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やつはもういない。やつとは雄猫のシュピのこと。
5月23日、小雨の朝。夜歩きから帰ってきたので猫缶を開けてやる。半分食べたところで水を飲み、また出掛けようとする。いったいどこへと何となく見ていると、30㍍ぐらい先の角で立ち止まり、これらを振り向いた。それっきり、どうなったのか。あの時、もうこれでサヨナラのつもりだったんだね。子猫の時から10年あまり。愛らしいお前と暮らして楽しかったよ。でもでもとても寂しいヨ-。
せめて大好きだった食べ残しの食事を埋めて、線香をたき命日とした。
指宿市 宮田律子(74) 2008/10/9 毎日新聞鹿児島版掲載
写真は悠雅さんより
私も幾度か胸が引きちぎれるような思いをした事があります。
猫も犬も大好きですが、その別れに耐えられそうにないので、今はご近所のワンちゃんを可愛がっています。