10年以上前、地球を旅していた頃、南の島(トンガがフィジーかサモア)で出会った大阪の青年が、たこ焼き器を手土産に突然やって来た。30代から50代へと一気にオッサン化した彼は、糖尿病と脳梗塞を患い、天涯孤独のイケてないデブと化していた。窓際族だが、幸運なことに住居とサラリーは支給されている。何より不死鳥のように死地から舞い戻り、言語も取り戻し、曲がりなりにも独力で小旅行までこなせるようになった彼の努力を、私は褒めたたえた。
友は元気のない私に「不器用な生きざま」を置き土産に、再会を約束して鹿児島を後にした。
霧島市 久野茂樹 2012/7/23 毎日新聞鹿児島版掲載
友は元気のない私に「不器用な生きざま」を置き土産に、再会を約束して鹿児島を後にした。
霧島市 久野茂樹 2012/7/23 毎日新聞鹿児島版掲載
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