共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

小田原ジュニア弦楽合奏団第37回公演

2023年04月29日 16時40分45秒 | 音楽
今日は先々帝昭和天皇の誕生日です。決して『昭和の日』などという、もっさりした名前の祝日ではありません。

そんな祝日に、今日は小田原まで出かけました。この時期になると開催される小田原ジュニア弦楽合奏団の公演が、今年も無事に開催されることとなったのです。

今回のプログラムはバッハの《ブランデンブルグ協奏曲第3番》に始まり、芥川也寸志の《絃楽のためのトリプティーク》をメインに据えた公演となりました。ほぼ全て演奏したことのある曲ばかりで、楽しみにしていました。

会場は前回に引き続き



小田原三の丸ホールの大ホールです。晴れ渡った気持ちのいい天気の中を歩いてホールに入ると、既に入場の列ができていました。

今回もプログラムの中程に、一般参加の子どもたちを交えて《パッヘルベルのカノン》を演奏するコーナーがありました。通常クラシックのコンサートは写真撮影禁止ですが、このコーナーだけはフラッシュされ焚かなければ撮影が許可されているので



私もどさくさに紛れて撮影させていただきました(汗)。

歴史ある小田原ジュニア弦楽合奏団も少子化の影響はあるようで、団員の不足が問題となっているようでした。そんな問題の底上げを図るべく、合奏団では『プレ・ジュニア』というシステムを企画して、無経験の子どもたちにヴァイオリンを教えて舞台で演奏させようという試みを進めています。

今回の《カノン》のステージにはそのプレ・ジュニアの子どもたちも参加していて、中には



可愛らしい分数サイズのチェロを弾いている子も見受けられました。また、レギュラーメンバーに転勤前の小学校に通っている子がいるのですが、その子も近くにいる小さな子どもたちをサポートしながら演奏していました。

合間に様々な室内楽のプログラムを挟んでいましたが、それでもバッハと芥川也寸志は大変な曲ですから、彼らの全体での練習量と努力たるや並々ならぬものがあっただろうと想像がつきました。それでも彼らは懸命に演奏をして、終演後には



会場から惜しみない拍手が贈られました。

1986年に発足してから、40年近くの歴史を積み重ねてきた小田原ジュニア弦楽合奏団です。残念ながら発足させたヴァイオリニストの白井英治先生は他界されてしまいましたが、これからも白井先生の意志を受け継いだ子どもたちにアンサンブルを楽しんでもらいたいと思います。


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