今年も庭の白梅が一斉に開花した。樹齢70年ぐらいだろうか。父母の形見でもある。
樹はごつごつしていて、所々洞もできている。だが、何十本もの小枝の純白の五弁花は、毎年見るたびに、みずみずしく、私の心を清めて、若返らせてくれるような気さえする。
ひょっとしたら、梅の木に宿った父母の精霊が、私に「元気を出せ!」と励ましているのではないか、と思ってしまう。
同じ宅地に家を建てた長男夫妻も、やがてこの梅を見て同じことを感じるかもしれない。
不思議な老白梅の花の力。
出水市 小村忍 2014/3/6 毎日新聞鹿児島版掲載
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