東十条探偵団2

明日は何を撮りに行こうかな?

ナンバンギセル

2018-08-21 | 季節の花
  ナンバンギセルはパラサイト、寄生植物。
  寄主・宿主に取り付いて栄養をぶんどって成長する。
  取り付かれた方は災難で下手すると枯死してしまう、
  これを逆手にとって宿主のススキなどを除草するという作戦もあるとか。


  

     ナンバンギセル(南蛮煙管) ハマウツボ科ナンバンギセル属。
     日本を含むアジア東部、アジア南部の温帯から熱帯にかけて生育する。




  

     イネ科の植物の根に寄生して栄養を吸収し成長する。
     葉緑素はなく暗いところでも平気なため写真を撮る方は楽ではない。
     南蛮人が持っていたパイプをキセルに見て南蛮煙管と。




  

     ススキの根元の下草の中に咲く、
     普通なら草に隠れて外からは見えないけど
     百花園では草をかき分け見やすいようにやってくれている。




  

     ツボミはおちょぼ口、花となってもちょっと口を開けるだけ、
     奥ゆかしい?花だ。




  

     オートではピントも合わないようなところに咲いていてくれる。
     筒っぽの先にちょこっと花びら、もうちょっとだけ外側に開く。

     このナンバンギセルは万葉集を始め古歌に詠まれている、
     当時は「思い草」と呼ばれていたんですね。

     道の辺の 尾花が下の思ひ草 今さらさらに何をか思はむ     「万葉集」  作者未詳

     野辺見れば 尾花がもとの思ひ草 枯れゆく冬になりぞしにける     「新古今和歌集」  和泉式部

     新しいところでは、と言っても明治ですが・・・
     青きもの 身にはまとはず思草 すすきの中にひそやかに咲く     中嶋信太郎

     花といふは あまりに寂しうなじ垂れ 思ひに耽(ふけ)る草の生涯     中嶋信太郎

     古い時代なのに尾花(ススキ)の根元に咲くとか
     葉緑素を持ってないとか、さすがによく見てますね。

          data: 撮影 8月15日 向島百花園
          

コメント (2)
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