物資源をもとに、医薬品などを開発して利益を得た場合、原産国にも公平に利益を分配するための新しい議定書採択を目指す国連生物多様性条約の作業部会議長素案が23日、明らかになった。10月に名古屋市で開かれる同条約第10回締約国会議(COP10)で主要議題の一つとして論議される。各国に国内法整備を義務づけ、法的拘束力のある議定書の採択を目指すとしているが、途上国と先進国間で意見が対立しており、交渉は難航が予想される。【足立旬子】
 議長素案によると、議定書は生物資源から得られる利益を公平かつ公正に配分し、生物多様性の保全と持続的な利用が目的。資源を供給する国に利益が確実に配分されるよう、締約国は国内法などの整備を進めると規定している。
 さらに、先住民が伝統的に持っている知識を利用して得られた利益についても、保有者の合意を前提に手続きを進める、としている。
 医薬品や健康食品などは、植物や微生物などの生物資源を利用して開発されるケースが多く、生物資源は熱帯林などに豊富で種類も数も途上国に多い。
http://mainichi.jp/life/today/news/20100324ddm012040007000c.html

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遺伝資源の利益公平配分 国内法整備を義務化

2010-03-24 | 日記
(中日新聞 2010年3月23日)
 名古屋市で10月に開かれる生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で協議される「遺伝資源から生じる利益の、公正な配分に向けた国際的な枠組み」(ABS)についての作業部会共同議長案が明らかになった。コロンビアのカリで開かれている同部会に提示された。
 各国に国内法整備などを義務付け、法的拘束力を持つとしており、COP10での合意を目指すが、難航が予想される。
 ABSは、医薬品や健康食品などの形で得られる自然界の生物の遺伝子などを利用した利益を、企業だけでなく、生物の原産国にも公平に配分する枠組み。発展途上国の熱帯雨林にある薬用植物を、技術力のある先進国が採取研究し利益を得た場合、この利益をどう途上国に還元するかなどが焦点となっている。
 共同議長案では、遺伝資源の重要性を認識し、気候変動による影響を防ぐために、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスを削減することや、寒波や干ばつなどの異常気象への対応策の重要性が掲げられている。
 議長案は、単に金銭的な利益の配分ではなく、南米などの先住民族が持っている植物の薬効など伝統的知識についても、政策的に公平性を担保した合意の必要性を求めている。
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/cop10/list/201003/CK2010032302000214.html

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屯田兵の物語を熱演 「町民芝居ゆうべつ」公演

2010-03-24 | 日記
(北海道新聞03/23 13:40)
 【湧別】町民有志でつくる劇団「町民芝居ゆうべつ」は21日、町文化センターさざ波で第8回公演「北キツネの見た ゆうべつ屯田物語」を開いた。
 昨年までは旧湧別町の歴史をテーマとする創作劇を発表していたが、旧上湧別町との合併にちなみ、明治期に上湧別地区に入植した屯田兵を題材にした。
 劇は、演出の石渡輝道さんが創作。屯田兵の青年「作蔵」とアイヌ民族の血を引く農家の娘「ナエ」が結婚するまでの過程を通し、開拓の苦労や喜び、家族のきずなを描いた。
 ラストでは、作蔵が日露戦争で徴兵され戦死。町内の入植者の中には実際に同戦争で命を落とした人もおり、出演者が「先人が残してくれた湧別の地を、争いのないマチにしよう」と呼び掛けると、会場を埋めた約270人から拍手が沸き起こった。(野口洸)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki4/222175.html

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おばあちゃんの知恵で地球を救う COP10に先住民13人結集

2010-03-23 | 日記
(中日新聞 2010年3月23日)
 先住民のおばあちゃんの知恵で地球を救いたい-。環境保全や平和のために活動する「世界を救う13人のグランマザー(おばあちゃん)」が、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が名古屋市で開かれる10月に来日することが分かった。「世界の4つの方角から集まる女性たちが発言する時、新しい時代は近い」との言い伝えを実現するために集まった13人。190カ国以上の代表が集うCOP10を機に、危機にひんする地球を守ろうと呼び掛ける意向だ。
 13人はアマゾンやアフリカの熱帯雨林、北米の森林や草原、北極圏やチベット、ネパールなどに住む50~80代の女性。先住民や少数民族の間で、癒やし手や巫術(ふじゅつ)師(シャーマン)として独自の祈りや儀式を行ってきた人たちだ。
 2004年にニューヨークで開いた初会議で声明を発表。「空気や水の汚染、戦争、貧困、核兵器など大地が直面する未曾有の破壊に心を痛めている」とし、「先祖代々伝わってきた教えや祈りが、未来に通ずる道を照らしてくれるのではないか」と訴えた。
 06年にはチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世と会談。「祈るだけの時は終わった。行動に移しなさい」と諭されたという。
 日本で初となる8回目の会議を、10月に鹿児島県奄美大島で開く予定。これに先立ち名古屋のCOP10にも結集し、本会議参加やイベント開催を要望していく。
 今月末には13人の一人、アマゾンの熱帯雨林に住む日系ブラジル人2世のクララ・シノブ・イウラさん(59)が準備のために来日する。クララさんと親交があり、陶芸家で加藤唐九郎の孫の加藤高宏さん(38)=名古屋市守山区=によると、両親が新潟県出身のクララさんは13人の活動を続ける中で「自分は日本人の代表として招かれたと強く意識するようになった」という。
 加藤さんは「文明社会は行き詰まっている。今こそおばあちゃんの知恵袋を開き、伝統や知識を活用する時。COP10はその機会になる」と話した。
 【13人のグランマザー会議】 先住民族の文化を守る米国のNPO代表、ジェニーヌ・プレバさんの呼び掛けで集まった女性らによる国際会議。寄付で運営され、2004年以降、米国やメキシコ、インドなどで計7回の会議を開催。祈りの儀式とともに、地球が直面する問題について話し合ってきた。
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/cop10/list/201003/CK2010032302000147.html

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鳩山首相も一役 東京で白老キャンペーン

2010-03-23 | 日記
(苫小牧民報 2010年 3/22)
 白老町のPRキャンペーンが20~22日の3日間、東京・有明のパナソニックセンター東京で開かれた。特産品の販売やアイヌ文化の体験など、白老の魅力たっぷりのイベント。鳩山由紀夫首相も姿を見せ、自ら宣伝役を買って出てくれた。
 キャンペーンは大手電機メーカー・パナソニックの全面協力を受け実現。会場に白老牛、虎杖浜たらこ、アイヌ民芸品、白老銘菓「雁月(がんづき)・泡雪(あわゆき)」など約70点を販売するブースが設けられ、多くの親子連れなどでにぎわった。
 鳩山首相が会場を訪れたのは20日。目時廣行副町長、堀部登志雄町議会議長らの案内でつかの間の買い物を楽しんだ。しらおい創造空間「蔵」(本町)の名物「白老牛蔵バーガー」を食べた首相は、「うまい」と絶賛。一般の客にも「食べませんか」と声を掛け、地元のPRに一肌脱いだ。
 アイヌ民族博物館は「アイヌ文化体験ワークショップ」と題し、世界無形文化遺産であるアイヌ古式舞踊の公演や、学芸員によるトークショーを開催。先住民族が築き上げた文化の奥深さをアピールした。
http://www.tomamin.co.jp/2010s/s10032202.html

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伝統食のサッチェプづくり佳境 白老・アイヌ民族博物館」

2010-03-23 | 日記
(北海道新聞 03/22 12:13)
 【白老】サケを丸ごと薫製にするアイヌ民族の伝統食「サッチェプ」(サケの丸干し)づくりが、胆振管内白老町のアイヌ民族博物館(若草町)で佳境を迎えている。4月末に同館で販売が始まる。(阿部里子)
 サッチェプは展示用として作られていたが、試食した入館者の人気を集め、10年前から本格的に製造・販売している。例年、4月の販売開始から半年以内に売り切れる定番商品だ。
 昨秋に白老沖で水揚げされたサケ約3500匹を内臓を取ってから塩漬けし、約2カ月間天日干し。かやぶきの伝統住居「チセ」のはりにつるしていろりの煙でいぶし、あめ色になるまで熟成させる。
 値段はサケ一本ものが4500円、130グラム入りの袋売りが500円の予定。通販もする。問い合わせは同館(電)0144・82・3914へ。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki/221990.html

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室蘭市民俗資料館、整理休館を終え2カ月ぶり再開

2010-03-23 | 日記
【室蘭民報 2010年3月21日(日)朝刊】
 室蘭市陣屋町の市民俗資料館(吉永康人館長・愛称とんてん館)は20日、約2カ月間の整理休館を終えて再オープンした。今年4月の開館30周年を前に、民話や昭和の歴史書など閲覧可能な書物を充実させた。
 休館中は展示品の配置換えや手入れを行った。現在、同館が所有、保管する書物は約2,800冊。開館30周年に向けて、新たに国立歴史民俗博物館が発刊するすべての研究報告書(第1集~第154集)をそろえた。
 平成22年度の行事は、4月から順次開催する恒例の寺子屋教室で始まる。民族資料館フェスティバルは5月、30周年を記念した文化財企画展は6月に計画している。同館は「このほか親子で楽しめる企画も考えている」と話している。
 昭和55年4月25日に開館し、今年がちょうど30周年の節目を迎える同資料館は、1階に青い目の人形「イブリン」などの文化財所蔵庫、2階は展示室を備える。館内には南部陣屋跡の出土品やアイヌ文化を伝える写真パネルなどが並ぶ。
 平成21年度の来場者(20日現在)は約4,700人。前年度に比べ700人ほど増えている。谷中聖治学芸員は「貴重な文化財や展示品を見てほしい」と呼び掛けている。
 開館は午前10時~午後4時(月曜日と祝日の翌日は休館)。入場は無料。問い合わせは同館、電話0143-59局4922番へ。
(粟田純樹)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2010/03/21/20100321m_03.html

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東京で「白老フェア」開催、鳩山首相も駆けつける

2010-03-23 | 日記
【2010年3月21日(日)朝刊】
 白老町の特産品やアイヌの古式舞踊などを披露した「白老フェア」が20日、パナソニックセンター東京(江東区有明)で開かれ、鳩山首相も駆けつけて「元気マチ白老」をアピールした。
 同センターの協力を受けて白老町をはじめ観光協会やアイヌ民族博物館、地元企業が出店して初めてフェアを企画した。
 会場には白老牛やタラコ、白老牛バーガーなどの特産品コーナーのほか、マチを紹介するDVD放映やパンフレットを置いて白老をPRした。
 アイヌ民族博物館フェアでは民族衣装や民芸品を展示。ムックリの演奏体験のほか古式舞踊も披露して来場者の目を楽しませた。
 正午すぎには鳩山首相が駆けつけ会場を一回り。白老牛やホッケなどの特産品を購入したほか、ハンバーガーを試食して「うまい」を連発していた。
 また参院議員でバンクーバー冬季五輪の日本選手団長を務めた橋本聖子さんのトークショーも開かれ、会場は終始にぎわった。フェアは22日まで。
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2010/03/21/20100321m_01.html

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今週の本棚:海部宣男・評 『アマゾン文明の研究』=実松克義・著

2010-03-23 | 日記
 (現代書館・3990円)
 ◇大平原に栄えた驚くべき「土の文明」
 「アマゾン文明」とは、あまり聞きなれない。怪しげな「古代超文明」の類(たぐい)では? アマゾンと言えば大河と熱帯雨林、未開の地のイメージが強い。文明とは結びつきにくいのだが、本書はまさに「アマゾン文明」の本格的な紹介である。
 実は、アマゾン各地に高度な古代文化が存在した証拠は、早くから知られていたという。コロンブスやピサロの後にアマゾンの奥深く布教に入ったイエズス会の修道士たちの報告にもある。特に本書の中心テーマであるボリビア・アマゾンのモホス大平原にいた先住民族については、道路や運河、複雑な政治形態を持つ「文明人」と報告されているという。二十世紀に入ると、本格的な発掘も行われた。アマゾン河口のマラジョ島では大量の土器や住居跡、大規模な農地跡が発見されたが、特殊な例とみなされた。アマゾン独自の古代文化はなかなか把握されず現代に至ったが、熱帯雨林に加え、小さな部族単位で暮らす原住民の現状からも、大規模な文明社会はあり得ないという感覚が強かったらしい。
 著者は、宗教人類学者である。中米・南米アンデスで長年フィールドワークを続けてきたが、最近アマゾンの古代文明に関心を持ち、本格的な調査を始めた。前半では紆余曲折(うよきょくせつ)の末に明確な形を取りはじめたアマゾン考古学研究の歴史を、丁寧にかつ迫力をもってまとめている。この本の魅力の一つは、ここにある。
 著者による調査と初期成果は、本書の後半で紹介される。調査に取り組んでいるのが、アマゾン上流、日本の本州より広い面積を持つモホス大平原だ。主に粘土質の〓(や)せたサバンナが広がるが、毎年のアンデスの雪解け水で「世界最大の氾濫(はんらん)湖」になるためである。注目すべきことにこのモホスには、巨大な幾何学的構造がいたるところ存在する。
 ロマと呼ばれる、二万におよぶ人工の丘。土器が何層にもわたって大量に出土する住居跡である。盛り土の道=テラプレンがロマから多数延び、他のロマとつながって巨大なネットワークを構成している。テラプレンは完璧(かんぺき)と言える直線で、幅も一メートルから十メートルと、広い。初期のスペイン人たちは先住民が使う道と報告し、その構造、清潔さに感嘆している。
 驚くのは方形の巨大な人造湖で、その数、二千。長辺十キロメートルを超えるものもある。これらの構造物は、複雑な運河のネットワークで繋(つな)がれ囲まれている。さらに、高度な技術を駆使した大規模農地跡が、広範に残されているという。
 こうして見てくると、モホス大平原で相当数の人々が暮らし、巨大な土木事業が組織されていたことは明らかだ。その建設や維持には、中央集権的な社会組織が必須である。「アマゾン文明」と呼ばれるゆえんだ。こうしたアマゾン考古学の詳細な紹介は新鮮で、もちろん本書のもう一つの大きな魅力である。
 明らかになってきたモホス文明の実相はなかなか驚くべきものだが、本書にゆずる。アマゾン文明には従来知られていた諸古代文明との大きな違いがあると、著者は言う。石や日干しレンガの巨大な構造物がないことだ。ロマの大きなものは都市の規模であり、天文台か祭壇らしいピラミッド構造もある。しかしそれらはすべて、土を盛ったもの。モホス文明は「土の文明」だと、著者はいう。アマゾンの大自然と調和した文明が作り出されていたと考えるのである。日本の縄文文化と通じるかもしれないが、土木事業に見るようにはるかに大規模で組織化されていた。
 アマゾンで高度な文明が見出(みいだ)されているのは、モホスだけではない。前述のマラジョ島などの、非常に古い洗練された土器。中央アマゾンでは、テラプレタと呼ばれる人工土壌を用いた大規模な農耕システム跡が見出されている。リオブランコでは密林に隠れていた幾何学模様の地上絵が発見され、まだ多数隠されていると言われる、等々。上流のエクアドル・アマゾンには紀元前千~二千年にさかのぼる古代都市遺跡があり、ペルーなどの膨大なアンデス文明遺跡へと連続していくようだ。
 モホス文明は紀元前二千年ころから始まり、紀元五百年ころに大規模化したらしいが、なぜか千二百~千三百年ころ放棄され、消滅する。アマゾン文明の起源と中南米の諸文明との関(かか)わりは、今後の大きなテーマだ。著者はアマゾン文明の非常に古い起源や中南米文明の源流である可能性も示唆するが、本書で見る限り、その根拠を読みとることは難しい。いっぽう著者は古代アマゾン文明の担い手の文化を探ろうと南米部族の伝統や神話、宇宙観の調査も進めているが、興味深いものである。大きくまとまると期待したい。
 前述の改良土壌テラプレタは、アマゾン域で広く見られる。ある推定によれば、アマゾンの一〇~一五%を占めるかもしれないという。とすれば、かつてのアマゾンは人々と農地に富み、私たちがいま見ているアマゾンではなかったかもしれない。新しいアマゾン観が産まれてきそうな予感。著者が続けるモホスの発掘調査にも、期待したい。
毎日新聞 2010年3月21日 東京朝刊
http://mainichi.jp/enta/book/news/20100321ddm015070024000c.html

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新しい千歳市史を発刊

2010-03-23 | 日記
(苫小牧民報 2010年 3/20)
 千歳市は、新千歳市史通史(上巻)を発刊した。動植物の自然、先史から古代、中近世、明治以降第2次世界大戦終了までを収録している。A4判、1026ページ。4月19日から販売する。
 新しい市史は、市制施行50周年(2008年)を記念して編さんした。上下巻と、資料編、写真編の大きく3種類を作る計画で、上巻はその第1弾。03年度から着手し、調査に4年、執筆に2年、編集に1年をかけて完成した。
 執筆は市内外の専門家36人が当たり、動植物などの「自然と風土」、先史から縄文、アイヌ文明期などの「先史から有史時代へ」、古代蝦夷(えぞ)から幕末までの「古代、中世、近世」、明治以降第2次世界大戦終了までの「開拓の開始と近代社会の成立」の大きく4分野で構成されている。歴史の空白を埋める新史料も多い。
 1500冊発刊し、うち600冊を3500円(送料別)で販売する。問い合わせは市役所総務課 電話0123(24)3131。
http://www.tomamin.co.jp/2010c/c10032001.html

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道:公益法人派遣職員、給与負担差し止め--新年度から /北海道

2010-03-23 | 日記
 毎日新聞 2010年3月20日 地方版道は、公益法人に派遣している職員について補助金による人件費の支出を10年度から差し止める方針を決めた。昨年12月に「神戸市が公益法人等に派遣した職員の給与を補助金で支給するのは違法」とした大阪高裁の判決が確定したのを受けた措置。
 19日の道議会予算特別委員会で、共産党の花岡ユリ子氏(小樽市)の質問に道が答弁した。道によると、09年度に補助金で人件費を負担した公益法人と派遣職員の人数は、財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構(2人)▽財団法人新千歳空港周辺環境整備財団(3人)▽北海道軽種馬振興公社(3人)--の合計8人で、給与総額約6400万円のうち約2600万円を道が負担していた。【鈴木勝一】
http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20100320ddlk01010272000c.html

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アイヌ協会 外部監査を導入

2010-03-23 | 日記
(朝日新聞 2010年03月20日)
■道指導 また不適切会計発覚
 北海道アイヌ協会が、30年にわたってアイヌ民族の伝統工芸品の販売事業の売上金を会計帳簿に記載していなかったことが19日、明らかになった。道によると、資料などから2005年以降、約1300万円の不記載が確認されたが、道は、1979年の事業の開始当初から記載していなかったとみている。
 同協会をめぐっては、不適切な会計処理が相次いで発覚しており、多田健一郎・道総務部長は同日の道議会で、外部監査を導入するなどして「適正な運営を行うよう強く指導する」と表明した。
 道議会予算特別委員会で、小野寺秀氏(自民党・道民会議)が質問した。道によると、会計帳簿に記載されていなかったのは、道外のデパートや新千歳空港で開催されたアイヌ民族の着物などの伝統工芸品の販売事業の売上金。05年から5年間の販売実績はデパートで約1300万円、新千歳空港で約4700万円。このうち同協会が受け取った売上金など約1300万円が会計帳簿に記載されていなかった。
 協会は道に対し、協会が事業主体との認識がなかったため記載しなかったと主張。協会が窓口となって売上金を取りまとめ、出店者に配分したと説明しているという。
 しかし、道は協会がデパートや空港と会場使用の契約を結び、会場使用料や売上金を取りまとめているため、協会主体の事業と判断。協会の会計帳簿に記載するよう指導した。
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001003200005

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工芸品売上金を簿外処理 アイヌ協会 道、外部監査導入、指導へ

2010-03-23 | 日記
(北海道新聞 03/20 08:30)
 北海道アイヌ協会が全国各地で行っている伝統工芸品の販売事業の売上金を簿外処理していたとして、道は19日の道議会予算特別委員会で、道アイヌ協会に改善指導したことを明らかにした。不明朗な会計処理が相次いで発覚していることから、同協会に対し、外部監査の導入を求める方針も示した。
 自民党・道民会議の小野寺秀氏(帯広市)への答弁。
 道アイヌ協会は、国と道から補助金を受け、1979年から伝統工芸品などを展示する「アイヌ中小企業振興対策事業」を実施。協会はこれに合わせ、展示会場周辺で独自に工芸品などの販売事業を行ってきた。2008年度は大阪や北九州の百貨店で展示会と販売を行っている。
 道によると、協会は、販売の売上金を協会の会計帳簿とは別の帳簿で管理。過去5年分だけでも、売上金など1300万円を別帳簿で処理し、道にも報告していなかった。
 1300万円の大部分は、販売事業に参加した42業者の売り上げだが、数十万円の協会自体の売り上げも含まれていた。
 国の公益法人会計基準は「すべての収入と支出の内容を明瞭(めいりょう)に表示しなければならない」と定めており、道は予算特別委で「協会本体の会計として扱わないのは不適切だ」と指摘。会計処理を見直すよう指導したことを明らかにするとともに、外部監査の導入などで監査機能を強化するよう指導する考えを示した。
 道アイヌ協会は「百貨店から振り込まれる売上金を、仲介して業者に配分していただけ。裏金を作っていたとか、業者からマージンをもらっていたわけではない」としている。
 一方、高橋教一教育長は、道教委が協会に委託しているアイヌ民俗文化財保存・伝承活動事業に関連した出張旅費などに不透明な部分があるとして、事業を実施したすべての支部を対象に調査に入る方針を示した。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/221665.html

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