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ゲートボール(GB)日記

まちなかの公園でGBを楽しんでいます。GBは老若男女一緒に楽しめる数少ないスポーツの一つです。まちびと

密集住宅に沈む古都鎌倉

2006年11月27日 | Weblog

鎌倉鶴岡八幡宮

鎌倉は凝灰質砂岩からなる100m前後の丘陵部に谷が複雑に入り込んでおり、丘陵部の斜面が急勾配なのでまるで谷にとんだ山地であるかのような景観を呈し、谷部は谷戸と呼ばれ、多くの人々に愛されてきました。

鎌倉幕府ができると、このような谷戸を利用して数多くの社寺が建設されました。
後ろと左右を山に囲まれた環境は社寺建設の地として相応しかったのでしょう。
幕府が滅びても社寺は残り、現代の鎌倉に古都としての面影を残しています。

近世になりますと地位の高い人、事業に成功した人、文人などが古都の雰囲気と地形を愛して鎌倉に住みました。
そして近代になると普通の住宅地として急速に開発され、今日では谷戸の奥深い所や丘陵部の上まで住宅が建設されるようになりました。
また昔の大きな敷地が戸建住宅用として細分化されたり、集合住宅建設に利用されるようになりました。

古都鎌倉は低質密集住宅に沈みつつあると言っていいと思います。
道路が細いですから軽乗用車がやっと通れる住宅地が増えました。
軽が入れないところにも住宅がいっぱいあります。

観光客が大勢来ます。
鎌倉中の狭い道を、路地といい、山路といい、大声を出しながら歩き回ります。
鎌倉は最早住みやすい町ではなくなりました。
歴史的遺産が散在する、人で混雑する狭苦しい雑然とした住宅地になりました。

鎌倉で森林ボランティアをやっている人と源氏山を歩いていると、彼は、鎌倉をユネスコ世界文化遺産に登録するお話しがあるがそのような資格はないと厳しいことを言っていました。