忘れもしない。6年生の時だ。きっかけは覚えていないが、赤ちゃんはどこから産まれてくるのかの論争が起こった。私は母から聞かされていたので確信を持って、「母親のお腹を割くんだ。母の腹にはその傷跡が残っている」と言った。間髪を入れず、いつもはおとなしいS君が「それは違う。隣のおばさんは病院への途中、リヤカーの上で生んだ」と反論した。目撃者にはかなわない。涙が出そうになった。悔しさのあまりか、その結論は覚えていない。そう言えば、コウノトリが絶滅の危機に瀕しているそうだ。これで少子化もうなずけるというものだ。
肝付町 吉井三男(65) 2007/5/29 毎日新聞鹿児島版掲載
肝付町 吉井三男(65) 2007/5/29 毎日新聞鹿児島版掲載
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