3年前に97歳で天寿を全うした義父は高齢のため、多少認識機能は衰えてはいたものの、周囲の人を笑わせ介護者を楽にさせてくれた。ショートステイの見送りの際、何を思ったか、息子である主人に「お前も一緒に行かんか」と誘い、本人は旅行気分で今から温泉にでも行くつもりだったらしい。施設で昼寝から目覚め、いきなり「中国は良かとこじゃ」と瞬時にワープできたりと逸話に枚挙がない。家族やヘルパーさんを和ませてくれる達人でもあった。口ぐせは「ありがとう」と「すまんなあ」でした。私たちもそんな義父を見習って過ごしたい。
鹿屋市 中鶴裕子 2012/9/1 毎日新聞鹿児島版掲載
鹿屋市 中鶴裕子 2012/9/1 毎日新聞鹿児島版掲載
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