


今年始まった祝日・山の日。「日本は山国だし登山人口も多いのに、なぜ山の日がないのかなぁ」といつも言っていた亡夫を思いだし「お父さんの夢実現したよ」と報告した。
リタイア後の3年間、彼は自分の短い命を予感したかのように九州の山々、出羽三山、スイスアルプスと山ざんまいの日々を過ごしていた。
最後の山は、2人で登った大雪。季節外れの大雪に足がすくみ動けない私を励まし、やっとの思いで下山したときの安堵の表情を今でも懐かしく思い出す。そして夢に終わった岩手山。彼の地で夢はかないましたか?
鹿屋市 西尾フミ子 2016/10/30 毎日新聞鹿児島版掲載