今や何だか…

ここ数年、日本全国津々浦々で節分といえば恵方巻でございます。一頃までは関西圏、しかも、ごく限られた大阪文化圏地域の風習だったものが、かくも日本中を席巻するようになったのは、偏にデパートとコンビニ業界の陰謀に他なりません（言い方、気をつけろヨ…）。まあ、お正月を過ぎてからバレンタインデーに至るまでの、体のいいつなぎ行事といったところでしょうか（だからっ…！）。

それでも出たての頃には間借りなりにも正統派太巻き寿司だったのが、最近は様々なバリエーションに富んだ恵方巻が登場しています。写真にもあるように、サラダ巻から海鮮巻から…しかもこのコーナーの隣にあるカツ屋さんにも、ヒレカツを巻いたのり巻きがありましたし…。

それに最近はもう「こうなったら、とりあえずある程度の太さと長さのあるものは、み～んな恵方巻にしちまえぃ！」とばかりに、いろんなものが恵方巻として販売されるに至っています。何しろこの写真の奥の方には長めの生春巻が並んでいましたし、スイーツコーナーには《節分ロール》なる名称で、表面を黒っぽいココアクレープで巻いた一人分ロールケーキまで積んでありましたから…。この風習が成立した経緯を思うに、きっかけとなった○吉大社の神様は今頃、こんなにも全国区になったことにさぞや驚いておられることでしょう。

なお、恵方巻には食べ方があるのをご存知でしょうか。

・食すのは夜
・手を洗って恵方（その年の縁起のいい方向）を向く
・一切音声を発せずに、願い事を念じながら一本食べ切る

これを全部遂行しないと意味がありませんので、お気をつけて下さいませ？！

♪は～るよ来い

今日は何とも穏やかなお天気なので、その陽気に誘われて散歩に出かけてみました。道すがら近所の御社にある紅梅の木の枝に目をやったら、先日の桜の咲く頃の陽気に促されてか、蕾が膨らみ始めていました。

今日は節分、いよいよ春を迎えます。植物はそのことを、敏感に感じとっているようです。