昨日の天気予報の通り、今朝の神奈川県は凄まじい豪雨で明けました。大雨に備えて早目に到着した小田原駅で見たのは、正に滝のようなドカ雨でした。
しばらく様子を見ていたのですが、一向に止みそうにない大雨をいつまでも待っていられないので、意を決して学校へ向かいました。なるべく車とすれ違わない裏道を駆使しながら何とか学校にたどり着きましたが、玄関に入った頃にはズボンがすっかりツートンカラーになっていたのでありました…。
さて、今5年生の音楽の時間に
《小さな約束》という曲をリコーダーで練習しています。私も久しぶりに
マイソプラノリコーダーを出してきて、子どもたちと一緒に吹いているのですが、支援級の子どもたちにとってはなかなか難しい曲となっています。
特に終盤にあるソ♯の指使いがちょっと面倒なのですが、彼らにとっては一般級の子どもたちよりもハードルの高いものとなっていて、結構苦労しているのをよく見かけていました。すると支援級の子どもたちから
「休み時間に教えてください。」
とお願いされたのです。
私としても授業時間内に個別に教えるには限度があると思っていたので、彼らのやる気に応えるべく練習に付き合うことにしました。特別室を使うには職員室で鍵を借りなければいけないのですが、ちょうど学校の中に廊下と区切られていないオープンスペースの多目的室があるので、昼休みにそこでレッスンすることになりました。
支援級の子どもたちと首っ引きになって練習していたら、何だか背後に人の気配を感じました。何だろうと思って振り向いてみると、一般級の5年生の子たちが何人かズラッと並んでいたのです。
リアルにビックリしすぎて後ずさってしまったのですが、彼らは各々リコーダーを手にして
「自分たちにも教えてください!」
と言ってきました。どうやらリコーダーが苦手な子たちが多目的室から聞こえてくる課題曲を聴いて、自分たちも知りたいと思って来ていたようです。
ちょっと面食らいましたが、学びたい気持ちに違いはないので、彼らも一緒に練習することにしました。やはりソ♯と、高音域で裏側の穴を押さえている左手親指を半分開けるサミングという技が不得手な子がいたので、先ずはテンポを落としてゆっくりと練習してもらいました。
昼休みの終わりを告げるチャイムと共にレッスンは終了しましたが、子どもたちは
「また来週、よろしくお願いします。」
と言って教室に帰っていきました。来月初旬に実技試験があるので、それまでに技術を向上させたい意向があるようです。
何にしても、学習意欲を持つということは素晴らしいことです。彼らのためにも、自分でできることであれば協力しようと思っております。
そんなわけで、今日はそのリコーダー課題曲《小さな約束》をお聴きいただきたいと思います。5年生たちが頑張っている、短くも愛らしいリコーダーデュオをお楽しみください。