はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

縁側で

2020-03-21 11:45:25 | はがき随筆


 暖冬が報じられる中、立春の音を聞いた途端に寒波が。慌ててしまい込んでいた綿入れ半纏を出す。エプロンの上にはおるとなんとも心地よい。
 一年中縁側に置いてある籐椅子に薄手の布団を敷き、日なたぼっこを決め込む。新聞を読みながら硝子戸越しのバードウオッチングも楽しい。センリョウやナンテンの実はとっくに食べ尽くされた庭。今イソツゲの実にメジロやヒヨドリなど、野鳥たちが代わる代わるやって来ては飛び立つ。メジロがツバキの花を吸う姿も可愛らしく、つい見とれてしまう。こんな気負いのない日もよいものです。
 鹿児島県鹿屋市 門倉キヨ子(83) 2020/3/12 毎日新聞鹿児島版掲載

最新の画像もっと見る

コメントを投稿