1本の朝顔のつるが門柱の傍らの電柱を支える鋼鉄線に絡みつき、たくさんの花をつけ、朝の一時、目を楽しませてくれた。日に数㌢も伸びようか。気づくと電線にまで届く勢いだ。高めの脚立を用意し、途中でつるを引きちぎることにした。つるは案外太く、抵抗は大きく、こん身の力でようやくちぎれた。
明くる朝、鋼鉄線に絡みついたまま雨に打たれ、垂れ下がったつるを眺めていると、アフガンに豊富な食糧をと奮闘し、アフガン人に殺害された若き伊藤さんが思い浮かんだ。永らえるべき命が理不尽に、無残に絶たれることもあるのだと思った。
肝付町 吉井三男(66) 2008/9/14 毎日新聞鹿児島版掲載
写真はmumboさん
明くる朝、鋼鉄線に絡みついたまま雨に打たれ、垂れ下がったつるを眺めていると、アフガンに豊富な食糧をと奮闘し、アフガン人に殺害された若き伊藤さんが思い浮かんだ。永らえるべき命が理不尽に、無残に絶たれることもあるのだと思った。
肝付町 吉井三男(66) 2008/9/14 毎日新聞鹿児島版掲載
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