4月の終わり、思いがけない幸運が舞い込んだ。古い巣にツバメの飛来、8年ぶりである。そのときはスズメに巣を壊されたのだ。夫が「奇跡だ」と喜んだ。このコロナ騒ぎの中、希望を見た思いだった。
近くの電線から超特急での低空飛行を毎日観察。ヘビやカラスが来ないようにと願いながら……。そしてヒナがかえった。親が代わる代わる餌を運んでくる。我先にと大きく口を広げて待っている。
6月、2羽が巣立ち、2日後に残りの1羽も旅だった。2ヶ月ほどの日々、小さなドラマを楽しんだ。
鹿児島県薩摩川内市 馬場園征子(79) 2020/7/28 毎日新聞鹿児島版掲載
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