濱野京子さんの新刊を読みました。
子どもの権利についてかかれた作品です。
6年一組の葉奈。同じクラスになったクラスメートの悩みを偶然しってしまい、子どもの権利について考えていきます。
この悩みがけっこう重たい。家庭内暴力とか学校でのセクハラとか……。
女子を見下す祖父のところは、「ある、ある」と大きくうなずいてしまいました。
そんな重たい内容なのに、すいすいって読めるところが、濱野さんのうまさなのかな。
なんだろうと興味をひいて、少しずつわかってきてと、ちゃんと物語のおもしろさがつまっています。
とくに最後に葉奈自身の家庭についての考えも書いてあるところが、とくに気にいりました。
虐待とかネグレストだけでなく、ごく普通のいい親に見えても、子どもに意見をおしつけてくることがあるってわかります。
ただ、親も子どもにアドバイスしていですよね。それと押しつけとのちがいって、むずかしいなーとも考えましたが。
それと、社会は変わってきているんだなって思いました。
ちゃんとそこを押さえて、作品は書かないといけないのだなーと。
今、わたしは長編児童文学新人賞の選考に向けて作品を読んでます。
月末に選考会があり、山本悦子さん、工藤純子さん、森川成美さん、小峰書店山岸さんといっしょに、検討します。
だて、どんな結果になるでしょうか。
一生懸命書かれた作品なので、丁寧に読みたいと思います。