半袖から長袖へと服を替えだすと思い出すダンゴ。十三夜の月見団子ではない。
祖母は夏の盛りには、黒い泥の団子遊びをしていた。小さな私には、そのように見えた。近所の炭屋から頂いた木炭や石灰の粉に、つなぎようのふのりを入れて丸め、豆炭を作っていた。
むしろに並べて天日干しに。きれいな球形の中に円盤状の物も。私の作品だ。「あの形はバアちゃんにしかできんよね」。手先の器用な母も脱帽の丸さ。
秋から、自家製豆炭で七輪に火をおこす。独特の臭いがしたが着火は早い。少し寒くなると、この火の温かさが懐かしい。
鹿児島市 高橋誠 2014/10/27 毎日新聞鹿児島版掲載
祖母は夏の盛りには、黒い泥の団子遊びをしていた。小さな私には、そのように見えた。近所の炭屋から頂いた木炭や石灰の粉に、つなぎようのふのりを入れて丸め、豆炭を作っていた。
むしろに並べて天日干しに。きれいな球形の中に円盤状の物も。私の作品だ。「あの形はバアちゃんにしかできんよね」。手先の器用な母も脱帽の丸さ。
秋から、自家製豆炭で七輪に火をおこす。独特の臭いがしたが着火は早い。少し寒くなると、この火の温かさが懐かしい。
鹿児島市 高橋誠 2014/10/27 毎日新聞鹿児島版掲載
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