はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

5月の雪

2012-06-08 18:42:02 | はがき随筆


 このところ、家から5分程の畑の草払いが続いている。
 ひと休みしていると、はらはらと宙を舞うものに一瞬「雪」と錯覚した。
 淡い紫色をした1㌢ぐらいの五弁の花びらは、農道沿いの竹やぶの中にすっくと立っているセンダンの木からこぼれ落ちて来たものだった。
 見上げると空を覆うばかりの巨木だ。少し離れて段々畑から見ると、どんと構えていて雄々しい。
 友にも見せたいとメールをする。何はさておきと2人駆けつけた。「5月の雪」に心弾ませ、少女の頃の夢を語った。
  薩摩川内市 馬場園征子 2012/6/8 毎日新聞鹿児島版掲載

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2 コメント

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野の風さま (アカショウビン)
2012-06-11 17:36:29
コメント有り難う。

栴檀は双葉より香し…
あの可憐な花が雪のように降る…
素敵なエッセイです。

我が家の裏の空き地に大きなセンダンノ木がありました。
小鳥たちがよく集まり、特にコゲラのお気に入りでしたが、数年前に切り倒され駐車場になってしまいました。

私も飛んで行きたかったなあ…。
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せんだんの花 (野の風)
2012-06-11 09:08:35
写真、実物よりきれい、わが小学校の校庭の真ん中にもあり運動会では道具の置き場所になっていた事を思い出した。
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