南北朝時代の頃、六代時充公が城を構えたといわれる本城に通じる「勘当坂」の途中に咲く琉球ヒカンザクラが満開だ。
この勘当坂、傾斜が30度はあろうかと思われるほど急で、その中ごろに咲いているため、眺めるには足を止め、背を伸ばし見上げなくてはならない。
カメラを向けていたら、登ってきた若い女性が立ち止まって見上げ「見事ですね」とニッコリ。ところで島主の館は〝天守閣以前の古い城〟だったようで、城郭もなかった屋敷に居住していたとみられる。そんな種子島の歴史に思いをはせながら、琉球ヒカンザクラをめでた。
西之表市 武田静瞭 2014/2/26 毎日新聞鹿児島版掲載
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