本との出会い

　小学５年生の頃だったか、10歳年上の姉に買ってもらった本が「アルプスの少女ハイジ」だった。
　初めて買ってもらったのが嬉しくて、どっぷりと物語の世界に浸って何度も読み返した。アルプスの山のハイジの明るさに、すっかり魅せられて、想像力をたくましくして中立国スイスに憧れる子供時代だった。
　感動する心をハイジにもらって、私の本好きの原点にもなった。この出会いが人生を豊かにしてくれた気がする。先日、あの椋鳩十さんも子供の頃、「ハイジ」の本に魅せられた一人だったと著書で知って懐かしく思い出した。
　　　霧島市　口町円子（67）　2007/4/3　掲載