自宅の前庭に、斜面の竹山がある。山肌に今が旬の竹の子が土を盛り上げ芽を出している。
多忙の毎日、掘り出す事を見過ごしていると、夫が夢中になって収穫に余念がない。いつの間にか数日で食べ尽くせないほどに。親戚や知人に食していただこうと、小屋の前に大釜を用意、枯れ木を拾い強い火力でどんどん煮炊き、皮を剥ぎ手間抜きして、即料理が出来るように仕上げる。そしてかねて届かぬ疎遠な所も、満遍なく気配りを。竹山のない民家も多く、大変喜ばれた。のんびり症の夫がこんな気力を要する早技が出来る事に心底驚いて、脱帽する。
鹿児島県肝付町 鳥取部京子(78) 2018/6/21 毎日新聞鹿児島版掲載
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