3歳ごろの娘が初めてエレベーターに乗ったとき「へえ~」とたまがった声を出し、周囲の人を笑わせていたっけ……。
当時、保育園勤務の私は娘を自転車の後ろに乗せての通勤だった。出掛けの家の戸締り確認は娘の仕事で「大丈夫だよ!」のひと声で出発だ。小学生にもなると下校時に私の仕事場に顔を見せて「お母さん、お米は2合ね」と炊飯器にセットする夕飯の手伝いもしてくれた。
早いものでその娘も還暦を迎える。コロナ騒動で不安な日々だが、一人暮らしを気遣い、毎日のように声を掛けてくれる。
「ありがとうネ」
宮崎市 田原雅子(86) 2020/5/9 毎日新聞鹿児島版掲載
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