88歳の父を、介護施設に訪ねた。入所して10年、右半身に麻痺があり、言葉がスムーズに出ないことも多い。
その日は偶然、月に一度の主治医のE先生の往診日だった。施設の看護師さんに勧められ、私も同席させてもらった。
先生は、父の状況を確認しながら声をかけたりしていた。すると、先生の顔をまじまじと見ながら父が言ったのだ。
「あんた、顔色がいいなぁ」え、まさかのそのセリフ? こんな時に限って、絶妙なるタイミングで出てきた言葉に、40代の先生も、その場にいた看護師さんたちも笑っていた。
宮崎県延岡市 渡辺比呂美(62) 2019/7/18 毎日新聞鹿児島版掲載
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