はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

まさかの逆転劇

2006-04-12 10:47:58 | はがき随筆
 兄(8歳)の空手の練習を毎日見てきた弟(4歳)は、これほど厳しい道だろうかと絶対にやらないと決めたようだ。少年空手道大会の1カ月前、兄の先生に、園児の団体戦に1人足りないから弟に出場をと依頼され、娘は迷っていた。拒んでいた弟も夢のオモチャの誘惑にひかれ、1回だけの約束で出場する事を決めたのは、1週間後だった。猛練習のかいあってリハーサルでの「型」はバッチリ。ところが大会当日、「出ない」と泣きわめき、もう大変だった。大舞台にプレッシャーも限界だったのだろうか。可哀そうに。それより慌てたのは親の方であった。
   鹿児島市城山 竹之内美知子(72) 2006/4/12 掲載


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