父母や人に支えられ、私はやっと63年生きられた。父は47歳で他界。母が認知症気味になった歳まで後7年。私も人の名を忘れがちだし、過去の旅も好きな音楽の音色も、遠い夢の世界のような気がする。残り少ないかすむ人生を忘れて、短歌、エッセー、写真、音楽会開催などに取り組み、今、私の朱夏かと錯覚する。冠岳巡検に参加した。昼食時、73歳の方が「同窓会では病気のことばかり」と語る話も哀れだ。昔、不老不死の霊薬を探した始皇帝と私も同じ。若さを保つ秘薬が欲しい。道々、萩が見える。もう、季節も、人生も初秋か。
出水市 小村 忍(63) 2006/7/13 掲載
写真は今週の花より
出水市 小村 忍(63) 2006/7/13 掲載
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