6月の初め、いとこから梅ちぎりの誘いがあった。そこは棚田の最上段、うっそうとした森の入り口。昼間でも一人では心細い所で、清流の上に立つ老木には、ほほを真っ赤に染めた梅。それを母にも見せようと。
石ころ道を車で数分、ふらつく足を支えながら歩くこと10分程。木の下にはブルーシート、そこに座らせ枝を手渡すと、しばらく見つめてちぎり始めた。小さなかごI杯になると横になり寝入ってしまった。
「来年もよろしく」と梅の木に願った。そしてここに母もいるようにと。91歳、要介護5.帰り、車道まで弟がおぶった。
薩摩川内市 馬場園征子(68) 2009/7/1 毎日新聞鹿児島版掲載
写真はマグナさん
石ころ道を車で数分、ふらつく足を支えながら歩くこと10分程。木の下にはブルーシート、そこに座らせ枝を手渡すと、しばらく見つめてちぎり始めた。小さなかごI杯になると横になり寝入ってしまった。
「来年もよろしく」と梅の木に願った。そしてここに母もいるようにと。91歳、要介護5.帰り、車道まで弟がおぶった。
薩摩川内市 馬場園征子(68) 2009/7/1 毎日新聞鹿児島版掲載
写真はマグナさん
来年の梅ちぎりもお母様と一緒に楽しめますように。
穏やかな日々でありますようにと祈りつつ読んでいます。
また読ませてくださいね。