子らも独立して2人だけの生活になり、家事と家計のやりくりは女房、力仕事と自治会用務めは、男の私が担うという役割分担ができていた。
ところが大変なことになった。女房が、手の指が変形する関節症にかかったのだ。包丁を持つことやプルタブを引っ張ること、瓶のキャップを回すことも不自由を来すようになった。
野菜の下ごしらえは私にもできる。しかし、料理の味付けは全くの不得手である。指は不自由でも口達者な奥さまの指導のもと、計量カップを片手に、悪戦苦闘の老々介護の始まりである。
宮崎市 実広英機(75) 2021/5/21 毎日新聞鹿児島版掲載
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます