今日は午後から川崎まで出かけました。今日はここで、先日横浜の馬車道で行われた民族楽器セッション会の主催の方による《中東音楽を楽しむ会》なる魅力的な催しが開かれたので、先日に引き続き参加させて頂くこととなりました。
少し遅れ気味に始まりましたが、
先日の馬車道でのセッション会でも登場したネイや
リュートの御先祖様的楽器のウードやダルブッカといった打楽器など、エキゾチックな楽器が勢揃いし、
打楽器奏者が三人寄れば、自然とリズムセッションが始まります。そしてその中に、何故かヴァイオリンを構える約一名…。
この会は文字通り、参加者たちで中東音楽を一緒に演奏して楽しむ会です。そのために、テーマとなるマカーム(西洋音楽でいうところの〇長調・〇短調といった調性)と、そのマカームに基づく曲を採り上げて合奏してみようというワークショップ的な集まりで、時間に余裕があれば即興で合奏したりもしてみましょうということでした。
今回採り上げるマカームはBayati(バヤーティ)というもので、西洋音階でいうところのレから始まるニ短調に似ています。
ただ、ニ短調とまるっきり同じではなく
という感じの音階です。
よく見ると
ミやシのフラット(♭)に何やら斜線が引かれている箇所があります。これは『微分音』といって、半音より尚狭い音程を取れという記号で、クラシック界でも現代音楽の現場ではたまに見かけるものです。
こうした微分音は、調律が決まっている鍵盤楽器やマリンバ等の音律打楽器では演奏することが出来ませんが、ヴァイオリンのようにフレットの無い弦楽器やトロンボーンのようにスライドで音階を変える楽器だと演奏出来ます。そういった意味で、私の参加はある意味ドンピシャでした(笑)。
今回のワークショップ課題曲はBayatiの音階と、Samaiという10拍子のリズムで作られたものでした。このSamaiというリズムには特徴があって
① 2 3 ④ 5 ⑥ ⑦ ⑧ 9 10 ‖ ① 2 3 ④ 5 ⑥ ⑦ ⑧ 9 10 ‖〜
といった感じにアクセントが付きます。そのリズムの上に、Bayatiの音階によるメロディが流れます。
楽譜が配られてから、始めに講師の方によるSamaiのリズムによる模範演奏がありましたが、演奏が始まると
即座にリズムセクションが反応するという、素晴らしいコンビネーションを見せて下さいました。
このSamaiのリズム、始めはものすごく取っつきにくくアワアワするのですが、段々とリズムが胃の腑に落ちてくると
『あ、ここが何拍目だな』
となるので楽しくなってきます。譜割りも割と音階的な造りで、そんなに突拍子もない感じの曲ではないため、弾いていても心地良いのです。
今回は圧倒的に打楽器奏者が多く、メロディ楽器が少ないことが幸いして、多少私が間違えても皆さんが進んで下さるので、それをいいことに所々にそれっぽい装飾音を勝手に入れながら、結果楽しく演奏したのでありました(汗)。始めは、こうした本格的な楽器群にヴァイオリンってどうなんだろうか…とも思っていたのですが、考えてみれば中東地域にもケメンチェやサーランギといった弓奏楽器が存在していますから、その代わりだと思えば不自然さも感じなくなっていました。
課題曲が終わってからは、打楽器隊がひたすらリズムセッションをしていたので、私も今日いらしていたトルコ人の参加者の方が持っていた楽譜や、先日馬車道で貰っていた楽譜を並べて、
そ〜っと紛れてセッションさせて頂きました(笑)。実に楽しかったです。
このワークショップは月に一度くらいのペースで開催予定とのことでしたので、また御一緒する機会があるかと思っております。また一つ、音楽的な御縁を頂くことが出来ました。
結びに、今回のワークショップの課題曲となった『Samai Bayati』という、何ともエキゾチックな曲をお聞き下さい。
Samai Bayati