たいへんなニュースばかりのお正月でした。
そんな中、一気読みしたのがこれです。
『インサイド この壁の向こうへ』
スカイエマさんのキリっとした表紙の作品で、佐藤まどかさんの新刊です。
徹底的な階級社会の近未来が舞台。そこに目的を告げられず集められた少年少女六人。別階級のものばかり。
下層階級の孤児、キィは、うまれた階級から這い上がることなどできないと思って、反抗的だったのだが……。
六人のキャラがみごとに書きわけられていて、説明が最小限でも、状況がわかるところがみごと。
こみ入った話なのだが、すいすい読み進められるのは、佐藤まどかさんの実力ですね。
最後、この先も知りたいって気持ちのところで終わりました。あとは想像力にたくすってことでしょうか。
六人の未来が明るくと願ってしまいます。フィクションの世界の住人なのにね。
この徹底した階級社会の年は、作者のフィクションですが、近い未来の日本かもしれませんよね。
港区あたりに富裕層があつまって壁とかつくって、通行手形をチェックして、とか。
そういえば、映画『跳んで埼玉』も、住む場所で人を階級にわける物語でした。
あからさまな差別はなくても、ひそかな階級化は始まっているのかもしれません。こわい、こわい
この三が日は、地震のニュース、羽田のニュースで、胸をいためています。どうか、ひとりでも助かり、速く普通の生活にもどれますように。
そんな中、声をおおきくはいえませんが、青学、箱根駅伝、優勝、おめでとう。駒沢一強といわれた中、原監督はやってのけました。