久々に、心から観たいと思っていた、いや、観なければならない映画を観た。
先日、午前中から時間があったので、朝っぱらからテンションを高めて、その日最初の上映に間に合うように心斎橋の映画館「シネマ・ドゥ(←来月、閉館です)」へ。
さすがに平日の最初の上映だけあって、僕のヨミどおりあまり人はいなかった。小さい箱の映画館なので「どうかな?」と思っていたのだけれど、なんとかスクリーンが見やすい席につくことができた。
始まってみると、早速のっけからブッシュ批判。その怒濤の勢いは最後まで。
印象的だったのは、ブッシュの7分間フリーズ状態もそうなのだが、テロが起こったその時のシーンが映像を出さずに真っ黒だったこと。あの映像は何度見ても悲惨であることは誰にとっても明白だ。真っ黒にすることによって、さらに悲惨さを強調している。
そして、数多くの事実を事細かに調べあげていく、監督マイケル・ムーアの、あのパワー。命がけであるだろうに、躊躇せず果敢に追求していく。彼は、あの「ゆきゆきて、神軍」の原一男監督の影響を受けているというのは有名な話だが原一男といえば、田原総一朗の助監督をやっていたことがあり、その絡みで田原総一朗はマイケル・ムーアを「孫弟子」と呼んでいるとか、いないとか?その「ゆきゆきて、神軍」で言えば、マイケル・ムーアは、原一男と奥崎謙三の2人の役割を果たしている。
見終わって、音量が少しデカかったせいなのか、または、止め処なくながれる彼のトークによって、作品から一気に降り掛かってくる彼からのパワーのせいなのか?それとも、あの同時多発テロから3年。テロを切っ掛けに始まり、まだ終わっていない戦争への憂鬱か?朝っぱらからテンションを高めていたのにも関わらず、疲れて頭痛が…。
この作品を観る前に、事前にブッシュに関する、新聞に載っているような時事知識は知っておくにこしたことはないけども、かといって知らなくても、どちらにしても「ブッシュはダメなんだ」って、思っちゃう映画なので、そんな気になさらずに。それと「映画」という枠を持って観るとわからなくなるので注意。「映画」の枠を超えてますから。ただ、あまりにも映像と字幕の展開が速すぎるので、映画館で1回きりとして観るより、後でDVDなどがリリースされることを願って、何度もゆっくり自分なりに分析しながら観る方が、この作品をちゃんと観たことになるような気がする。
どちらにしても、僕としては、同じ「今」という時代を生きる者として、ぜひ観てほしい、いや、観なければならない映画ではないか、と思った。
そして、あのテロで犠牲となった多くの人々やその後の戦争で亡くなった多くの人々の冥福を祈りながら、この映画の訴える本質を心に残しておきたい。
関連リンク、など。--------
「華氏911」公式サイト
「華氏911」HERALD公式サイト
マイケル・ムーア公式サイト(日本)
華氏 911 | |
![]() |
発売日 売り上げランキング おすすめ平均 ![]() ![]() ![]() ![]() Amazonで詳しく見る ![]() ![]() |
ゆきゆきて、神軍 | |
![]() |
発売日 2000/11/24 売り上げランキング 3,116 おすすめ平均 ![]() ![]() ![]() ![]() Amazonで詳しく見る ![]() ![]() |
ちなみに、数年前、神戸での作品(未発表)のロケ中、その建物は突然、何の前触れもなく僕の目の前に現れた。
奥崎謙三の家(中央。ここだったのか。)
最後に、マイケル・ムーアの「ボウリング・フォーコロンバイン」がテレビ東京系で9月16日(木)21:00~23:24に放映される。
TB。--------
くくさんの「くくさんののっぺりブログ: 華氏911」
rikomuraさんの「ジョージのブログ:華氏911」