寒さに耐えて咲いているヤブツバキをめでていると、妻が紅梅が数日前から一輪咲いていますよ、と教えてくれた。数あるつぼみの中にひっそりと咲いている。思わず「梅一輪一輪ほどの暖かさ」の句が頭に浮かぶ。
それから1週間。一輪また一輪と咲いてくれるのを待つが、いっこうに次が開花しない。
この句を作った嵐雪は、次々に咲く梅の花に春の暖かさを表現したのではなくて、寒さの中で一輪咲き、それを見るとかすかではあるが、一輪ほどの暖かさを感じて歌ったのではないかと、ふと思った。間もなく2月。梅の季節がやって来る。
志布志市 一木法明 2015/1/25 毎日新聞鹿児島版掲載 写真は一木さんのブログより
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