はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

母の命日

2020-07-08 20:21:51 | はがき随筆
 平成17年6月23日、昼まで元気で近所の人たちと楽しくしていた母が、その夜、腹痛で苦しみ、次の日、80歳で天に召された。冠動脈の閉塞であった。
 それから15年、今回、妻が階段から転倒したが、救急車で病院に運ばれ、一命をとりとめた。その後4ヶ月、妻は2ヶ月間の入院生活から現在は我家で暮らしている。妻の70年の人生は、家族や孫のための献身的な生活であった。
 現在、家事はできないが、笑顔の中で平安を得ている。私は母の介護は一日もできなかったが、不自由な妻の姿に15年目の母の命日をおもいだした。
 熊本県大津町 小堀徳廣(72) 2020/7/7 毎日新聞鹿児島版掲載

最新の画像もっと見る

コメントを投稿