四季菜遊土 菜園倶楽部

週末の菜園、土いじり、採れたて野菜の料理レシピ等々、農と食と環境を考える

男子(親爺)料理:夏の涼をとる、冷汁

2012-08-16 | 男子(親爺)料理

畑のキュウリが、採れ続けています。

残暑が厳しく、食欲の減退する中、
採れたてのキュウリをタップリと使った健康料理といえば、「冷汁」がお勧めです。

「冷汁」は夏に食べる、宮崎の郷土料理だそうですが、
正直、いままで、「冷汁なんて、冷えた味噌汁と焼き魚の残りに
採れ過ぎたキュウリを切り刻んで混ぜ込んだネコマンマの認識でしかなく
今時、家族は勿論、ネコすら見向きもしない、食べ物では?」と
勝手に思い込んでおりました。

しかし、これが、なんと、さにあらず!
夏バテ防止の超健康料理だという事が、自分でちゃんと作ってみて理解でき、
その奥の深を実感しました。

詳細は、今回の男子(親爺)料理のレシピを参照ください。
 
【材料】 (4人分)〔換算:小さじ=5ml 大さじ=15ml カップ=200ml 1かけ=10~15g〕

・鯵のひらき(干物)・・4枚
・キュウリ ・・・・・・3本
・ゴマ(金ゴマ)・・・・大さじ5杯
・大葉・・・・・・・・・約10枚
・あわせ味噌 ・・・・・200g
・絹ごし豆腐 ・・・・・2丁
   
【作り方】(調理時間、約180分 )

1)鯵のひらきを焼き、焼けたらすぐに熱いのを我慢して身を
  荒くほぐしておきます。冷えると皮や骨の身離れが悪くなり苦労します。

2)鰹節と昆布で少し濃い目のダシを取ります。

3)同時進行で味噌を焼いてください。私は麦・米のあわせ味噌を使います。
  アルミホイルに薄く延ばし、焼き網か中華鍋に乗せて焼くと簡単です。

  ※ 本格的には、『すり鉢で魚肉とごまに味噌を練り込み、すり鉢の内側に、
    伸ばして貼り付け、ガスレンジの上に、さかさまにして焼く』
    なんて書いてある本もありますが、宮崎の人も、この手法で作る人は、
    かなり少数派ではないかと思います。

  ※ 味噌を焼くのは、味噌を強く加熱して焦がすことにより、香ばしい良い香りと
    旨味が増し、味噌の生臭さがおさえられるのだそうです。

  この一手間が、ただの「冷えた味噌汁」から「冷汁」という伝統的郷土料理へ、
  昇格のポイントなのだそうです。

4)だし汁の中に揉みほぐした魚肉と豆腐を入れてひと煮たちさせ、
  火を止めます。このとき一緒にだしや豆腐、魚肉の生臭みがある程度飛んでいきます。
  この作用のことを「共沸」と呼ぶそうですが、煮た立て過ぎると風味を損ねます。

5)次に、用意しておいた焼味噌を味を見ながら溶き入れます。
  通常の味噌汁よりも濃い目の味にします。

6)汁の温度が室温程度に下がるまで待ちます。
  この間に、スーパー等に買出しに行って、家族サービスを行い、
  時間とポイントを稼ぎます。
 
7)すり鉢で、炒りゴマ(今回は、自家製金ゴマ)を半摺りした中に、冷えた汁、
  きゅうりの薄切り、大葉を刻んで投入し、絹ごし豆腐を手で粗く崩しながら入れます。

  ※ ここで賛否の分かれるのが、豆腐の種類です。
    一般には木綿豆腐を使ったレシピが多く公開されていますが、私は、
    採れたてキュウリと大葉の食感を楽しみたいので、それを邪魔しない
    絹ごしをあえて選んでいます。(因みに、冷奴は、断然、木綿豆腐派です。)

8)冷蔵庫で最低でも1時間以上は冷やして、味をなじませて完成です。


  ※余談ですが、

    ごはんは、室温程度にさましておくのが、ベストです。
    「炊き立ての暖かいご飯に、冷汁をかけて食べる」など、諸説も分かれますが
    折角、冷蔵庫で冷やした「冷汁」ですので、涼を楽しみながら冷たく、
    爽快に、食べたいではありませんか。
    これに、私は、葉ショウガの千切りか、自家製の柚子胡椒を乗せて頂きます。

  ※余談の最後に、キュウリの効能ですが、

    昔からキュウリは、体の熱を下げる働きがあるといわれています。
    栄養素としては、カリュウムが豊富で、高血圧予防やむくみ・だるさを解消して
    くれ、ピラジンという青臭さのもととなる成分は、脳梗塞・心筋梗塞の予防に
    効果があるとされています。

    いずれにしても、季節ごとの旬の野菜を、その時々に食べる理由、その食材を
    巧みに使った郷土料理の奥の深さ、先人の知恵には、頭が下がりますね。

 

コメント (4)
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