先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

【白老】枝野官房長官がアイヌ民族博物館を視察

2011-02-27 | アイヌ民族関連
(苫小牧民報 2011年 2/21)

 枝野幸男官房長官が20日、白老町のアイヌ民族博物館を視察し、先住民族の歴史や文化に理解を深めた。長官は政府のアイヌ施策推進会議座長。飴谷長蔵町長らと懇談し、国が白老町で整備する「民族共生の象徴的空間」などアイヌ関連施策の早期推進の求めに、枝野長官は「アイヌ民族の歴史や伝統が周知されるよう、できる限り早く進めていきたい」と述べた。
 民族共生の象徴的空間の白老内定(2010年12月)から、初の現地訪問になる。枝野長官はアイヌ民族の宗教観や暮らしを伝える館内の展示や、ユネスコ無形遺産のアイヌ古式舞踊の公演、伝統工芸の作業風景を見学し、ポロト湖畔の伝統家屋「チセ」に足を運んで意見交換会に臨んだ。
 意見交換には、鳩山由紀夫前首相、三井辨雄国土交通副大臣、高橋はるみ知事、加藤忠道アイヌ協会理事長、アイヌ政策推進会議・民族共生の象徴となる空間作業部会の佐々木利和部会長、飴谷町長が参加した。加藤理事長は「菅首相は『国民の命を守るのが政治家の仕事』とおっしゃった。共生空間はアイヌ民族の国民理解を促進し、アイヌ民族自身の誇りを育むという人に関わる政策。長官の強いリーダーシップで1日でも早い整備をお願いしたい」と訴えた。飴谷町長は、アイヌ民族博物館を国立にするよう要望した。
 民族共生の象徴的空間は、大規模公園の整備やアイヌ民族の人骨を納める慰霊施設の建設などが検討されている。国が整備計画策定に向けて11年度に調査が行われる見通しだ。
http://www.tomamin.co.jp/2011s/s11022101.html

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アイヌ伝承基に動物観察 帯広

2011-02-27 | アイヌ民族関連
(北海道新聞 02/21 13:27)

 【帯広】帯広市のおびひろ動物園で20日、「アイヌ語で動物園かんさつ」講座が開かれ、参加した親子連れら16人が、飼育されているエゾシカやエゾリスの生態や、その動物のアイヌ語での言い方とアイヌ民族に伝承された物語を職員から学んだ。
 おびひろ動物園と帯広百年記念館の合同企画。参加者は職員とともに、エゾリスとモモンガの飼育舎へ。百年記念館の内田祐一学芸員が、エゾリスはアイヌ語で「ニウエオ」と呼ばれると紹介し、「エゾリスは前足をすり合わせてさっと姿を消す習性から、アイヌ民族にとって縁起の良くない動物と考えられていた」と説明した。
 十勝では「フーニ」と呼ばれたモモンガについては「高音の鳴き声を子守歌と考え、人間を助けてくれる動物ととらえていた」と話した。
 「ユク」と呼ばれたエゾシカの飼育コーナーでは、動物園職員が「シカはアイヌ民族の重要な食料で、骨や角も弓矢などさまざまな道具として活用した」と解説。一部の参加者が動物園の午前中の講座で木と魚の皮で作製したシカ笛を吹くと、シカたちは耳をそばだて、動きを止めた。
 内田学芸員は「シカ笛の音色は、シカの繁殖時の鳴き声に似ているため動かなくなる。アイヌ民族は、その習性を利用してシカを射止めた」と述べた。
 おびひろ動物園の冬季営業は26、27両日の午前11時~午後2時で終了する。夏季の営業開始は4月29日の予定。
(大場俊英)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki3/273987.html

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支局長からの手紙:参加できる魅力 /和歌山

2011-02-27 | 先住民族関連
毎日新聞 2011年2月21日 地方版

 新宮の「お灯(とう)まつり」に6日、3年連続で参加。その魅力は当コラムで2回書いているので、今回はネタ切れかと思っていたら、どうしてどうして……。いろいろな出会い、感動をご紹介します。
 私たちのグループは、女性も含めて総勢22人。その中には、オーストラリア人の映像プロデューサー、サイモン・ワーンさん(54)も加わって、白装束、足袋、わらじ姿にご機嫌。たいまつには「家内安全」「無病息災」など願い事を5カ所書き込みます。ワーンさんの五つの英文の中の一つには「whale(クジラ)」と書かれていました。ワーンさんは映像の仕事の一環でこれまで、太地町なども訪問。地元に愛着を持っていて、クジラなどを巡る環境保護論争がなくなるように、との願いを込めたのでした。日本の文化、慣習に深い理解を示すワーンさんのような人が、熊野の神聖な祭りにかかわってくれたことが、うれしいです。「地域の大切な神事に参加でき、皆さんに大変感謝。年代を問わず、特に3世代にわたって参加している家族に感動した。伝統継承の努力が、草の根で行われていることも素晴らしい」との感想を残していました。
 一行には、仁坂吉伸知事(60)=写真前列左から2人目=も初参加。一斉に駆け下りる午後8時の開門を前に、神倉山上で待ちながら周囲の人々と気さくに談笑していました。各人のたいまつに次々点火して、まるで山が燃えるようになった時には危険すら感じたそうですが、無事降りきってからは、「素晴らしい、最高。原点を見る思いだった」と、満足げでした。
 この日は女人禁制となるため、女性は下界で「下り竜」を堪能。ライブを控えて風邪ひき防止のため、ウインズの平阪佳久さん(52)も見学組に。「素晴らしいのは、祭りにかける地元の人々の心意気。若者から年配者まで一つになって文化、伝統を守るとともに、岸和田のだんじり祭りのように参加することが、一つのステータスとなっていることにも感動した」と語っていました。私も、1400年もの歴史を持ちながら、外部の者を参加させてくれる熊野の懐の深さに感じ入っています。
       ◇
 その5日後、印南町出身の芥川賞作家、辻原登さんが、紀伊民報創刊100周年記念として田辺で講演。「熊野は神々が宿り、クマ、オオカミなどが住まう聖なる土地」「白浜は、白い砂が美しいゆえんではない。シラとはアイヌ語で『聖なる』を意味する」などと、地域の神聖さを語っていました。100年前の大逆事件にも触れた辻原さんは毎日新聞で、新宮を舞台として大逆事件を題材に「許されざる者」を計582回連載。一昨年に当支局主催の講演で、その単行本(毎日新聞社刊)を朗読してくれた感動を思い出しました。お灯まつりの人込みにまぎれ、不倫関係の主人公2人が愛の炎を燃えたぎらせるシーン。「ふたりの人さし指の先端が触れ合った。胸を焦がすような電流が走った」【和歌山支局長・嶋谷泰典】
http://mainichi.jp/area/wakayama/news/20110221ddlk30070236000c.html

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苫小牧駒澤大で卒業研究発表会、市民と質疑応答も

2011-02-27 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2011年2月21日(月)朝刊】

 苫小牧駒澤大学主催の「第5回卒業研究発表会」が19日、市内旭町の苫小牧市民会館で開かれ、卒業を控えた国際文化学部の4年生6人が、同大関係者や市民約50人を前に成果を披露した。
 学生が取り組んだ内容を多くの市民に知ってもらおう―と平成19年から毎年開かれている。今回は北前船交易における松前藩の政策、アイヌ語地名などをテーマに研究された。
 このうち、渋谷あゆみさんは「北海道の馬文化について」と題して発表。開拓に大きな役割を果たした和種馬の活躍、戦後の馬文化としての競馬やサラブレッドの歴史などに触れ、「北海道和種馬なくして北海道の発展はなし得なかった」と結んだ。
 質疑応答も行われ、学生と市民らが意見を交わす場面も見られた。
(伊藤洋志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2011/02/21/20110221m_08.html

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枝野氏、共生空間に意欲 白老のアイヌ民族施設を視察

2011-02-27 | アイヌ民族関連
(北海道新聞02/21 08:25)

 【白老】枝野幸男官房長官は20日、胆振管内白老町のアイヌ民族博物館を視察した。政府が同町内に計画するアイヌ文化伝承の拠点施設「共生空間」に関し「伝統と文化がしっかり伝承されるための役割を果たしたい」と記者団に述べ、年度内にもまとめる具体案づくりに意欲を示した。
 枝野氏は政府の「アイヌ政策推進会議」座長。
 枝野氏は同日、納沙布岬から北方領土を視察後、白老町入り。国会の超党派の議員連盟「アイヌ民族の権利確立を考える議員の会」会長の鳩山由紀夫前首相も同行し、アイヌ民族の古式舞踊の見学や、伝統楽器ムックリの演奏体験をした。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/273920.html

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アイヌ関連施設を視察=官房長官

2011-02-21 | アイヌ民族関連
(jiji.com 2011/02/20-18:16)

 枝野幸男官房長官は20日午後、北海道白老町のアイヌ民族博物館を視察し、アイヌ関連団体から民族共生政策を一層推進するよう要望を受けた。枝野長官は視察後、記者団に「素晴らしい伝統と文化の一端に触れさせてもらった。しっかり継承されていくことに(政府が)役割を果たさなければいけない」と語った。
 枝野長官は同博物館内でアイヌ伝統の舞踊などを見学。北海道選出の鳩山由紀夫前首相も同行した。
 枝野長官は同日午前、根室市の納沙布岬を訪れ、北方領土視察に臨んだが、雪が降る悪天候で島影は見えなかった。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011022000157

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登別・刺しゅう体験人気―アイヌ民族衣装展始まる

2011-02-21 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2011年2月20日(日)朝刊】

 北海道アイヌ協会登別支部(合田克己支部長)と、知里真志保を語る会(同会長)主催のアイヌ民族衣装展「ピリカノカ」が19日から2日間の日程で、登別市幌別町の鉄南ふれあいセンターで始まった。精緻なアイヌ文様を刺しゅうするなどした作品約300点が並んでいる。
 アイヌ民族の文化伝承と啓発を目的に今年で11年目。民族衣装「ルウンペ」や鉢巻き「マタンブシ」、バッグ、タペストリーのほか、今年は鮭(さけ)皮の靴「チェプケリ」も披露された。刺しゅう体験も行われ人気を集めていた。
 ピリカノカの会の上武やす子会長は「皆さんの努力の結晶が集まりました」と笑顔を見せていた。
 初日は展示会終了後に講演会も実施された。アイヌ文化アドバイザーの富樫利一氏=登別市在住=が、アイヌ民族自立に尽力した金成太郎の生涯について解説した。最後に古式舞踊保存会のメンバーが踊りを披露。来場者から温かな拍手が送られた。
 きょう20日は午前10時から午後4時まで開かれる。
(粟田純樹)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2011/02/20/20110220m_05.html

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枝野氏 空から北方四島視察

2011-02-21 | アイヌ民族関連
(北海道新聞 02/20 12:43)

 【根室】枝野幸男官房長官兼沖縄北方担当相は19日、海上保安庁の航空機で北方領土を上空から視察した。現職官房長官の視察は初めて。枝野氏は視察後、ロシア閣僚の相次ぐ領土訪問について記者団に「わが国の法的、歴史的立場は揺らがない。静かな環境の中で領土交渉が進む努力をロシアに呼び掛ける」と述べ、冷静に領土交渉に続ける考えを示した。
 枝野氏は同日午後に道内入りし、日本側上空から国後島や水晶島などを視察。機中では「思った以上に近い。この近さを国民のみんなが知れば、この問題に対する関心は大きくなる」と語った。
 枝野氏は視察後、根室市内の北方四島交流センターで元島民や領土返還運動関係者と意見交換。千島歯舞諸島居住者連盟の小泉敏夫理事長は「領土問題はいまだ解決の兆しすら見えず、焦燥は募るばかりだ」と交渉の進展を政府に求めた。枝野氏は20日に納沙布岬から再び北方領土を視察した後、胆振管内白老町のアイヌ民族博物館を視察し、東京に戻る。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/273833.html

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悼む:東京女子大名誉教授・猿谷要さん=1月3日死去・87歳

2011-02-20 | 先住民族関連
毎日新聞 2011年2月20日 東京朝刊

 ◇愛するが故の米国批判--猿谷要(さるや・かなめ)さん=前立腺がんのため、1月3日死去・87歳
 黒人や移民、先住民など、虐げられた人々の視点をもつ米国史研究者として知られる。米南部はじめ米国各地を訪ねた体験をまじえ、血の通った歴史を伝える多数の著作があり、一般読者のための米国史への案内役も務めた。
 穏やかな語り口の人だが、心の底から怒ったのが2003年のイラク戦争。同年6月に東京・目黒の自宅マンションで会ったとき、米国の一国主義を厳しく批判し、「自分の都合だけ考えて老醜をさらしている。これでは米国嫌いが増えてしまう」と嘆いていたのをよく覚えている。
 最後の本格的な著書となった「アメリカよ、美しく年をとれ」(06年8月刊)を編集した岩波書店の坂巻克巳さんは、「アメリカを愛しているからこその憤りだったのではないか」と語る。
 猿谷さんはそのころ前立腺がんをわずらい、脊椎(せきつい)の圧迫骨折の痛みとも闘っていた。さらに、認知症の症状が表れていた志満夫人の介護も引き受けていた。志満さんは高校教師をしていたときの同僚で、米国探訪の道連れだった。子どものない2人は「しまちゃん」「かなちゃん」と呼び合う仲良し夫婦として有名だった。
 集英社の編集者でおいの猿谷淳さんによると、猿谷さんは著作にとりかかる前に約500枚の原稿用紙にノンブル(ページ数)を打つのが習わしだったという。そばで原稿用紙の枚数を数えていた志満さんの楽しそうな顔を思い出す、と書いた文章が遺品の中に残っていた。
 志満さんは09年7月25日、85歳で死去。猿谷さんが待ち望んでいた黒人大統領の誕生はその半年ほど前だった。日記に「世紀の一瞬」と記す一方、米国との距離がうまく取れていない日本の行く末を憂慮していた。【佐藤由紀】
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110220ddm004070005000c.html

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英語で伝える楽しみ実感 福井商高生徒ら国際交流発表会

2011-02-20 | 先住民族関連
msn産経ニュース 2011.2.20 02:34
1年間の異文化学習の成果を報告する県立福井商業高校(福井市乾徳)国際経済科の生徒による「国際交流発表会」が19日、国際交流会館(同市宝永)で開かれた。
 同校では、国際社会で活躍できる広い視野を持った人材育成を目指し、同科で積極的な異文化交流に取り組んでいる。発表会では、昨年12月に台湾で開かれたASEP(アジア学生交流プロジェクト)に参加した1年生や、オーストラリアに短期留学した2年生らが英語で体験談などを披露した。
 1年生は、台湾や日本をはじめとする世界の先住民と、現代社会がとらえる自然や動物、環境について説明。流暢(りゅうちょう)な英語に身ぶり手ぶりを加えた発表に、会場から大きな拍手が送られた。同科1年の北島千絵さん(16)は「自分の考えを英語で伝える楽しみを知った。異文化交流を成長のきっかけにしたい」と話していた。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110220/fki11022002340003-n1.htm

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北方領土の問題 国民に共有頂くことが大事

2011-02-20 | アイヌ民族関連
news.searchina 2011/02/19(土) 12:26
 枝野幸男官房長官は18日の記者会見で「北方領土の問題は日本全体の問題として国民のみなさんに共有頂くことが大事」と語るとともに「日本の北方領土に対する立場は明確だ」と強調した。
 枝野官房長官は19日から2日間の日程で北方対策担当大臣として北海道の根室管内を訪問し、元島民や地元関係者から意見を聞くとともに、北方四島を上空と納沙布岬から視察する。
 視察にあたって枝野官房長官は「島民の皆さんの思いをしっかり受けとめさせて頂いて、いろいろなルートで私の方から、この問題を国民全体の共有の課題であるということを高めていきたい」と話した。
 また、アイヌ政策を担当する官房長官としてアイヌ民族博物館を視察し、地元関係者から意見を聞く、とした。(編集担当:福角忠夫)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0219&f=politics_0219_006.shtml

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官軍の側の史観に異議 佐々木譲さん「婢伝五稜郭」刊行

2011-02-20 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2011年2月19日10時20分

 幕末から明治へと向かう大変革期、官軍と旧幕府軍による戦いの最終場面を迎えた箱館五稜郭。榎本武揚率いる旧幕府軍が降伏したのちも「共和国建設」の夢を追って戦う残党を描いた佐々木譲さんの『五稜郭残党伝』『北辰群盗録』に続く『婢伝(ひでん)五稜郭』(朝日新聞出版)が刊行され、「五稜郭」三部作が完結した。「官軍の側から書かれた歴史に対して、異議申し立てができた」という佐々木さんに聞いた。
    ◇
 冒頭、官軍は箱館病院分院を襲う。ベッドに伏せる傷病兵ばかりか、医師すらも惨殺する。佐々木さんは史実に基づいて書いたという。
 「これまで五稜郭シリーズで、官軍史観におずおずと異議を唱えてきたが、今回ははっきりと虐殺の場面を描き、官軍のやったことを示したかった」
 西洋医学を学び、医師を手伝う志乃の目前で彼女の思い慕う青年医師が殺され、「戦う女」へと変身していく。戦う女性を主人公に据えたのは「観念で戦う男たちと生活実感で戦う女性とを対比したかったから。明治初期の北海道で、具体的に医学という専門性を生かしてアイヌの人たちの力になれる主人公を設定した」。
 青年医師を惨殺した官軍兵への復讐(ふくしゅう)を果たし、追われる身となった志乃が出会うのが榎本軍の残党、三枝弁次郎。共和国建設の夢を捨てきれない三枝と居場所を失った志乃は、迫る官軍と激しく戦いながら、北海道の奥へ奥へと逃げ続ける。途中、迫害されるアイヌの人たちの厳しい現状を知る。
 ともに戦い、心通わせる二人だが、共和国建設という夢に生きる三枝と、今ここで苦しむ人たちを救うことこそが共和国建設だと思い至る志乃。二人の切なくもさわやかなラストが用意されている。
 「五稜郭」三部作は、箱館戦争終結後の後日談にあたる。それに先立つ物語を佐々木さんは『武揚伝』として著している。一連の作品群は、明治維新を別の角度から浮かび上がらせてもいる。
 「明治維新が薩摩長州の視点でしか書かれていないのに疑問があった。幕府と朝廷の対立が前近代と近代の対立のように語られることもあるが、単に日本の西と東の内戦の側面もあった。西の人と東の人ではみえるものが違う。北海道から見ればもっと違う。書いてみて、ぜんぜん違う歴史があるじゃないかとわかった」という。
 「五稜郭」三部作は完結したが、「海軍の残党の話はいずれ書きたい。明治政府側からみれば海賊だが、自らは共和国海軍との思いで戦いを挑んだ男たちの物語です」と話している。(都築和人)
http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY201102180307.html

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エクアドル 環境破壊 米企業を断罪

2011-02-19 | 先住民族関連
しんぶん赤旗 2011年2月18日(金)

石油大手に謝罪と賠償命令 地方裁判決
【メキシコ市=菅原啓】エクアドル北東部スクンビオス県の地方裁判所は14日、米石油企業シェブロン社に対し、石油採掘による環境破壊は企業側に責任があるとして、被害住民への公式の謝罪と約86億ドル(約7200億円)の賠償金支払いを命じる判決を言い渡しました。
 現地からの報道によると、米国系石油大企業が外国司法当局によって裁かれ、賠償を命じられるのは史上初めてです。
 スクンビオス県とその南に隣接するオレジャナ県では1964年から1990年まで、米石油企業テキサコが操業。原油の流出などで土壌や水源が汚染され、付近に居住する先住民を中心に約3万人が健康被害を受けたとされています。同社は2001年にシェブロン社に買収されました。
 被害者団体は、シェブロン社を相手に責任追及と賠償金請求の訴訟を起こしていました。
 判決は、シェブロン社に、住民への賠償金の他、環境保護法違反として賠償金の10%に当たる罰金を支払うことを命じました。また、同社が住民に対する謝罪を拒否する場合には賠償金を2倍に増額するとしています。
 被害者団体の代表ルイス・ジャンサ氏は15日の記者会見で、判決を「歴史的なもの」で、「共同の勝利だ」と表明。同時に賠償金86億ドルは環境被害回復には不十分だとして、控訴する方針を明らかにしました。
 シェブロン社のジェームズ・クレイグ広報担当は15日、裁判で採用された調査報告書の内容がねつ造されたものだと主張し、控訴する意思を表明しました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-02-18/2011021807_03_1.html

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踊りで交流 函館

2011-02-19 | 先住民族関連
朝日新聞 2011年02月18日

 台湾北西部にある高校生の民俗舞踊団「ケライ・ア・カッパ」が初来日し17日、函館市亀田港町の亀田港保育園で子供たちと交流した。
 「ケライ・ア・カッパ」は、台湾の先住民アミ族の言葉で「ダンスと緑」の意味。高校に通う主にアミ族の生徒らが2008年に結成した。クラブ活動の一環として、民族に伝わる歌や舞踊を学んでいる。アミ族は情熱などを歌やダンスで表現する能力に秀でているという。
 保育園では豊作を祝う踊りなど3曲を披露した。勇壮な歌に泣き出す子供もいたが、鮮やかな衣装を着てのリズミカルな踊りに、盛んな拍手が送られた。最後は高校生と子供らが手をつないで踊った。
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001102180008

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世界の「未接触な人々」:画像ギャラリー

2011-02-17 | 先住民族関連
wiredvision 2011年2月16日
Brandon Keim

先日、アマゾン流域にいる「未接触部族」の画像や動画が発表されて話題を呼んだ(日本語版記事)が、こうした未接触部族は、世界全体には100部族ほど存在するとされている。

ほとんどがアマゾン流域にいるこうした人々は、石器時代の生活をそのまま送っているとされるが、こうした表現は不正確だろう。石器時代の生活の実態はわからないし、未接触部族たちの文化が独自の発達を遂げている可能性もあるからだ。

しかしいずれにしろ、こうした人々は、病気や開発の脅威にさらされている。以下、インドや南アメリカで生活する未接触部族を撮影した画像とともに、彼らが――そしてわれわれが――直面している問題についても紹介していこう。
ベンガル湾の東にあるインドのアンダマン=ニコバル諸島では、いくつかの未接触部族が生活している。アフリカからの初期の移民の直系の子孫だと考えられている。

センチネル族は、北センチネル島で50〜200人が暮らしている。2004年のスマトラ沖地震による津波の後、インド政府は彼らの様子を見るためヘリコプターを派遣した。画像では、1人が浜辺に走り出てヘリコプターに矢を放っている。彼らの津波被害は不明だが、彼らが支援を望んでいないことは確かのようだ。

[アンダマン・ニコバル諸島には合わせて5部族の先住民がおり、計800人ほどが、石器時代と同様の狩猟採集生活を行なっているとされる。また、18世紀から、英国が流刑地として利用し、その子孫も住んでいる。アンダマン(Andaman)という名前は、マレー語でヒンドゥー教のハヌマーン神を意味するHandumanに由来する。また、ニコバル(Nicobar) は、マレー語で裸の人々の土地という意味]

http://wiredvision.jp/news/201102/2011021621.html

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