子育てに追われていた若い頃、近所にチャーミングなおばあちゃんの家族が引っ越して来ました。おばあちゃんは同じ年の母と仲良しになり、毎日のように来ていました。昔、日本舞踊を教えていたとか。私が暗い顔をしていたのでしょう。楽しくなりますよと教えてくださいました。楽しい時間が過ぎて行き、息子さんの転勤でお別れの日が来ました。先生は体が弱ってきたので踊りはやめて、これからは塩の役目をしたいと笑顔で言われました。いい所を見つけておいしい味を広げ生かす心の塩加減をねと。人生の忘れなれないキーワードになりました。
宮崎県八代市 相場和子(93) 2020/5/2 毎日新聞鹿児島版掲載
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