はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

流言飛語

2014-02-11 14:33:33 | はがき随筆
 高校受験と聞くと、私にも忘れられない話がある。
 当時、私は静岡県の大河天竜川の河口に位置する中学に通っていて、高校も同じ学区内の進学校を受験した。2日間、9科目芽の試験を無事終えた私は、多少風邪気味だったところに試験の疲れも出て翌日から2.3日欠席した。そして、その後出席したクラスで、私は妙な空気を感じる。何やら遠巻きにヒソヒソ話。ターゲットはどうも私らしい。後日、友が合った。試験に失敗した私が学校を休んだと……。世の中は怖い! 「流言飛語」という言葉を、その時初めて覚えたのだった。
  霧島市 久野茂樹 2014/2/9 毎日新聞鹿児島版掲載

「昼休みの児童」

2014-02-11 14:10:52 | 岩国エッセイサロンより
2014年2月11日 (火)

岩国市  会 員   片山 清勝

 給食を食べ終えた児童らは、広い運動場で生き生きと遊ぶ。追っかける子逃げる子、繩を回す子跳ぶ子。そして何十種類もの叫ぶような大声、でもけんかではない。そんな児童らの姿が好きで、立ち止まって眺める。
 昼休み終了の放送。すると、遊びに夢中だった児童らは間をおかずに、校舎へ向かって脱兎の勢いで一斉に駆け出す。その切り替えの早さに、素直な子どもらしい純朴さを感じ、自然と笑む。「こけるなよ」と思いながら、背中を見送る。
 少し舞い上がる砂ぼこりは、児童らの元気な声の余韻を楽しんでいるようだ。
   (2014.02.11 毎日新聞「はがき随筆」掲載)岩国エッセイサロンより転載