はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

火鉢事件

2006-02-16 18:13:15 | はがき随筆
2月16日
 火鉢に手をかざして暖をとっていた幼かったある日の事。全身温まるには、自分が火鉢の上にいけば良いのではと火鉢にまたがった。火鉢の縁は広く安定していたし、思った通りカラダの芯から温かくなった。良い方法を見つけたとうれしくなった。降りようとした途端、バランスを崩し火鉢が傾き、炭火が飛び出て、あっと言う間に畳を焦がした。すぐに火箸で炭を元に戻し、焦げ目を隠そうと、その上に火鉢を移動した。においがしたのか母がすっ飛んできて、「火事になるが!」と、火鉢をどけたらくすぶっていた。あの焦げ目は私の心にへばり付いている。
   鹿児島市慈眼寺町 馬渡 浩子(58)


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お帰りなさい (わいわい)
2006-02-17 09:19:38
火鉢の上にまたがるとは大胆と思いながら名前を見た。女性だ。なおさらびっくり。わたしもお転婆だったが私の上をいく方だ。そして、そんな人のお母様の機転の速さはさすがだ。私も人に言えない失敗がいっぱいある。いつか笑いながらはなせる日がきたらいい

なあ

アカショウビン様おかえりなさいひとりごとの後に入れるべきコメントですが方法がわからないのでここに書きました。とってもとっても興味津々な終わりかた。早く続きを読みたいです。再開されてうれしいです。
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浩子ちゃんは冒険家 (赤翡翠)
2006-02-17 17:46:44
何しろいろいろやっちゃう浩子ちゃんなんですよ。

優雅にハープを演奏する姿からは想像もつきませんが…。
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じゃっど (駿)
2006-02-19 18:34:16
 受験の頃、レンタン火鉢に軍服のズボンを愛用していましたヨ。なつかしかー。
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