
日本は労働人口が減ります。
このことで日本経済の将来は暗いと予測する人が多いと思います。
経済が縮小すると予測するからでしょう。
しかし人口が減る訳ですから経済縮小は自然です。
縮小するから日本経済の将来は暗いということにはなりません。
縮小の副作用として社会に歪み(格差拡大)が生じ、その歪みで人々の心が傷つき、生産意欲が低下する恐れがあることが大問題です。
この問題を解決し、強い生産意欲を持続することができれば日本経済の将来は明るいと思います。
その意味で若い人々が学習意欲、研究意欲、労働意欲を失いつつある現状は確かに憂慮すべきです。
会社は、賃金を押さえ、利益を追及していますが、これは危険です。
社内教育に力を入れ、利益の労働分配に配慮し、強い生産意欲を持つ労働者を育てる経営をすべきです。
生産は人件費の安い国に勝てないという単純な発想は間違っていると思います。
質がよければ安い方がいいと考える人は多いですが、ただ安ければいいと考える人は少ないと思います。
人件費が安い国でも、ただ安ければいいとは考えないと思います。
したがって低コスト化のほかに質(性能、信頼性、デザイン、安心・安全、環境配慮など)の改善と、新技術・新システムの開発が生産の鍵です。
ところで爆発的な住宅の建設を見ていると、相変わらず数の供給に力が入っていると思います。
質にいたっては低下傾向にあると思います。
今後は人口が減りますから質の悪い住宅からどんどん空き家になります。
したがって長い目で見ると住宅の投資効率が低下します。
町の環境悪化も進みます。
住宅を買う側も、こんな住宅でもいいではなく、こんな住宅は買いたくないという厳しい住宅選択基準を持たないと日本の住宅産業は健全に育たないでしょう。
町も美しくならないと思います。