共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

ウェールズ 国歌「我が父祖の土地(Hen Wlad Fy Nhadau)」

2019年10月25日 21時48分45秒 | 音楽

今日は太平洋沿岸を離れて通過した台風21号の影響を受けて、関東一円で激しい雨が降りました。千葉県ではまたしても道路が冠水したところもあったようで、動向が懸念されます。

ところで今日、先日横須賀浄楽寺に御一緒した知り合いの方がたまたま近くにいらっしゃるとのことで、夕食を御一緒することにしました。

美味しい食事とワインを頂きながら、あれやこれやと話に花を咲かせていたのですが、その時に何かのタイミングでラグビーワールドカップの話になりました。その時に、思い出したことがあるのです。

今回のワールドカップでは、各国代表選手団が日本各地でキャンプ地になっています。先日残念ながら4強を逃したオーストラリア・ワラビーズのキャンプ地は小田原でしたが、4強に駒を進めたウェールズチームは北九州市がキャンプ地となりました。

そのウェールズチームが北九州入りして公開練習を行った時、スタンドに詰めかけた観衆がウェールズ国歌《Hen Wlad Fy Nhadau》を歌って選手を迎え入れたことがニュースになりました。これはネットのニュースにもなりましたから、御存知の方も多いかと思います。

イギリスは正式名称を『グレートブリテン及び北アイルランド連合王国』といい、イギリス国歌は言わずと知れた《God save the Queen》です。しかしサッカーやラグビーの試合を見ていると分かりますが、イギリスの中でイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドに分かれ、それぞれに独立した国歌があります。

御覧になった皆さんそれぞれに、いろいろな感想を持たれたかと思います。が、私は個人的に物凄く驚いたのです。

話は逸れますが、私は子供の頃から何だか分からないながら頭の中で響いて忘れられないメロディというものがいくつかあるのですが、その一つとウェールズ国歌とが全く一緒だったのです!

初めに聞いたのは北九州での出来事を報じたネットニュースだったのですが、そこから流れてきたウェールズ国歌のメロディを聞いた途端

『…知ってる…知ってる!』

ウェールズ国歌なんてその瞬間まで聞いたこともなかった…はずなのですが、その『子供の頃から時折頭で鳴っているメロディ』が目の前のモニターから流れてきて、あまつさえ気づくと一緒に歌っていたのです。勿論ウェールズ語の歌詞など知る由もありませんのでメロディのみですが、初めて聞くはずのウェールズ国歌を、気づけばフルコーラス歌っていました。そして、気づくと涙が溢れていました。

とにかく暫くは、何が起こっているのか自分でもさっぱり分かりませんでした。しかし、メロディを聞いた途端全身に鳥肌が立つような感覚に包まれ、感動で胸がいっぱいになったのです。

断言しますが、その瞬間までウェールズ国歌なんて聞いたこともありません。それなのに、こんな感情を抱くようになるなんて…。もしかしたら前世の何処かで私はウェールズ人だったのか…とか、いろいろなことを考えましたが、結局答えは分からず仕舞いです。

今度の週末27日には準決勝ウェールズvs南アフリカの試合があります。できれば日本を負かした南アフリカに決勝に進んでほしいところですが、ウェールズにも健闘してほしくなっている自分がいたりして、何とも言えない複雑な気持ちになっております…。

そんなわけで、今宵は何とも美しく牧歌的なウェールズ国歌を、ブリン・ターフェルのバリトンでお聞き下さい(日本語の訳詞付きです)。

ウェールズ 国歌「我が父祖の土地(Hen Wlad Fy Nhadau)」


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