はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

京街道で見付けた凸凹地形

2015-10-05 20:41:38 | 大阪のまちをぶらり
土曜日は、久しぶりに自転車に乗ってサイクリングに出かけました。
行き先も決めずに、とりあえず京阪電車に沿って走っていると、関目で国道1号線と都島通りが交差している大きな交差点なのに、斜めに交差している道を見つけました。曲がり具合といい、雰囲気といい、「これは旧街道や。」と直感しました。思った通り、角の所に「京街道」の道標が建っていました。
(関目5の交差点と斜めの道)
(京街道の道標)

しばらく京街道らしき道を進んでいると、守口のあたりで旧街道を見失ってしまいました。京阪守口駅のあたりでふと上をみると、陸橋みたいなところを人が歩いています。これって、「空堀」を歩いたときの「高津原橋」(4/18ブログ)みたいやな、と思って探してみると、意外な発見がありました。
(この坂を上って行きます)
(守居橋。さっき下からみつけた陸橋)
(下から見た守居橋)
実は、この高い所を通っている道は、「文禄堤」という堤防の上に作られた道だったのです。この堤は案内板によると「豊臣秀吉が伏見城と大阪城を結ぶ最短距離の道として、文禄5年(1598)に毛利輝元・小早川隆景・吉川広家の三家に命じて淀川左岸の堤防を改修・整備したもので、のちに、東海道守口宿の一部が築かれました…」ということでした。
(案内板1)
(案内板2)
この道の(文禄堤の)北側には、昔は淀川が流れていたということです。今の1号線のあたりは、淀川だったんですね。
(本町橋の北側。昔は淀川だったんでしょう)
(反対側には京阪守口駅)
文禄堤は27キロに渡って築かれたということですが、今に残るのはこの守口あたりだけのようです。
(今も残る文禄堤の断面)

秀吉さんの遺構としては、京都の「お土居」が有名ですが、(ブラタモリでも紹介されてましたね)ここも秀吉さんが作った凸凹地形の一つですね。
今回、下調べをしていなかっただけに、意外な出合いにびっくりなサイクリングになりました。

嵐電にゆられて

2015-10-04 20:48:07 | 京都をぶらり
秋の陽気に誘われて、「1日フリーきっぷ(500円)」を購入して、嵐電を「乗り鉄」&「撮り鉄」してきました。
「四条大宮駅」を出発して、すぐに「西大路三条駅」で下車です。乗ってきた車両をパチリ。


「山ノ内駅」は、狭い安全地帯のある駅というか停留所です。


次に乗る電車がやってきました。前からは電車、後ろは車と、ちょっと恐い駅です。


弥勒菩薩で有名な「太秦広隆寺駅」です。


ここで下車して、広隆寺へ向かいます。参詣は何度もしているので、本日は撮影だけです。その昔、NHKの「趣味悠々」という番組で、講師の先生が撮っていたのと同じ構図でパチリ。(しかし、だいぶ違うな!?)


次は、「帷子ノ辻駅」で北野線に乗り換えて、「妙心寺駅」で下車です。車窓から見ていたらコスモスがきれいに咲いていたので、その場所へ少し歩きます。(何枚か写しましたが、うまく撮れません)


線路の向こう側では、楽しそうな運動会の声がしていました。これも秋の風景ですね。そこから「御室仁和寺駅」まで歩きました。(5、6分ですが)踏切で写した電車のヘッドマークをよく見れば、「江ノ電号」と書いているではありませんか。姉妹提携ですか。


「御室仁和寺駅」にミラーがあったので、やってきた電車をパチリ。


再び、「帷子ノ辻駅」に戻り、今度は嵐山方面をめざします。そして、「車折神社駅」で下車です。ここでも鳥居を入れてパチリ。


一応、終点の「嵐山駅」まで行き、折り返しの電車で、「四条大宮駅」に帰ってきました。そして、四条通りから少し入った踏切のところで、クラシックな車両をパチリ。


今回は、昼から食事会があったので、半日だけの鉄道旅でしたが、「1日フリーきっぷ」を有効に活用した旅になりました。もう少し、おもしろい話題もあるのですが、また近いうちに紹介します。


有田川に沿って

2015-10-03 09:24:01 | 知らない街をぶらり
和歌山県有田市の鷲ヶ峰コスモスパークを訪れた9月28日のつづきです。(少し間があきましたが…)
昨日、NHKの関西「ええとこ」という番組(関西限定と思います)で、有田市のことが紹介されていたので、思わず見てしまいました。

鷲ヶ峰でコスモスを堪能した後は、有田川に沿って上流に向かいました。
途中、巨峰村と言うところで葡萄を買って、目的地の「蘭島(あらぎ島)」に向かいます。

そして、あらぎ島です。「遅かった!」半分ほど稲刈りが、はじまっていました。


それにしても、すばらしい景色です。こんな棚田を作った農家の人々もすばらしいと感動です。


少しアップで見ると、案山子もいます。昨日のテレビでは、ここのご主人が出演されていて、「ここのお米は、360度太陽がさすからおいしいよ。」と言っていました。


※「あらぎ島」のことも、「鷲ヶ峰コスモスパーク」同様、「錫杖さん」のブログで知りました。ありがとうございます。


有田川には、「蔵王橋」という吊り橋があります。(他にもたくさんありましたが)


鉄製の吊り橋なので安心感はあると思ったのですが、少し歩いただけでもよく揺れるのです。


しかも、足下がすのこのようになっているので、高度感抜群です。


楽しい吊り橋体験でした。(実は、端まで行ってません)



さいごは、「鉄ちゃん」の話です。2002年に廃線になった「有田鉄道」の金屋口駅跡を整備して、鉄道公園が造られています。(有田インターから10分ほどです)


有田鉄道は、みかん等の農作物を運搬する目的で作られたそうですが、その後、トラックに取って代わられ廃線になったようです。



有田の風景といえばこれですね。みかん畑が山の上までつづいています。

高速に入る手前に、「JAありだ」の販売所があったので、有田みかんを買って帰りました。当然ながらおいしかったですよ。(巨峰もおいしかったです)


分水嶺を越えて石徹白(いとしろ)へ

2015-10-02 15:00:08 | 分水嶺の旅
9月30日に、20年ぶりに石徹白を訪れました。
石徹白には、旅館や民宿はありますが、コンビニはありません。わかりやすく言えば、そんな集落です。

石徹白地区は、現在は岐阜県ですが、昭和33年までは、福井県でした。分水嶺的には、福井県なんですが…。なぜなら石徹白の集落を流れる石徹白川は、下流で九頭竜川となり、やがて日本海にそそぐからです。
ところが、石徹白から下流に向かう道は、豪雪のため度々通行止めになりました。それよりは、5キロ上流の桧峠を越えて、岐阜県の白鳥に出る方が便利だったため、陳情の末、岐阜県となったということです。

桧峠から流れ出る川は、石徹白に向かって流れる峠川が石徹白川、九頭竜川となって日本海に、その反対に白鳥に向かって流れる前谷川が長良川となって太平洋側へと、まさに桧峠は分水嶺なのです。
(石徹白川の清流はやがて日本海へ)

前回に紹介した「満天の湯」は、分水嶺にある温泉なのです。この温泉の湯船から溢れたお湯は、どちらに流れていくのか気になるところです。

さて、今では釣り人しか訪れないようなところですが、石徹白は、古代から白山中居神社を中心とする白山信仰の重要な拠点だったようです。平安時代から鎌倉時代にかけて、白山信仰が盛んだった時代には「上り千人、下り千人、泊り千人」と言われたということです。
(白山中居神社の鳥居を内側から)

(りっぱな杉の間を通って本殿へ)

(宮川を渡ります。ここは禁漁区です)

(本殿が見えてきました)

(本殿です)

(自然石を積んだ石垣)

今は静かな境内ですが、往時はたくさんの人が参詣していたのでしょう。そんなことを得意のタイムトリップしながら考えていました。

白山信仰と言えば、白山への登山ですが、今も7キロほど上流に登山口があります。もちろん現在も、ここから白山へ登山する人はいるようです。ただし、室堂まで19キロと書いてありました。
(美濃禅定道の登山口です)

(石段を登っていきます)

ここを10分上れば、有名な「石徹白の大杉」があったのですが、3分上ったところで諦めました。(なかなかきつい石段です)

釣りで訪れた石徹白ですが、少し歴史にもふれることができた旅でした。
(秋の石徹白川)


※石徹白に向かうには、大阪からは東海北陸道の白鳥インターで下りて、長良川に沿って、国道を少し走ったら前川で峠道に入っていきます。これがなかなかの峠道です。今は峠にスキー場や温泉施設が出来て、道も良くなりましたが、クネクネ度は昔と変わっていません。上りきったところが分水嶺の桧峠です。石徹白には、5キロ下っていきます。(もちろん、福井県側からもいけますよ)

石徹白川へ名残の釣りに

2015-10-01 20:23:13 | 釣りの旅
9月30日は渓流釣りの最終日です。また、来年の春までしばらくの間、川での釣りはお休みになります。
そんな最終日に、20年ぶりに石徹白川(いとしろ)を訪ねました。今回も、釣り仲間のヒゲさんとの釣行です。


桧峠を越えて石徹白に着いたのは、午前1時ごろでした。(大阪から3時間30分かかります)スキー場だった駐車場に車を停めて、ミニ宴会(スーパームーンの十六夜月を愛でながらの酒宴となりました)をして、眠ったのが3時をまわった頃でした。さすが標高700メートルの高地にある石徹白は、よく冷えます。朝の6時に寒さで目が覚めてしまいました。

7時頃になってやっと起き出して、地元の旅館で遊漁証を買って、地図もいただきました。
川を見ると、フライフィッシャーマンが釣りをはじめています。この川は峠川と言って、キャッチ&リリースの川のようです。私たちは餌釣りなので、本流の上流をめざすことにしました。


林道を7キロ程走った白山登山口の所で、川に下りて釣りを開始しました。


いい感じの渓相です!ヒゲさんの用意してくれた、おいしそうな極太ミミズを針につけて、ポイントに投入します。2回、3回…10回。おかしいな?あたりがありません。ここには、いなかったんでしょう。次のポイントに移動です。ところが、早くもトラブル発生です。木の枝に乗ったとたん、滑ってしまって岩にスネを強打です。「痛っ!」擦り傷&打撲です。まだ、寝ぼけていたのでしょう。(反省!ずぼらをして、プロテクターを着けていなかったのです)


次のポイントは、大きな岩のあるイワナちゃんが付きそうな場所です。ここでも何回も投入します。そろそろ当たりがあるはずですが…。


次のポイントに行きましょう。大きな淵もあって、ここはイワナが待ってくれているはずです。歩きながら竿を出して行きます。


そうこうしているうちにお昼になったので、大堰堤の所で昼食にしました。今回もカレーです。ただし、車なのでノンアルコールビールで乾杯です。


その後、石徹白集落の下流に移動して、つり再開です。しかし、なんとなく諦めムードがただよいます。水量もそこそこで、淵あり、岩ありのすばらしい渓相なのですが…。


なんとも美しい渓流です。水も透き通っていて底まで見えています。でも、これって魚からも釣り人が見えているってことですよね。


まあ、釣果はともかく、こんなすばらしい景色の中で竿を出せたのが何よりも幸せなことです。(釣れたらもっと幸せだったんでしょうが…)でも、イワナにしてみれば、来年まで生き延びて、何よりも幸せな事だったと思います。

午後3時には終了して、桧峠にある「満天の湯」に浸かって帰路につきました。(満天の湯は、ぬるぬるの美人の湯で、お勧めの温泉です)


石徹白のことについては、次回につづきます。