老人ホームのボランティア演奏会を終えた直後、手押し車の高齢の女性が「『故郷を離るる歌』はなかったんですかねえ」と残念そうにおっしゃった。バンマスのギターと当方のキーボードの音量調整をプログラムにない曲でやっていた。歌おうと期待しておられたのだろう。
急ぎ、電源を入れ直し、おひとりのための演奏会。「園の小百合なでしこ……」と口ずさんでおられたがラストに近い「さらばふるさと」のあたりでとうとう涙ぐまれた。故郷への思いがだぶったのか。女性の一筋の涙が演奏会で受ける拍手以上にジーンと跳ね返ってきた。
熊本市東区 中村弘之 2018/5/17 毎日新聞鹿児島版掲載
急ぎ、電源を入れ直し、おひとりのための演奏会。「園の小百合なでしこ……」と口ずさんでおられたがラストに近い「さらばふるさと」のあたりでとうとう涙ぐまれた。故郷への思いがだぶったのか。女性の一筋の涙が演奏会で受ける拍手以上にジーンと跳ね返ってきた。
熊本市東区 中村弘之 2018/5/17 毎日新聞鹿児島版掲載
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