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近鉄はそんな鉄道会社だと言わざるを得ないのか?

2022年02月19日 22時52分00秒 | 社会・経済

このニュースを見た時、僕は本当に残念な気持ちになりました。
以前から、このブログでも何度か近鉄に対する問題点を指摘してきましたが、ついにこのような運転士が出てきたのか、ということです。

この運転士のやったことはもちろん許されることではありません。ゲームの内容も「鉄道駅など特定の地点に到達するとポイントを得られる仕組み」ということで自身の仕事の立場を利用していることに悪意を感じますし、右手はブレーキハンドルを握っていたから良いという話でもありません。(「ながら運転」では絶対反応は遅れます。)

しかし、そのことよりも運転士が電車を運転中にスマホのゲームをやってしまう風紀の悪さ、他のニュースでは抜き打ち検査はしていたとも書かれていますが半年間も見つからなかったという事実などからみても、会社の社員管理の緩さを感じます。
同時に以前から指摘しているマナー・モラルを守らない乗客に対する緩さもあるわけで、この2つはおそらく共通した原因がありそうな気がします。

おそらく単純に社員に対する管理が甘いからこそ、社員がマナー・モラルを守らない乗客に声を掛けない(注意しない)のであって、
上層部など管理するべき人間が誠実に仕事をしていないからこそ、社員がマナー・モラルを守らない乗客に声を掛けない(注意しない)のでしょう。

先日、「心理的安全性」という言葉を知りました。
グーグル社の職場の考え方を紹介している何かの記事を読んだことがきっかけですが、これは、会社組織の中において、誰もが何を言っても、どのような行動をとっても否定されることも罰せられることも心配する必要のない状態のことを言います。
もちろん悪いことをしてもよいということではなく、普段の職務を実行する中で「これ、あとで何か言われそうだから、そのままにしておこう。」というようなことがない状態です。

言い換えれば、マナー・モラルを守らない乗客に対して社員が声を掛けない(注意しない)のは、変にその乗客とトラブルになった場合にあとで会社から処分などのややこしいことがあると心配してしまうからではないか?ということです。

総じておそらく近鉄という会社組織に「心理的安全性」がない、もしくは低い状態で、会社組織で働くほとんどの社員にそれぞれの立場で誠実に仕事をすることができていないのではないか?と思うのです。

だからこそ、そのような反動で運転士をゲームに走らせるのではないか?と思ってしまいます。

これを機に近鉄の上層部は大きく意識を変えていただきたいと思いました。

冒頭のニュース記事の最後に「利用者の信頼を損ねる行為。社員への教育指導を徹底する」と陳謝していますが、これまで僕自身が問い合わせをしたご回答の中では事務的な対応はないですが、改善をすると書いていたものでちゃんと実行されていると判断できたものはひとつぐらいしかないです。それもご回答があった約一年後。
なので、今回も「社員への教育指導を徹底する」と陳謝していても実行されるかはわからないと思ってしまいます。
まるで、今回の運転士のブレーキハンドルを握っていた右手と意味が同じです。

利用するお客様に対すること、自社の乗務員に対すること、これはどちらも重要で大切です。これらに上層部が誠実になることが本当の意味での近鉄の繁栄に資することではないでしょうか?

最後にこれははっきり書いておきたいのですが、近鉄にも気を吐いたように必死に頑張っている駅員さんや乗務員さんがいらっしゃいます。
以前、事故で不通になった時に前のめりで困った乗客を案内されていた某駅の駅員さんたち。
非常にわかりやすい声、丁寧なアナウンスで車内案内をする車掌さん。

近鉄にも頑張っている社員がいることをはっきりと書いておき、その方たちの頑張りが無駄にならないように一乗客として祈るばかりです。

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