団地の近くの川に下りてみた。川幅5㍍ほどのきれいな川だ。雨期にはまだ早く水は少ない。足がピタッと止まった。川底に50㌢くらいの大きなコイを見つけたのだ。「何っ!」私は思わず走っていた。いるわ、いるわ、こちらに3匹あちらに5匹、この分では100匹は下るまい。川の浅瀬には死んでいるコイもいた。
川上から大きな漁網を肩に担いでコイの死骸を集めている人が歩いてきた。聞けば水をきれいにするために、上流の学校では稚魚を放流して育てているとのこと。魚を見て興じていた私は少し恥ずかしかった。
鹿児島市 高野幸祐 2012/5/29 毎日新聞鹿児島版掲載
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